更新日:2024/11/13
不動産業界必見!おすすめのCRM(顧客管理システム)比較10選!CRMのメリットや選び方もご紹介
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
ビジネスを成功させるためには、業務に適したシステムの活用が欠かせません。不動産業界においては、顧客との関係を強化し、業務の効率化を実現するCRM(顧客管理システム)が注目されています。
本記事では、不動産業界向けのCRMツール10製品について、特長・費用・機能の面から比較してご紹介します。CRMを導入するメリットや選び方のポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
賃貸・不動産業界におけるネクストSFAツールの
導入実績集を無料ダウンロード!
CRM/SFA/MA機能を搭載しており、幅広い業種で活用されているネクストSFAですが、
その中から、特に賃貸・不動産業界における導入実績をピックアップしてご紹介しています。
新たなツール導入の参考に、ぜひご活用ください。
この記事の目次はこちら
不動産業界向けのおすすめCRM(顧客管理システム)比較10選!
まず初めに、不動産業界向けのCRMツールとしておすすめの10製品をご紹介します。それぞれの特長、費用、主な機能もまとめているので、ツール選定の参考としてご覧ください。
またCRMツールの中には、マーケティング活動をサポートするMA(マーケティング・オートメーション)機能、営業活動をサポートするSFA(セールスフォース・オートメーション)機能が備わっているものもあります。新規顧客の獲得や営業活動を管理したい場合は、MA・SFA機能にも注目して選んでいきましょう。
ネクストSFA
ネクストSFAは、使いやすさを追求した国産のCRM/SFA/MAツールです。東証スタンダード上場企業である株式会社ジオコードが提供しており、定着が難しいと言われるツールの中でも、98.7%という高い継続率を実現しています(※2024年3月末時点)。
不動産業界での事例も豊富で、「社外用レポートの作成時間が半分に削減できた」「Excelやスプレッドシートでの入力をネクストSFAに集約したことで月10時間以上の作業時間短縮につながった」など、業務改善に役立っています。
▶︎【賃貸・不動産業界】ネクストSFA 導入実績集の無料ダウンロードはこちらから
ネクストSFAの特長
- CRM、SFA、MAに関する幅広い機能を搭載
- 直感的にレイアウトを調整でき、営業体制に合わせたカスタマイズも可能
- GoogleやYahoo! JAPANをはじめとする各種サービスと連携でき、データの自動反映に対応
- 導入後のフォロー体制が充実しており、メール、チャット、電話、訪問、Web会議などさまざまなサポートがすべて無料
ネクストSFAの費用
- 初期費用:都度見積もり
- サポート費用:0円
- 基本利用料:50,000円/10ユーザー/月
- ユーザー利用料:5,000円/月(11ユーザーからの1ユーザーあたり)
- 無料トライアルあり
ネクストSFAでは、オプションとして30,000円/月でMA機能が利用できます。MA機能では、毎月10万通を上限とするメールの配信が可能です。
1週間の無料トライアルも用意されており、導入後のイメージがつかめるでしょう。トライアル期間中も無料サポートが利用できるため、実際の業務に即した使い方が確認できます。
ネクストSFAの主な機能
- 企業管理
- 売上管理
- 顧客別予算管理
- 請求書・見積書作成
- メール一括配信
- シナリオメール
- 案件管理
- データ分析
- 売上管理 など
これらの他にも、自由なリスト作成ができる「カスタムオブジェクト」をはじめ、多彩な機能が備わっています。Google広告やYahoo!広告との連携も簡単にでき、受注をゴールとして効果的な広告運用の実現が可能です。
運営会社 | 株式会社ジオコード |
利用形態 | クラウド |
URL | https://next-sfa.jp/ |
Salesforce(セールフォース)
Salesforce(セールフォース)は、世界でトップシェアを誇るSFA/CRMツールです。日本国内でも幅広い業種で導入されており、ジャンル別のソリューションも公開されています。カスタマーサクセスによるサポートが用意されているだけでなく、ユーザー同士のコミュニティも形成されており、スキルを磨くことが可能です。
Salesforceの特長
- 大手企業から中小企業まで15万社以上の豊富な導入実績
- カスタマイズ性が高く、定期的なバージョンアップにも対応
- 無料の学習コンテンツが用意されており、実践的なスキルが身につく
Salesforceの費用
- 初期費用:0円
- Starter:3,000円(税抜)/ユーザー/月(月間・年間契約)
