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更新日:2023/12/15 

CRMとは? システム導入の必要性と機能、メリットや選び方も解説

CRMとは、顧客の情報を把握してビジネスに活かしていく考え方です。顧客との良好な関係を築いて維持したり関係をより深めていったりすることが目的であり、CRMの必要性が高まっています。この記事では、CRMの概要やCRMシステム導入の必要性やメリット、機能、選び方まで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

CRMとは

CRMとは、「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」を略した言葉です。日本語に訳すと、顧客関係管理となります。顧客との関係を管理しながら、良好な関係を維持する、長期的な視点で関係を深めていくマネジメント手法を指します。

CRMの特徴は、顧客を起点としている点です。「顧客がいなければビジネスが成立しない」という考えの元、顧客視点で営業プロセスや事業戦略などを管理する特徴があります。

CRMが必要な理由3つ

CRMが必要な理由としては、顧客それぞれに寄り添ったコミュニケーションの重要性が高まり、顧客視点のビジネススタイルへの変化が求められているからです。具体的には、以下の3つの理由が挙げられます。

  • 市場の変化
  • マーケティング手法の変化
  • LTV向上の流れがある

次の見出しから、それぞれの理由を詳しく解説します。

市場の変化

従来は、高品質・低価格な製品やサービスを開発すれば、新規顧客を獲得できる時代でした。しかし、現在では新規顧客の獲得は容易ではなく、既存顧客を維持することが重要になっています。また、インターネットの普及によって、各製品の価格や機能などの比較を顧客自らが簡単に行えるようなり、購買までのプロセスも変わりました。

自社製品のターゲット層や何を求められているのかをしっかり把握することが重要なため、CRMが注目を集めています。

マーケティング手法の変化

従来は、良い製品やサービスを開発すれば売れるという、製品やサービスを中心としたマーケティングが主流でした。しかし、現在では顧客の購買意欲が低下しており、良い製品やサービスを開発してもなかなか売れない時代になっています。

顧客に選ばれるためには、従来のような製品中心の考え方から顧客視点に立ったマーケティングへの変化が求められています。そのため、顧客視点で営業プロセスなどの管理が行えるCRMへのニーズが高まっているようです。

LTV向上の流れがある

市場の変化に伴って、「LTV」にも注目が集まっています。LTVとは、「Life Time Value」を略した言葉です。簡単にいうと、ある企業の製品やサービスなどに顧客がどのぐらいの金額を生涯で使うかを表した指標です。

ビジネスでは1:5の法則というものがあり、新規顧客を獲得するには既存顧客を維持する5倍のコストがかかるとされています。効率的に利益を得るためにも、既存顧客との関係を深めてLTV向上につなげようという流れが大きくなっているようです。

CRM(顧客関係管理)システムでできること

CRMを効率的に取り入れるには、CRMシステムを導入するとよいでしょう。CRMシステムを導入することにより、顧客の分析やマーケティング、問い合わせなどの管理がしやすくなります。ここでは、CRMシステムにどのような機能が搭載されているのかを詳しく解説します。

顧客情報の管理

CRMシステムでは、顧客情報の管理が行えます。例えば、顧客の氏名や会社名、担当者名、年齢や性別、メールアドレスや電話番号といった基本情報の登録が可能です。また、基本情報だけでなく、購買日や購買金額などの購買履歴、問い合わせ対応やクレーム内容といったさまざまな情報を一元管理できます。

CRMシステムにもよりますが、管理したい項目を自社で追加して管理することも可能です。顧客データに属性を付与して、グループ分けして管理することもできるため、顧客の属性に応じた対応がしやすくなります。

顧客の分析

CRMシステムでは、顧客情報を集めて一元管理できるだけでなく、顧客の分析も行えます。さまざまな顧客情報を基にした分析が可能で、多角的な分析から表やグラフを作成して、分析結果をわかりやすく表示も可能です。

例えば、既存顧客がどのような製品を購入しているのかといった購買傾向の分析、商談の際に効果があったアプローチ方法、顧客へのコンタクトを取る頻度や時間帯など、さまざまな分析を行えます。リアルタイムで分析できるため、分析データを活用して迅速な経営判断を行えるでしょう。

マーケティング支援

CRMシステムには、マーケティング支援機能も搭載されています。企業では、さまざまなチャネルから顧客情報を収集することが可能です。それらの顧客情報を一元管理し、マーケティングに活用することでより効率的で顧客視点のマーケティングが行えるようになります。

