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更新日:2020/07/14 

プロダクトマーケットフィット(PMF)の「とは」と「使い方」について

近年、ビジネスシーンで「プロダクトマーケットフィット(PMF)」という言葉をよく耳にします。
ビジネスを成功に導くうえで非常に大切な言葉のひとつですが、「具体的にどのようなことなのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
 
そこで今回は、「プロダクトマーケットフィット」がどのような状態のことを言うのか、その概要や、ビジネスを成功させるために押さえておきたいポイントをまとめてご紹介します。

プロダクトマーケットフィットって一体、何?

「プロダクトマーケットフィット(PMF)」とは、「顧客を満足させる最適なプロダクトを最適な市場に提供している状態」のことを指します。つまりプロダクト(商品)とマーケット(市場、顧客)がフィットしている(合致している)ということで、簡単に言えば「人々が欲しいと思うものを作っている状態」のことです。
 
スタートアップで新しい事業を始める際や、新サービスや新商品の提供を始めたいと考えるケースにおいて、特に重要な考え方になります。
 
いくら質の良い商品を作ってみても質を求めていない市場には売れないように、市場と商品特性がズレているとビジネスを拡大させることはできません。例えば、技術力を駆使して作った高品質な「ガラケー用の画面保護カバー」を発売したとしても、スマホユーザーが8割の現代社会では売り上げが伸びることはまずないでしょう。
 
そのようなことを起こさないためには、市場を正しく理解することと、その市場に求められている商品を作ることが必要となります。
 
また、商品特性はターゲット市場ごとに考え直すことが必要です。
 
日本国内で売り上げを伸ばせたからといって、同じ商品がアメリカでも売れる保証はありません。実際、アメリカで販売される自動車と日本で販売される自動車とではサイズが異なります。広大な土地があり大きな体格の人が多いアメリカ市場と、土地が狭く比較的小柄な人が多い日本市場とでは、人々が持つ自動車に対するニーズが異なるのです。
 
両国間の自動車サイズの違いは、日本とアメリカにおけるプロダクトマーケットフィットを意識したマーケティング戦略であると言えるでしょう。

併せて使うプロブレム・ソリューション・フィットとは?

プロダクトマーケットフィットという言葉とよく似た言葉に、「プロブレムソリューションフィット(PSF)」というものがあります。日本語に訳すと「問題と解決の一致」です。つまり「人々の抱える課題と、提供する解決方法が一致している状態」のこと指します。

PMFとPSFの違い

プロブレムソリューションフィットは、プロダクトマーケットフィットを達成するために必要なフェーズであると言えます。
 
人々のニーズを知るためには、人々が抱える問題や課題を把握しなくてはいけません。それらをもとに商品やサービスを開発し、まずはトライアルとして身近な人々に提供し、その人たちの反応(フィードバック)を待ちます。
 
人々の反応を参考に改善を繰り返していくうちに、「お金を払ってでも使用したい」という人が現れるでしょう。こうなれば、商品が人々の課題を解決している状態になっていると言え、プロブレムソリューションフィットが実現していることになるのです。
 
しかし、商品が人々の問題を解決しているからと言って、すぐに爆発的に売り上げが伸びるわけではありません。一部の人だけが抱える問題だった可能性もあるからです。問題解決できる状態になった後は、そのニーズが最も高い市場を見つけ、いかに売り上げを伸ばしていくか試行錯誤する必要があります。
 
そして人々の抱える問題を解決する商品やサービスを開発し、それを最も適した市場に投入して売り上げを伸ばし続ける状態が、プロダクトマーケットフィットです。

プロダクトマーケットフィットの重要性

現代社会においてプロダクトマーケットフィットの実現は、ビジネスを成功に導くうえで非常に重要です。そこには、多角化していく市場、増えていくプロダクトという2つの観点があります。

多角化していく市場

現在、世界中にはさまざまな趣味趣向を持った人が多くいます。
それに伴い、かつてと比べて市場も細分化され、種類や数が増えてきました。
 
老若男女という単純な市場調査では明確にできない部分が出てきており、例えば若い男性の中でも大手企業勤め、中小企業勤め、自営業者、フリーランスなどなど、生活スタイルが多角化しており、シンプルな考えで商品開発をすることができなくなっています。
 
そのため、市場ごとにニーズを調査し、それぞれの市場に適した商品やサービスを提供するというプロダクトマーケットフィットの概念が重要になるのです。

増えていくプロダクト

市場の多角化に伴い、製造販売されるプロダクトの数も大幅に増えました。かつては「出せば売れていた」スマホも、現在ではさまざまなモデルが発売され、ただスマホであるだけでは売り上げが伸びなくなっています。
 
当然、このような変化はスマホに限られた話ではありません。
どのような商品やサービスであれ、競合他社の動向をしっかり観察しながら市場を調査分析し、他社の商品にはない自社独自の魅力を提供していく必要があります。
 

多種多様な商品が溢れる時代だからこそ、市場のニーズにフィットした商品開発をすることが重要なのです。

プロダクトマーケットフィットの転用

プロダクトマーケットフィットの考え方は、プロダクト×マーケットの関係以外にも転用することが可能です。
 
フィット≒最適化という考え方をすれば、会社×労働者、自社×競合等に広げて考えていくことができます。例えば会社の理念や目標と労働者が求める働き方を合致させることができれば、組織としてのまとまりの強い会社を作り上げられるでしょう。競合と自社を差別化し、それぞれで別々のベクトルに力を入れていくなどすれば、より優れた商品やサービスを提供していくことができるでしょう。
 
このように、プロダクトマーケットフィットはビジネス全体で見たときにも重要な考え方なのです。

まとめ

プロダクトマーケットフィットは、ありとあらゆる業界においても重要な観点です。
それは近年急激に広まりつつあるWEBの分野でも同様で、WEBマーケティングにおいても、常に市場を意識した施策を行わなくてはいけません。
 
ジオコードでは、業種業界関係なくWEBマーケティングを提供しています。
常にプロダクトマーケットフィットという観点を忘れずにコンサルティングすることを心掛けていますので、WEBマーケティングに興味ある方はぜひ一度ご相談ください。

ちゃっぽ
ちゃっぽこの記事の執筆者

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