- Professional:9,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
- Enterprise:19,800円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
- Unlimited:39,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
- Einstein 1 Sales:60,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
上記はセールス向け製品「Sales Cloud」の価格です。Salesforce(セールフォース)では目的別にソリューションが選べ、アドオン製品を組み合わせて機能を拡張することもできます。事前に操作感をチェックしたい場合は、30日間の無料お試しに申し込むことも可能です。
Salesforceの主な機能
- 営業活動の管理
- 売上予測管理
- パイプライン管理
- ワークフローとプロセスの自動化
- 見積もりと契約の承認 など
運営会社 | 株式会社セールスフォース・ジャパン |
利用形態 | クラウド |
URL | https://www.salesforce.com/jp/ |
Zoho(ゾーホー) CRM
Zoho Corp. は、1996年にアメリカで設立されたオンラインアプリケーションサービスを提供する企業で、CRMをはじめ人事、法務、会計など幅広いツールを開発しています。Zoho(ゾーホー) CRMでは、最小限の手間で最大限の成果を得ることを目的としており、企業の課題に合わせたアプローチが可能です。
不動産業界においては、Zoho CRMを導入したことで進捗状況の可視化と営業力の強化が達成でき、クレーム激減につながったとの成功事例が紹介されています。
Zoho CRMの特長
- デザインやレイアウトを含めたカスタマイズを自由自在にできる
- 次のアクションを導き出すAIの利用が追加料金不要
- シンプルなインタフェースと圧倒的なコストパフォーマンス
Zoho CRMの費用
- 初期費用:0円
- スタンダード: 1,680円/ユーザー/月
- プロフェッショナル: 2,760 円/ユーザー/月
- エンタープライズ:4,800 円/ユーザー/月
- アルティメット:6,240円/ユーザー/月
上記の金額は年額契約の場合の月額費用です。年額契約は月額契約より約34%OFFで利用できます。一般的なCRMツールと比較すると、Zoho CRMは低めの価格設定となっているため、コストを抑えて導入したい方にもおすすめです。
Zoho CRMの主な機能
- リード・顧客・商談情報の一元管理
- 標準レポート
- ソーシャルメディア連携
- 一括メール送信
- Analytics モバイルアプリ など
運営会社 | ゾーホージャパン株式会社 |
利用形態 | クラウド |
URL | https://www.zoho.com/jp/crm/ |
HubSpot(ハブスポット)
HubSpot, Inc.は、全世界で約7,600人の従業員を抱える米国本社の企業です(2024年2月時点)。HubSpotでは、AIが搭載されたカスタマープラットフォーム上で、ビジネスに関わるさまざまな要素を連携できます。世界135カ国以上で20万5,000社を超える導入実績を有しているのも、HubSpotの大きな強みです。
HubSpotの特長
- GmailやOutlookをはじめ、1500種類以上のツールと連携可能
- 個人や小規模チーム向けの無料ツールあり
- マーケティング、セールス、サービス、コンテンツ、オペレーションのツールが提供されており、組み合わせることで相乗効果を発揮
HubSpotの費用
- 初期費用:0円~
- Sales Hub Starter:1,800円~/月/シート
- Sales Hub Professional:10,800円~/月/シート
上記の費用は、セールスツールを一括払いで購入した場合の月額費用です。HubSpotは、月額支払いと一括払いが選択でき、一括払いの方がリーズナブルに購入できます。また、HubSpotは無料ツールも提供されており、5人までなら月額料金なし、クレジットカードなどの決済情報も入力せず利用ができます。
HubSpotの主な機能
- ユーザー管理
- HubSpotモバイルアプリ
- Eメールの追跡および通知
- Facebook Messenger連携
- 複数通貨対応 など
運営会社 | HubSpot Japan株式会社 |
利用形態 | クラウド |
URL | https://www.hubspot.jp/ |
LIFULL HOME’S Business 仲介・管理