例えば、CRMシステムで収集した顧客データを基にして購買情報をスコア化する、顧客の属性に合わせたマーケティング施策をレコメンドするなど、CRMシステムによって機能はさまざまです。また、分析結果をレポート化することも可能で、レポート内容を基にして顧客へのアプローチ方法を検討することも容易になります。

プロモーション管理

プロモーションとは、顧客に対してメールマガジンを配信したりDMを送付したりすることです。CRMシステムでは、顧客ごとの購買金額や購入頻度や個数、最後の購買日などさまざまな条件で抽出できます。そのため、新商品などが発売された際に最適なターゲットを見極めてメールマガジンを配信したり、優良顧客に対して特別なクーポンなどを配信したりできるため、顧客に合わせたアプローチが可能となります。

また、メールマガジンの開封率などを可視化する機能が搭載されているシステムもあるため、よりプロモーション管理がしやすくなるでしょう。

問い合わせ管理

顧客からの問い合わせを管理する機能も搭載されています。顧客から製品やサービスの疑問点、使い方などに関する問い合わせ、クレームなどさまざまな問い合わせを受けるケースが多いでしょう。CRMシステムでは、問い合わせ履歴や回答状況などを可視化することができます。

また、よくある問い合わせなどをまとめてF&Qを作成するなどすることもでき、問い合わせ対応へのリソース削減にもつながります。問い合わせ対応の効率化や対応漏れなどを防ぐことも可能です。

ただし、ツールによって搭載機能は変わります。自社が必要とする機能が搭載されているか、しっかり確認しましょう。

CRM(顧客関係管理)システムを導入するメリット

CRMシステムを導入することで得られるメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 顧客情報が分かりやすくなる
  • 営業が効率化できる
  • 顧客満足度の向上につながる

このように、CRMシステムを導入することによってさまざまなメリットがあります。次の見出しでは、各メリットについて詳しく解説します。

顧客情報が分かりやすくなる

CRMシステムを導入することで、顧客情報を可視化できるため分かりやすくなります。CRMシステムでは、営業部門やカスタマーサポート、マーケティング部門など社内のさまざまな場所に分散していた顧客情報を一元管理できます。

リアルタイムに複数の部署や担当者で情報共有ができるため、顧客ごとの状況を把握しやすくなる点が大きなメリットです。必要に応じて顧客情報を抽出、分析できるため、生産性向上にもつながるでしょう。

営業が効率化できる

CRMシステムを導入することで、顧客情報の詳細が細かくできるようになります。そのため、より戦略的で効率的な営業活動ができるようになるでしょう。例えば、顧客の属性ごとに購買情報を分析することで、それぞれの顧客に合った効果的なアプローチ方法を検討できたり、顧客に合わせた効果的な提案ができるようになったりします。

また、顧客情報を共有することで担当者しか状況が分からない属人的な状況も防げるため、業務効率化にもつながるでしょう。

顧客満足度の向上につながる

CRMシステムを導入することによって、顧客満足度の向上も期待できます。CRMシステムでは、顧客情報を収集して一元管理したり分析したりできるため、顧客のニーズや好みに合わせた製品やサービスを個別に提供可能です。これを「One to Oneマーケティング」と呼びます。

顧客の潜在的なニーズにも応えやすくなるため、顧客の満足度や信頼感が高まる可能性が高いでしょう。これにより、優良顧客を増やすことにつながります。

CRM(顧客関係管理)システムの選び方

CRMシステムを選ぶ際、どのように選べばよいのか分からないという人も多いでしょう。CRMシステム選びでは、以下のポイントが重要です。

  • 搭載されている機能
  • 操作性
  • サポート
  • 他システムとの連携が可能か

次の見出しからはそれぞれのポイントについて解説しますので、参考にしてください。

必要な機能が搭載されているか

まずは、必要な機能が搭載されているかどうかを確認しましょう。CRMシステムによって搭載されている機能は異なります。業種によって必要な機能は異なってくるため、自社に必要な機能は何か、どのような課題を解決したいのかを洗い出しておくことが重要です。

機能が多ければ多いほど良いというわけではありません。自社では使わない機能ばかり搭載されていても使い勝手が悪くなるため、必要な機能を必要なだけ搭載しているツールを選ぶとよいでしょう。

操作が簡単か

CRMシステムを選ぶ際は、操作性も重要なポイントです。CRMシステムは日常的に使うシステムになるため、操作が簡単で誰でも使えるようなものが向いています。例えば、入力画面がシンプルかどうか、画面のレイアウトが使いやすいかなど、日常的にストレスなく使えるかどうかをチェックしましょう。

