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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2020/08/20 

リーダーシップが身につく思考方法

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

職場に限らず、組織のなかで必要になってくる「リーダー」。
多くの方は、

  • リーダーシップが大切
  • もっとリーダーシップを持て

などと言われた経験があると思います。

「リーダーシップ」とは何なのか。具体的に何を示すのか分かりにくい言葉だと思います。
もし自分がリーダーに任命されたとしても、実際にどんなことをしたら良いのかわからないこともあります。

そこで、この記事では具体的に

  • 「リーダーシップ」の意味とリーダーの役割
  • 優秀なリーダーのもつ11の要素

をお伝えします。
リーダーシップとは何か正しく理解したい人、今まさにリーダーシップを身につけたいと考えている人は是非ご覧ください。

リーダーシップとは

そもそもリーダーシップという言葉にはどんな意味があるのでしょうか?
リーダーシップとは、「指導力・統率力」などと表現され、主に「組織を率いる能力」と言えます。
つまり、目標達成のために個人やチームの行動を促し、その方向へ導いていく能力のことです。

ドラッカーのリーダーシップの定義

リーダーシップについては、これまで多くの有識者たちが提唱してきました。
なかでも経営学者として有名なピーター・ドラッカーのリーダーシップ論では、
「仕事・責任・信頼」という言葉を使って次のように定義されています。

ドラッカーのリーダーシップの定義「仕事」

ドラッカーは、リーダーシップに必要な第一の要素を「仕事」であると定義しています。

リーダーシップとは「仕事」であり、生まれつきの才能ではないと考え、
組織の方向性を示す指導力、優先順位を決める判断力、基準を定める決断力。
それらを“仕事として”発揮できる人が“リーダーシップのある人
」だとしています。

目標・基準・優先順位などを定めるとともに維持・行動する」ことが
ドラッカーに取ってのリーダーシップといえます。

ドラッカーのリーダーシップの定義「責任」

ドラッカーは、リーダシップに必要な第二の要素を「責任」であると定義しています。

リーダーシップとは、地位や特権ではなく「責任」であるとし、
部下の行動を支援しながら、責任を持つことが必要とされています

例えば、チームでプロジェクトに取り組み、結果として失敗に終わってしまったとき、
リーダーは部下の失敗を追及するのではなく、
自ら責任を取ることを心に構えなければなりません。

ドラッカーは、リーダーは組織を目標へと導きつつ、
すべての責任は自分にあるという高潔さを持った存在と捉えているのです。

ドラッカーのリーダーシップの定義「信頼」

ドラッカーは、リーダシップに必要な第三の要素を「信頼」であると定義しています。

リーダーシップにおける「信頼」とは、第一の要素「仕事」、第二の要素「責任」を持つことで、
第三の要素「信頼」を得ることができ、組織を率いる力を発揮できるようになる
とされています。

ドラッカーのリーダーの定義

ここまでは、ドラッカーのリーダーシップの定義について説明してきました。
次は、リーダーの定義について考えていきたいと思います。

ドラッカーは、リーダーについて
リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである」と語っています。

つまり、リーダーシップを発揮することで、
つき従う者がいるという者こそ、真のリーダーであるといえます。

そのため、ここでいう「つき従う者」とは、「強制力を以て従わせられる者」ではなく、
逆に「そのリーダーを信頼するがゆえに自らの意志に基づいて従う者」という主体的な意味といえます。

リーダーシップとマネジメントの違い

「リーダーシップ」と「マネジメント」はビジネスの現場ではよく活用される2つの言葉ですが、何が異なるのでしょうか?