日本最大級の賃貸ポータルサイトを運営する株式会社LIFULL(ライフル)では、顧客管理システムとして「顧客管理 CRM」「ノマドクラウド」「いえらぶの顧客管理システム」という3種類の業務支援サービスを提供しています。
「ノマドクラウド」はイタンジ株式会社、「いえらぶの顧客管理システム」は株式会社いえらぶGROUPがそれぞれ運営していますが、「顧客管理 CRM」は株式会社LIFULLが直接サービスを提供しています。顧客管理CRMでは、「来店率がアップするメール営業ツール」をコンセプトにしており、不動産業界の売上アップに役立つさまざまな機能が利用可能です。
LIFULL HOME’S Business 仲介・管理の特長
- 新規顧客獲得に欠かせないメール対応の「スピード」「量」「内容」を強化
- 営業担当者別の返信率や来店率が自動集計され、追客状況の管理が可能
- ブランディングやホームページ作成など、賃貸仲介・売買仲介に関わる不動産業界に特化した業務支援サービスを提供
LIFULL HOME’S Business 仲介・管理の費用
- 料金プラン:要問い合わせ
LIFULL HOME’S Business 仲介・管理の「顧客管理 CRM」の料金プランは、無料でダウンロードできる資料の中でのみ公開されています。詳しい料金を知りたい場合は、フォームに必要事項を入力し、資料をダウンロードしてみましょう。
LIFULL HOME’S Business 仲介・管理の主な機能
- ワンクリックメール作成
- サンクスメールの自動返送
- 自動追客機能
- 検索ログ機能
- 自動集計 など
運営会社 | 株式会社LIFULL |
利用形態 | クラウド |
URL | https://biz.homes.jp/lists/customer-management/customer-management-00001 |
Liny(リニー)
Linyは、LINE公式アカウントの配信・運用・管理をサポートするマーケティングツールです。LINEの公式アカウントには、メッセージ配信や販促機能、レポート機能などが備わっていますが、Linyを併用することでMA・CRM機能を強化できます。セキュリティ対策も徹底されており、大手・中小企業はもちろん、30を超える都府県市町村への導入実績もあります。
Linyの特長
- 顧客情報を分析し、パーソナライズした情報配信が可能
- 不動産の内見予約から問い合わせ対応までLINEで完結
- 初期構築代行やリッチメニューのデザイン作成サービスなど、運用サポートメニューが充実
Linyの費用
- 料金プラン:要問い合わせ
Linyでは「Liny月額料金」に加えて、「Liny初期導入費用」「LINE公式アカウント月額料金」の2つの支払いが必要です。Liny初期導入費用は、導入時のオンラインサポートやアカウント発行に関する費用で、初回の導入時のみ発生します。
LINE公式アカウントでは、無料のコミュニケーションプラン、月額固定費5,000円(税別)のライトプラン、月額固定費15,000円(税別)のスタンダードプランと3つの料金プランが用意されています。詳しい料金プランや本格的な導入前のトライアルについて知りたい場合は、専用のフォームより問い合わせてみましょう。
Linyの主な機能
- 予約機能
- 友だち情報
- セグメント配信
- 自動応答
- スコアリング など
運営会社 | ソーシャルデータバンク株式会社 |
利用形態 | クラウド |
URL | https://line-sm.com/ |
eセールスマネージャー
eセールスマネージャーは、「シングルインプット・マルチアウトプット」をコンセプトに開発されたCRM/SFAツールです。スマートフォンで活動内容を入力するだけで、スケジュール、商談リスト、顧客・人脈情報など、さまざまな情報に自動反映されます。マルチデバイスにも対応しているため、外出が多い不動産の営業や多様な働き方を導入している企業に向いているでしょう。
eセールスマネージャーの特長
- 直感的に使える便利で多彩な機能
- SNS・タイムライン機能により、最小限の手間でリアルタイムな情報共有が可能
- サポートデスクや専任の活用アドバイザー、活用支援Webサイトなど充実のサポート体制
eセールスマネージャーの費用
- 初期費用:0円~
- スケジュールシェア: 3,000円/ユーザー/月
- ナレッジシェア:6,000円/ユーザー/月
- スタンダード:11,000円/ユーザー/月
eセールスマネージャーには、31名以上の利用を対象とした「eセールスマネージャーRemix Cloud」と、中小企業向けの「eセールスマネージャーRemix MS」の2種類があります。上記の費用は、eセールスマネージャーRemix Cloudの料金プランです。簡単なWebアンケートに回答することで30日間の無料トライアルが開始できます。
eセールスマネージャーの主な機能
- 顧客管理
- タイムライン
- Excel連携
- スケジュールTODO管理