CRMシステムの中には、無料トライアルを提供しているものも多くあります。実際に使用してみて使用感や操作性を確認し、誰でも簡単に使えるシステムかどうかを確認しておくと安心です。

サポートしてもらえるか

サポート体制も確認しておきましょう。CRMシステムを導入した後に、どのように運用すればよいのか分からない、運用体制を構築するのが難しい、使い方が分からないなどさまざまな問題が発生するケースも珍しくありません。

サポート体制が充実していない場合、使いこなすことができずに社内で浸透しなかったという結果になる可能性もあります。そのため、サポートが充実しているシステムを選んでおくと、適切なサポートを受けられるため安心です。

他システムと連携できるか

他のシステムと連携できるかどうかも、必ず確認しておきたいポイントです。すでに自社に導入しているシステムや、今後導入したいと検討しているシステムがある場合には、他システムと連携できるCRMシステムの方が便利です。

他システムと連携することで、さまざまな情報を一元管理できるようになるため、さらなる業務効率化が期待できるでしょう。自社で導入しているシステムを洗い出して、導入を検討しているCRMシステムが連携に対応しているかを確認しておくことが大切です。

CRMに関するよくある質問

CRMの概要やCRMシステムを導入するメリット、選び方などを詳しく見てきましたが、まだCRMに関する疑問を抱えている人もいるでしょう。ここからは、CRMに関するよくある質問を紹介します。CRMへの理解を深めたい、疑問を解消したいという場合にはぜひ参考にしてください。

CRMにかかるコストの相場は?

CRMはクラウド型とオンプレミス型の2種類に分けられます。クラウド型の場合、初期費用は5万円程度が相場となっていますが、無料のシステムもあります。月額費用は1ユーザーあたり500~1,000円程度が相場です。オンプレミス型の場合は、20人程度で使用する場合導入費用が50~220万円程度、維持費が年間5~30万円程度と高額になりがちです。

CRMとSFAは何が違う?

SFAとは営業支援ツールです。SFAも顧客管理を行うという点では、CRMと変わりません。しかし、SFAは営業活動に特化していることが特徴です。例えば、属人化しがちな営業活動の管理や分析をし、営業活動を効率化することが目的です。一方、CRMは顧客情報を管理して顧客との関係を深めることで売上や利益向上を目指します。

CRMとERPは何が違う?

ERPとは統合基幹業務システムのことです。その名のとおり、基幹業務システムを統合管理するシステムとなっています。企業活動で重要な「ヒト」「モノ」「カネ」の動きを管理し、経営の効率化を目指すシステムです。CRMはフロントオフィス業務を管理しますが、ERPはバックオフィス業務を主に管理するという違いがあります。

上手に活用する方法は?

CRMを上手に活用するには、社員の理解を得ることが大切です。CRMを実際に使う社員が必要性を理解できない、使い方が分からないままではCRMは浸透しません。そのため、導入に当たって社員に必要性を周知する、研修を行って基本的な機能を理解してもらうなど、運用体制をしっかりと構築しましょう。

また、CRMシステムは日々進化しているため、最新情報を収集ししっかりアップデートすることも大切です。CRMは効果が出るまで時間がかかるため、長期的な視点で運用していくこともポイントになります。

CRMを導入するならネクストSFA

CRMとは、顧客との関係を管理しながら良好な関係を築き、長期的に関係を維持・向上させていくという考え方です。市場の変化やマーケティング手法の変化などにより、CRMの重要性が高まっています。CRMを導入する際には、自社に合ったCRMシステムを選定することが大切です。

ネクストSFAは、MA・SFA・CRMすべての機能を搭載したシステムです。MAによる見込み顧客の獲得や育成、SFAによる商談管理、CRMによる顧客管理を一括で行えます。CRMでは、顧客管理だけでなく請求書や見積書の作成、契約管理、データ分析まで行えるため、売上アップやビジネスの発展につながります。また、会計ソフトやカレンダーアプリ、メールアプリなどさまざまなサービスとの連携も可能です。営業からバックオフィスまで、一元管理できるため業務効率化を実現できるでしょう。

CRMやSFAシステムの導入をお考えなら、ぜひネクストSFAをご利用ください。以下のページでは、さまざまなCRMツールの比較を行っているので、そちらもぜひ参考にしてください。

SFAは活用されてこそ意味がある

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