更新日:2025/01/16

SFAの機能とは? SFAでできることとできないことを解説

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
SFA(セールス・フォース・オートメーション)は、営業活動を効率化するためのシステムです。SFA機能を活用することで、営業活動に必要な各種情報を一元管理し、データ化して共有できます。これにより、営業活動の「属人化」を防ぎ、「生産性の向上」や「業務効率化」を実現することを目指します。
SFA機能には、顧客情報や商談の進捗状況を管理する機能、タスクやスケジュールの管理機能、さらには分析やレポート作成機能などが含まれます。これらの機能を活用することで、営業チーム全体の透明性が向上し、各メンバーがより効果的に活動を進めることが可能となります。
とはいえ、「具体的にどのようにSFA機能を使えばいいのか」「どのような場面で効果を発揮するのか」がイメージしにくいという方も多いでしょう。そこで本記事では、SFAで「できること・できないこと」を具体的に解説します。また、SFA機能の導入によるメリットや、導入を成功させるためのポイントについても触れていきます。特に、どのように現場の営業プロセスにSFA機能を組み込むべきか、導入後の運用で注意すべき点なども詳しく解説します。
SFA機能の導入を検討している方や、導入後の活用方法に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。SFA機能を最大限に活かすことで、営業活動の効率と成果を大きく向上させるチャンスがあります。
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SFA機能の概要
SFA(セールス・フォース・オートメーション)とは、営業活動を効率化するシステムのこと。営業支援システムとも呼ばれ、営業データを可視化して、効率的な営業活動をサポートしてくれます。
一般的に営業活動に関する以下のような各種情報は、営業担当者それぞれが個別に管理するため、ブラックボックスになりがち。SFAは全ての営業データを一元管理します。
- 顧客情報
- 案件の進捗状況
- 商談事例 など
営業に関するデータを集約・共有することで、全体的な営業活動の生産性向上や業務の効率化、営業組織全体のパフォーマンスアップなどを目指します。
また商談開始から受注までの営業プロセスを可視化することで、属人化を防ぐのにも有効です。
営業活動の情報全般をデータ化して蓄積・分析して、効率よく成果を出す方法をパターン化できるため、誰もが成果を出しやすい環境を整えられます。
営業はマニュアル化の難しい業務ですが、体系的な教育が可能になれば、個々の営業パーソンの力量に頼らない安定的な売上アップが見込めるでしょう。
SFA機能を導入することのメリット
SFA機能を導入することで得られるメリットは、大きく3つに分けられます。
SFA機能を活用することで、営業活動の効率が大幅に向上し、生産性の改善が図れるだけでなく、営業組織全体のパフォーマンスを安定的に高めることが可能です。
営業活動を可視化できる
営業活動を可視化できることは、SFA機能を活用する際の大きなメリットの一つです。
従来、営業パーソンがどのような活動を行っているかを把握するには、口頭や紙ベースでの報告に依存し、具体的な内容やタイミング、頻度など、営業プロセス全体を正確に把握するのが困難でした。しかし、SFA機能を導入することで、日々の営業活動が詳細にデータとして蓄積され、どのようなプロセスで進行しているかを正確に可視化することが可能になります。
このようにして蓄積された営業データは、チーム全体で簡単に共有できるため、会議での報告や上司への相談時に一から説明する手間を省き、効率的でスムーズなコミュニケーションを実現します。また、SFA機能の特徴として、蓄積された情報がグラフや表といった視認性の高い形式で表示されるため、データの比較や分析も簡単に行えます。
さらに、このデータの活用により、見逃しや見間違いといったヒューマンエラーを防止できるほか、営業担当者がつまずいたポイントや受注・失注の経緯を明確に把握することも可能です。これにより、課題をピンポイントで特定し、営業活動をより効果的に改善することも可能となります。
SFA機能の導入によって、営業活動を「見える化」し、チーム全体の効率化や業績向上を後押しする仕組みを構築できるのです。
営業活動を標準化できる
営業活動をチームや営業組織全体で標準化できる点も、SFA機能を活用する大きなメリットです。
営業活動が個々の営業パーソンの勘や経験に頼っている場合、担当者が退職や異動で不在になると、これまで蓄積されてきた営業のノウハウが社内に残らず、大きな損失につながる可能性があります。しかし、SFA機能を導入すれば、営業活動の詳細をシステム上に記録・蓄積できるため、これらのノウハウを自社の財産として活用することが可能です。
例えば、プレゼンの内容や伝え方、電話やメールの最適なタイミング、顧客訪問の頻度など、従来ブラックボックス化していた営業プロセスを、データとして明確に可視化できます。さらに、SFA機能を使えば、成績の良い営業パーソンの行動パターンを分析し、効果の高い営業方法を割り出すことが可能です。このように導き出された「必勝パターン」を組織全体で共有することで、経験豊富なベテランから新人まで、安定して成果を出せるチーム作りを実現します。