- 名刺デジタル化 など
運営会社 | ソフトブレーン株式会社 |
利用形態 | クラウド |
URL | https://www.e-sales.jp/ |
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、広告プラットフォームやマーケティングSaaSに関する事業を展開する株式会社ジーニーが提供する国産のSFA/CRMツールです。設定・入力・分析が直感的に行えるシンプルな設計となっており、企業の営業力強化や業務効率の向上に貢献します。
株式会社ジーニーは日本の企業ですが、アメリカ、シンガポール、ベトナムなど海外の拠点も充実しており、グローバル化を検討している不動産会社にもおすすめです。
GENIEE SFA/CRMの特長
- 使いやすいインターフェースと最小限の入力作業で営業効率を最大化
- 強固なシステム基盤を構築し、99.7%の安定した稼働実績を誇る
- GmailやSlackなどのコミュニケーションツールと連携することで、入力・報告業務を自動化
GENIEE( SFA/CRMの費用
- 初期費用:0円~
- スタンダード: 34,800円/10ユーザー/月
- プロ: 54,800円/10ユーザー/月
- エンタープライズ: 98,000円/10ユーザー/月
初期費用は、導入時のヒアリングの中で金額が決まります。ユーザーの追加は、1人あたりスタンダード3,480円、プロ5,480円、エンタープライズ9,800円で可能です。無料トライアルも用意されており、急ぎの場合は申し込みページから直接日程調整もできます。
GENIEE SFA/CRMの主な機能
- スマートフォンアプリ機能
- 商談管理機能
- AIプロセスビルダー機能
- 承認申請機能
- Slack/Chatwork連携機能 など
運営会社 | 株式会社ジーニー |
利用形態 | クラウド |
URL | https://chikyu.net/ |
Mazrica Sales
Mazrica Salesは、BtoB・BtoCのどちらでも使える営業支援ツールです。不動産業界においても、進捗管理や営業活動の効率化に課題を抱える企業で導入され、実績を上げています。入力した情報はAIによって分析が行われ、リスク項目や今後のアクションプランが示されます。
Mazrica Salesの特長
- 見込み顧客の創出から営業案件の成約まですべて対応できるオールインワンツール
- 直感的でシンプルな操作画面で、外出先からでも簡単に入力可能
- OCR機能が備わっており、名刺や議事録のスキャン、自動文字起こしの簡略化を実現
Mazrica Salesの費用
初期費用:0円
月額費用:157,500円〜/5ユーザー
追加ユーザーは1人あたり月額9,500円です。月額費用の中には、Mazrica Salesの機能だけでなく、メール一斉配信やWebアクセス解析といったマーケティングオートメーションに関わる機能の使用料金も含まれています。無料トライアルも用意されており、事前に使い勝手を確かめられます。
Mazrica Salesの主な機能
- 顧客管理
- レポート機能
- AI機能
- 名刺管理
- モバイルアプリ など
運営会社 | 株式会社マツリカ |
利用形態 | クラウド |
URL | https://product-senses.mazrica.com/ |
いい生活賃貸クラウド One
いい生活賃貸クラウド Oneは、株式会社いい生活が提供する不動産向けサービスの一つです。株式会社いい生活では、不動産賃貸業務に最適化されたさまざまなサービスを提供しており、いい生活賃貸クラウド Oneは情報のデジタル化・一元化を実現するサービスとして位置付けられています。
いい生活賃貸クラウド Oneの特長
- 追客・顧客管理機能をはじめ、不動産業務の現場にマッチした多彩な機能
- 法改正に応じたアップデートの実施により、手間とコストを削減
- SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなど、賃貸ポータルサイトに一括出稿可能
いい生活賃貸クラウド Oneの費用
- 初期費用:必要
- 月額プラン:30,000円〜
いい生活賃貸クラウド Oneの料金例は、月額プラン30,000円~となっています。詳しい料金が知りたい場合は、問い合わせフォームより見積もりを依頼することも可能です。初期費用も必要となるため、見積もり時に確認しておきましょう。
いい生活賃貸クラウド Oneの主な機能
- 自動マッチングメール
- 営業成績管理
- 内見予約
- 取引台帳簡易登録
- 電子ファイル保存 など
運営会社 | 株式会社いい生活 |
利用形態 | クラウド |
URL | https://www.es-service.net/service/contract/ |
不動産業界向けCRM(顧客管理システム)とは?
