公開日:2020/05/20 更新日:2020/07/14

EDIとは?|EDI導入メリットから今後の課題まで

一昔前まで電話やFAXで行われてきた取引業務ですが、
EDIを利用することで業務効率を大幅に上げることが可能になり、
今ではEDIが企業間取引において有効な通信手段の一つとなっています。

 
煩雑な紙業務からの脱却に寄与し、業務効率を劇的に改善させてきたEDI。
ここでは、EDIとは何なのか、EDIの種類・メリットについて、また、様々なメディアで取り沙汰されているEDIの2024年問題についても解説していきます。

EDIとは?

EDI(Electronic Data Interchange)とは、企業間取引で発生する受発注書や契約書、請求書、納品書といった帳票のやり取りをインターネットや専用回線を用いて処理できるシステムのことです。
情報の取り込みが自動でできるため、電話やFAXのやり取りで発生する手間が無くなり、業務効率化や正確なデータ管理に繋がります。

企業間取引情報のやり取りの自動化

企業間取引では、受発注書や契約書、請求書、納品書といった様々な帳票を用いてやり取りを行います。これらの帳票類をやり取りする方法は電話やFAX、メールが主になりますが、受取り方法がばらばらである場合、管理面が煩雑になってしまいます。
しかしEDIを用いることで、企業間取引情報をインターネットや専用回線を利用してデータのやり取りを自動化することが可能となります。

EDIの種類

EDIには、データを確実にやり取りする形式や識別コードがあり、そのルールによってEDIの種類が分けられています。これは、EDIを有効活用するためのものとなりますので、一つずつみていきましょう。

 
EDI従来の3つの種類について説明します。

1.個別EDI

個別EDIとは、通信を行う識別コードや形式を取引先ごとに設定することです。
取引先ごとのルールを決める必要があります。
EDIのそれぞれの仕様に対応するデータ変換システムを用意する必要があるため、EDIの運用を広げづらいという弊害があります。
取引先が少ないような場合には問題無く利用することができます。

2.標準EDI

標準EDIとは、異なる企業間での規格やデータ交換形式を標準化したEDIです。
自社システムと標準の規格を繋ぐデータ変換システムを用意するだけで、同じ規格を利用する複数企業とやり取りを行うことが可能になります。

3.業界VAN(標準EDI)

業界VANとは、標準EDIの中でも汎用性を更に高めたものです。
特定の業界に特化したネットワークサービスで、パケット通信などの技術を用いて異機種間での接続を可能とする業界ネットワークが業界VANです。

 
これを使うことで取引できる企業数は減るものの、業界共通の取引先コードや商品コードも標準化されているため非常に使いやすいというメリットがあり、同業界の多くの企業と接続できます。

WEB-EDIとは

昨今、従来のEDIのデメリット面を補うために「Web-EDI」というシステムが開発されました。

 
基本的に電話回線を用いて相互通信を行うものが通常のEDIですが、Web-EDIはインターネット回線を利用して通信を行います。
インターネット回線を利用することにより、これまでよりも汎用性の高いEDIシステムの構築が可能となりました。

 
また、専用のEDIのシステムのインストールが不要のため、導入がスピーディ、さらにインターネットの通信費用のみでの運用が可能であるため低コストという特徴を持っています。

EDIのメリット

EDIは、商取引における業務効率化に大変役立ちます。
導入することで得られる4つのメリットについて説明していきます。

業務スピードアップ

EDIを利用することで、注文書の作成や送付、受注側の受付手続きといった作業が不要となり、発注側が入力した注文データが直接相手のコンピュータに受注データとして登録されます。

 
また、登録された受注データは、請求書や納品書の作成、出荷の手配に流用可能で、これらの業務に割かれていた時間と手間を軽減させることができます。

 
こういった業務のスピードアップが、EDI導入による最大のメリットといえます。

コスト削減

前述の通り、EDI導入には受発注に関わる作業の大幅な効率化に寄与します。
それに伴い、システム入力や請求書作成といった業務に割く人員が不要となり、人件費の削減に繋がります。

 
また、ペーパーレス化により、取引社数が多い、もしくは取引頻度が高い場合に用紙代や書類の保管に関わる費用の削減にも効果的です。

人的ミスの抑制

受注データの入力、請求書や納品書の作成、注文書の作成・発送、出荷の指示出しなど、従来の取引においては、多くの工程での手作業が必要でした。
このような作業におけるミスを完全になくすことは不可能です。様々なトラブルが一定の確率で生じることは覚悟しなくてはいけません。

 
その点EDIでは、注文者が入力した発注データが、そのまま受注データとして取引先のコンピュータに登録されるため、入力ミスをしたり指示を出し忘れるといった人的ミスが起こりやすい工程自体なくなり、結果ミスを減らすことができます。

供給者側との取引管理の効率化

EDIを活用して供給者側とシステム連動することで、取引管理に関する効率が各段に改善されます。

・注文から商品納入までの時間を短縮

この効果により、在庫数をしっかり見極めてからの発注が可能になり、在庫を過剰に抱えるリスクを軽減できます。
また、不測の事態により欠品が生じた際に、その期間を短縮させることもできます。

・様々な情報の共有を簡易化

注文から納入までの取引データに製品ロット番号などの様々な情報を付帯するシステムを構築することで、追跡可能性を強化することができます。

・メーカー側と供給者側の在庫把握

供給者側の在庫状況をメーカー側が把握することで、適切なタイミングで発注することが可能となり、商品不足による業務の中断といった事態を防ぐことができます。
反対にメーカー側の商品の残数を供給者側が把握することで、近々注文が発生しそうな商品の予測ができ、優先して近く注文がきそうな商品を製造する、注文数を予測して製造数を調整するという管理も可能になります。

EDIとEOSの違い

EDIとEOS(Electronic Ordering System)にはその適用範囲において大きな違いがあり、「EOSはEDIの一部である」ともいえます。
具体的には、発注業務に特化しているEOSに対し、EDIは受発注業務だけでなく、請求や支払い、出荷、納品まで一括で対応することができます。

 
1970年代、量販店や大手小売店でEOSが導入されるようになりましたが、当時は各企業が独自のシステムを使用していこともあり、受注側は各々のシステムに対応する必要がありました。
しかし1990年代以降は、電子データ交換が標準化され、さらに適用範囲が拡大したEDIが登場し、EOSに取って代わってEDIが普及しました。

EDI-2024年問題

EDI2024年問題とは、NTT東西が予定している固定電話網IP化によるEDI取引へ影響が発生することを指します。

 
NTT東西は、従来の交換機を利用した固定電話網の維持が限界を迎えるため、IP網へ2024年初頭より順次移行する計画を発表しています。
これに伴い、企業の決済や受発注などで利用されているINSネット(ISDN)サービスも終了するため、EDIへの影響が懸念されています。

 
固定電話網をIP化することにより、基本的な音声サービスの継続利用は可能ですが、固定電話網を利用したEDI取引では、データ伝送遅延が発生することが調査・検証の結果確認されています。
また、JEITA会員企業(大手電機メーカ数社)へEDI利用の調査をしたところ、少なくとも4,000社以上の固定電話網を利用してEDI取引を行っている企業があり、国内産業界全体では50万社にも及ぶといわれています。

 
JEITA ECセンターでは、IP化に伴うEDIへの影響調査と対応策について、NTT東西、総務省、その他関係団体と連携し検討しています。

 
参考)
▶固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20171017_01.html
▶固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行
http://web116.jp/2024ikou/

AYUMU
AYUMUこの記事の執筆者
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