よく混同されてしまいますが、この違いを理解しておかないと、
「リーダーシップを発揮しているつもりが、やっていることはマネジメントだった」
ということも少なくありません。

前述した通りリーダーシップは、「組織を率いる能力」
つまり、ビジョンを明確にして目的達成へ導く力です。
ビジョンと結果に着目し、目標達成に向けて時には新しいことに挑戦し創造することで、
チーム全体を導いていくことが必要です。

一方でマネジメントとは、「組織を管理する能力」
つまり、目標・目的達成のための手段を定め、管理することです。

組織においては、マネージャーがリーダーを兼ねることが多いため、混同してしまう要因となっていますが、
本来、「リーダーシップ」は組織の先頭に立ち、目標達成に導くという攻め」の役割があります。
対して「マネジメント」は組織を俯瞰的に見て、問題なく進んでいるのかを管理する「守り」の役割があります。
スポーツで言うところの、キャプテンと監督に置き換えるとイメージしやすいのではないでしょうか。

リーダーシップを発揮し、組織の先頭に立ってメンバーを引っ張る人を「リーダー」と呼び、
リーダーを含む管轄組織全体のマネジメントを行う人を「マネージャー」と呼びます。

リーダーとマネージャーの「役割」の違い

リーダーと同じく仕事の管理を行うマネージャーが存在しますが、両者はよく混合されてしまいますが役割が異なります。

  • リーダー:メンバーをまとめあげ、方向性を示して先導していく。
  • マネージャー:組織や仕事の管理・メンバーのサポートを行い、業務の完遂を取り仕切る

リーダーとマネージャーの「権限」の違い

リーダーとマネージャーには基本的に権限にも違いがあります。

  • リーダー:役割をメンバーに与え、業務遂行を促す、また必要に応じて補佐する。
  • マネージャー:権限を行使し、業務の指示・管理を行う。

リーダーとマネージャーの「考え方」の違い

また、リーダーとマネージャーにはメリットとリスクに対する考え方にも違いがあります。

  • リーダー:長期的なメリットを求め、それによるリスクの発生は止むを得ないと考える。
  • マネージャー:短期的なメリットを求め、リスクを極力抑えようと考える。

 

リーダーシップでは、将来のビジョンや長期的な視野を持ってものごとを見る必要があるのに対し、
マネジメントでは現実的、短期的な視野でものごとを考えていくことが重要といわれています。

それぞれに必要な役割があり、求められることが異なります。
組織と個人が向かうべき方向性とやるべきことをすり合わせるには、
リーダーとマネージャーがそれぞれ求められる役割を果たすことが必要になります。

具体的なリーダーの役割

目標を設定する

達成したい・目指したい目標や目的が無ければ、
組織の方向性が定まらずに迷走してしまいます。

マネージャーも目標設定を行いますが、マネージャーは「組織」に焦点を当てた目標設定を、
リーダーは組織の目標達成のためにメンバー「個人」に焦点を当て目標設定するのが特徴です。

そのため、リーダーは「組織」の目標と「個人」の目標のベクトルを合わせるための、
メンバーに合った目標を設定することが重要になります。
目標のベクトルが合っていなければ、意見の食い違いが発生し、
組織をどこにも率いることができません。

組織の働きやすい環境を整備する

リーダーは組織を整備しメンバーの働きやすい環境を提供する必要があります
働きにくい環境では十分な成果を生み出すことはできません。
例えば、組織のメンバー間で意思疎通が取れていない状態では、
組織として目標まで率いることが難しくなります。

チーム内でのコニュニケーションはもちろんのこと、
チームの目標に対する達成度合いや活動内容をメンバー内で日々報告することが必要です。
チームのベクトルを揃えることで、
メンバーの意識の統一とモチベーションを維持し、活性化を図ることができます。

また、リーダーは適切な組織構造やプロセスも含めた組織の体系化を実現できるスキルが求められます。
チームのメンバーひとりひとりの役割を明確にして仕組作りを進めていきます。

メンバーの規範となる

「リーダーは背中で語れ」というのは、昔からよく言われる言葉で、
リーダーの大きな役割の一つに「メンバーの模範になる」というものがあります。

リーダーは「この仕事はリーダーのようにこうやれば良い」とメンバーに示す存在です。
リーダーが機能している組織はメンバーもしっかり機能していることが多いです。
悪い見本は誰が見ても一目瞭然ですが、良い見本というのは見る者も意識していないと気づきにくいものです。
根気よく示し続けないと浸透するには時間がかかります。