CRMとは、「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)」の略称で、顧客との関係性を強化するためのツールです。不動産業界向けCRM(顧客管理システム)では、不動産業界に役立つさまざまな機能が備わっています。
例えば、不動産業界ではフリーペーパーやポスティング、新聞折込といった従来の集客チャネルに加えて、Web広告やSNS広告などオンラインを経由した集客の比重が高まっており、顧客管理が複雑化しています。このような課題を解決するためのツールが不動産業界向けCRMです。不動産業界向けCRMを導入すれば、集客チャネルに関わらず顧客情報を一元管理でき、業務の最適化につながります。
不動産業界向けCRMは、顧客情報を管理するだけでなく属性に応じたアプローチ手法を検討することにも役立ちます。CRMを活用し、顧客が求める情報を提供できれば、来店率・成約率の向上が実現できるでしょう。
不動産業界で役立つCRM(顧客管理システム)の機能
不動産業界で役立つCRM(顧客管理システム)の主な機能として、次の3つをご紹介します。
賃貸ポータルサイトからの顧客情報の自動登録
インターネットで不動産情報を検索する場合、多くの人が賃貸ポータルサイトを利用します。主要な賃貸ポータルサイトにはSUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなどが挙げられます。賃貸ポータルサイトに入力された顧客情報を自動で仕訳・チェックできると、スピーディーな対応ができ、登録の重複も防げるでしょう。
顧客情報の履歴管理
顧客情報の履歴管理も、不動産業界向けCRMでは必須の機能です。顧客とのコンタクト履歴を残しておくことで、適切なタイミングや機会を見計らって行動しやすくなります。不動産売買は数年単位の商談になることも少なくないため、中長期的なアプローチ戦略を立てて、追客漏れを防ぐことに効果的です。
見込み顧客や既存顧客へのメール自動送信
CRMに情報が登録された顧客に対して、自動でメールを送信する機能が備わっていると業務の負担を軽減できます。例えば、顧客情報が新規で登録されたタイミングでのお礼メールや、顧客のニーズに応じた販売促進メールを自動送信できると、商談が前進しやすくなるでしょう。
不動産業界でCRM(顧客管理システム)を導入するメリット
業務が属人化しやすい不動産業界では、管理体制を整えてスムーズな連携を促す仕組みづくりが欠かせません。不動産業界にCRM(顧客管理システム)を導入することで、顧客情報を一元管理できるようになり、業務の効率化が期待できます。
重要な集客チャネルである賃貸ポータルサイトやWeb広告から、自動で顧客情報が登録できる点もCRMを導入する大きなメリットです。自社に適したCRMを活用できれば、不動産業界が抱えるさまざまな課題を解決できます。
顧客情報を一元管理できる
顧客情報を一元管理することで、少ない人数でも効率的に業務を遂行できます。不動産業界では人手不足が深刻化しており、今後も厳しい状況が続くと考えられています。進捗状況もひと目で把握できるようなツールがあれば、担当者が不在でも進捗が分かり、スムーズな問い合わせ対応が可能です。
営業の効率アップが狙える
CRMでは、内見の予約、メールの自動配信、商談状況など、さまざまな情報が管理できます。CRMの導入により、担当者ごとに分断されていた業務の全体像が把握しやすくなり、営業効率が向上します。また、社内の連携がうまくいくことで、スピーディーな対応が可能となり、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
賃貸ポータルサイトや広告と連携できる
賃貸ポータルサイトやWeb広告からの流入顧客に対しては、競合よりも早くコンタクトをとることが重要です。CRMの導入により、申し込み情報が即座に登録でき、メールの自動返信で接触機会を創出できます。また、広告に対する反応を分析し、集客戦略に役立てることも可能です。
不動産業界向けCRM(顧客管理システム)のタイプ
不動産向け顧客管理システムは、「賃貸仲介向け」「売買仲介向け」「賃貸仲介・売買仲介向け」の3種類があります。ここでは、それぞれの特徴や機能について解説します。
賃貸仲介向けCRM
賃貸仲介向けCRMでは、顧客のニーズを素早くつかみ、次の行動へ誘導することが重視されます。例えば、賃貸ポータルサイトから申し込んだ顧客に対して、閲覧履歴を分析し、ニーズに近い物件をまとめたメールを送信することで来店予約につながりやすくなります。また、複数のポータルサイトを利用して問い合わせが入るケースも多いため、情報が重複しないようチェックする機能も必要です。
売買仲介向けCRM
売買仲介向けCRMでは、顧客との長期的な関係性を築くための機能が備わっています。不動産売買は金額が大きくなるため、賃貸物件と比べると商談が成立するまでに時間が掛かる傾向です。新着物件情報を自動配信など、顧客とのつながりを維持するための機能を活用しながら、成約率の向上を目指します。
賃貸仲介・売買仲介向けCRM
賃貸仲介・売買仲介向けCRMは、賃貸物件・売買物件のどちらにも対応できるツールです。不動産業界で必要なさまざまな機能が用意されていますが、顧客との接触機会を増やせる追客機能が充実しているものを選ぶと競合との差別化につながります。他にも、閲覧履歴の分析、オンライン面談、顧客専用のマイページなどの機能があると便利でしょう。
不動産業界向けCRM(顧客管理システム)の選び方
不動産業界向けCRM(顧客管理システム)を導入する際は、いくつか注意すべきポイントがあります。「CRMの導入を検討しているが、種類が多く困っている」という方は、次の5つのポイントに注目して選んでみましょう。
不動産業界の実績があるか
CRMには「汎用的な顧客管理システム」と「不動産業に特化した顧客管理システム」の2種類があります。汎用的な顧客管理システムを選ぶときには不動産業界での導入事例があるか確認することが重要です。
導入事例が掲載されている場合は、「自社と規模が近いか」「業務内容は似ているか」などもチェックしましょう。不動産業界での実績が豊富なツールを選定することで、トラブルのリスクが軽減でき、スムーズな運用が実現しやすくなります。
必要な機能がそろっているか
不動産業向けCRMには、「賃貸仲介向け」「売買仲介向け」「賃貸仲介・売買仲介向け」があり、管理できる範囲が異なります。管理できる範囲は同じでも備わっている機能は違うため、自社に適したツールを選ぶことが必要です。
事前に業務内容を洗い出し、必要な機能がそろっているかを確認しましょう。機能をカスタマイズできるツールを選ぶと、活用の幅が広がるかもしれません。
スマートフォンで使えるか
パソコンだけでなくスマートフォンに対応しているかも重要なチェック項目です。スマートフォンで操作できるCRMなら、移動中や内見中でも最新情報がチェックでき、効率良く営業活動を進められます。
また、不動産業界向けCRMでは、賃貸ポータルサイトとの連携も必須です。自社が出稿しているサイトに対応しているかは必ずチェックしましょう。
操作性が良いか
CRMを選ぶ際は、「直感的に操作できるか」「画面構成が分かりやすいか」なども確認します。無料トライアルが利用できる場合は、実際に使い勝手をチェックした上で導入の可否を判断しましょう。
導入後のサポート体制についても事前に問い合わせておくと安心です。トラブル発生時の対応フローや、機能のアップデート頻度などを知っておくと、万が一のときでも落ち着いて対処できます。
オンプレミス型かクラウド型か
CRMには「オンプレミス型」「クラウド型」の2種類があります。オンプレミス型はサーバーや回線といった設備を自社で保有する方法で、カスタマイズ性を高めたい場合に向いています。クラウド型はインターネット経由で外部のサービスを利用する方法で、管理と運用の手軽さがメリットです。
オンプレミス型とクラウド型では、費用、手間、カスタマイズの自由度などが異なります。現場の負担も考慮しながら、オンプレミス型・クラウド型のどちらにするのが適切かを決めましょう。
まとめ
顧客と良好な関係を築き、収益性を向上させるためには、顧客に関する情報を適切に関することが大切です。情報を一元管理することで、業務の負荷を軽減でき、効率化も実現しやすくなります。
不動産業界向けのCRM(顧客管理システム)にはさまざまな種類があるので、自社の業務に合った機能を供えたツールを選ぶことがポイントです。「現状の課題にアプローチできるか」「賃貸ポータルサイトや広告との連携できるか」「導入後のサポート体制や費用はどのようになっているのか」など、複数の項目を比較しながら、成約率アップやビジネスの発展につながるCRMツールの導入を目指しましょう。