メンバーに主体性を持たせる

リーダーが規範を示し働いても、メンバーが追従しなければ出せる成果は限られてしまいます。
なので、リーダーシップを発揮し、メンバーが主体的に動くように働きかける必要があります

しかし、主体性を持たすというのは、ただタスク分けを行えば良いというものではありません。
自分たちで考えて行動させなければなりません

動機付けする

リーダーは、メンバーに課した目標やタスクの動機づけを行う必要があります。
人は命令されるよりも、納得した方が積極的に行動してくれるものです。特に、信頼関係ができていない時ほど重要になってきます。

メンバーを信頼し任せる

リーダーは、独りよがりにならず、メンバーを信頼し仕事を任せることが大切です。
信頼し合うためには、まず自分がメンバーを信頼する必要があります。
メンバーに任せられる仕事は任せていきましょう。

結果を確認し評価する

チームの成果から業績や過程を評価した上で、個人の役割についても評価を行います。
そして、定量的・定性的な面からメンバーへの指導を行うことも必要です。
次の目標設定や、成長を促すようなチャレンジを提案します。
褒めるところは褒める、注意するところは注意することを徹底しましょう。

リーダーに必要な11の資質

ビジョン

リーダーは常に未来に対するビジョンを持っていないといけません。
ビジョンを示せないリーダーにはメンバーはついてこないでしょう。

誠実性

リーダに限ったことではありませんが、誠実さがなければ信頼されません
つまり、リーダーにはなれません。例えば、約束を破るようなリーダーには誰もついてきたいくないですよね。

寛容性

リーダーが組織の方向性やメンバーの役割を示しますが、
メンバーとの意見の相違なども出てきます。
そんなとき、自分とは違った意見も受け入れるだけの寛容性が求められます

学習能力

リーダーシップを発揮するためには、さまざまな知識を身につける必要があるため、
学ぶ姿勢、学習能力が求められます

目標設定能力

リーダーの役割でもお伝えした通り、リーダーシップには目標を設定することが求められます。
ただ目標を設定するだけではなく、 実現可能な目標を設定する必要があります

判断力

当然のことながら、リーダーには判断能力が求められます。
優柔不断な態度を取っているとメンバーからの信頼を失い、
ついていきたいと思う人もいなくなるでしょう

責任を取る能力

組織を率いる者なればメンバーの責任も取る必要があります。
メンバーの失敗は自分の失敗という意識を持ちましょう

コミュニケーション能力

リーダーには、自分以外の人を動かすためのコミュニケーション能力が必要となります。
他人を鼓舞する力ともいえます。

育成能力

リーダーにはメンバーを育成する力が求められます
先ほどもお伝えしたようにリーダーがいくら有能でもひとりでできることには限界があります。
そのため、リーダーシップを発揮しようと思ったら、メンバーを育成する力が求められます。

業務実行力

メンバーに規範を示す、また「仕事のできない上司」と下に見られないためにも、
リーダーは優れた業務実行力を備えていることが求められます
よほどの人心掌握力がない限り、一定以上の業務遂行能力が必要といえます。

モチベーション管理能力

リーダーは自分のモチベーション管理は当然のこと、
メンバーのモチベーションも管理する必要があります

まとめ

リーダーシップについてお伝えしてきましたがいかがでしたか?

リーダーシップを発揮するというのは簡単なことではありません。
組織の中には、「役職に就いている」だけで、
リーダーシップを備えていないリーダーも多くいることでしょう。

リーダーになりたいと思うのであれば、
「自分は何ができるのか」ということを考えながらリーダーシップを実践し、
少しずつ成長していく必要があります。

そのためにも、今からでもリーダーの考え方を覚えておくとよいでしょう。

ち〇んぷいぷい
ち〇んぷいぷいこの記事の執筆者

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