また、情報資産を有効活用できる点も見逃せません。営業活動の中で得られる人脈、成功事例、他社動向、業界トレンドなどは、貴重な情報資産です。しかし、これらの情報が各営業パーソンによって個別に管理されている場合、社内で共有されずに埋もれてしまい、結果として機会損失を生む可能性があります。
SFA機能を活用すれば、こうした情報を一元管理してチーム全体で活用することができるため、営業組織全体の生産性向上に直結します。データに基づく標準化された営業プロセスと、共有された情報資産が融合することで、より強固で成果を上げやすい営業組織を構築できます。
営業活動を効率化できる
SFA機能を活用することで、効率的な営業活動を実現することが可能です。
SFAのクラウド機能により、外出先からでもスマートフォンやタブレットを使って簡単に情報を閲覧・入力することができます。たとえば、移動中のスキマ時間を活用して営業データを入力したり、外出先で近隣の訪問先を検索したりと、いつでもどこでも必要な情報にアクセス可能です。そのため、会社に戻ったり電話で確認したりする手間が省け、時間の無駄を削減することができます。
さらに、SFA機能を活用して共有された営業データはリアルタイムで更新されます。これにより、上司やチームメンバーと常に最新の情報を共有できるため、データに基づいた的確なアドバイスやサポートを受けることができます。このリアルタイムな情報共有機能は、迅速な意思決定や適切な営業戦略の調整に役立ちます。
また、SFA機能による効率化で生まれた時間を活用し、顧客とのコミュニケーションや新規顧客の開拓といった、より付加価値の高い業務に注力することができます。これにより、営業活動全体の生産性をさらに向上させることが可能です。このように、SFA機能は単に効率化を図るだけでなく、営業の質を向上させ、生産性アップにつながる仕組みを提供します。
SFAの主な機能
SFAにはさまざまな機能が搭載されていますが、その中でも主な機能を6つご紹介します。
それぞれの機能について、どのように役立つのか解説します。
顧客管理機能
SFA機能の中でも顧客管理機能は、企業名や住所、電話番号、担当者名、決済者といった顧客に関する多岐にわたる情報を一元管理できる重要な機能です。
従来、顧客情報を個々の営業担当者が管理している場合、異動や退職などが発生すると、貴重なデータが失われてしまうリスクがあります。引継ぎが不十分だと、顧客との関係が悪化したり、ビジネスチャンスを逃す機会損失につながる恐れもあります。しかし、SFA機能を活用して顧客情報を管理すれば、こうしたリスクを大幅に軽減できます。
SFAにより、顧客の基本情報だけでなく、過去のやり取りや提案内容などのコミュニケーション履歴がすべて記録されます。これにより、営業担当者が休職中や退職後でも、別の担当者が顧客情報を引き継ぎ、スムーズかつ適切な対応が可能になります。どのような内容のやり取りが行われていたかが明確になるため、対応のスピードと質が向上し、結果的に顧客満足度の向上や信頼関係の維持につながります。
さらに、SFA機能を活用することで、顧客情報が営業部門全体で共有されるため、コミュニケーションコストを削減するだけでなく、営業部門全体のスキルを底上げし、標準化することが可能です。属人化を防ぎながら、組織全体の営業力を強化する基盤として、顧客管理機能は非常に効果的に機能します。
このように、SFA機能は顧客情報の一元管理を通じて、安定した営業活動の実現と顧客対応の改善を強力にサポートします。
案件管理機能
SFA機能の一つである案件管理機能は、営業の初期接触から受注に至るまでのプロセスを一元管理する機能です。
この機能を活用することで、過去の提案内容や見積もり情報、営業活動の進捗状況、案件ごとの成約確度、受注予定日、商品金額など、営業案件に関するさまざまなデータをまとめて管理できます。これにより、案件の状況を正確に把握しやすくなり、全体の見通しが明確になります。
案件情報がSFA機能によって可視化されることで、「進捗状況はどうなっているの?」といった確認や報告の手間を大幅に削減できます。営業会議でも無駄な報告を省き、案件の具体的な内容や課題について会話を始められるため、コミュニケーションの質が向上します。その結果、問題点の迅速な洗い出しや会議時間の短縮といった効率アップにもつながります。
さらに、案件情報が簡単に共有されることで、進捗が滞っている原因を担当者以外の視点からも発見しやすくなります。これにより、営業チーム全体で適切なサポートを提供でき、営業効率の向上にも貢献します。
SFA機能を活用した案件管理は、情報の可視化を通じて営業プロセスをスムーズに進めるだけでなく、組織全体の連携を強化し、成果を上げるための効果的なサポートを提供します。
商談機能
SFA機能の一つである商談進捗共有機能は、営業チーム内でリアルタイムに情報を把握し、共有できる強力な仕組みです。
担当者が商談の進捗状況をSFA機能に入力すると、個々の案件の進捗状況や提案している商品、競合の動向などのデータが自動的にチーム全体に共有されます。例えば、訪問目的、過去の商談内容、商談の進行状況、次回のアクション予定など、詳細な情報がいつでも誰でも確認できるため、業務の透明性が高まります。
この機能により、進行中のタスクやボトルネックとなっている課題が明確になるため、営業担当者は業務の優先順位を付けやすくなり、効率的に営業活動を遂行できるようになります。
また、SFA機能を活用して商談内容が可視化されることで、売上を伸ばしている営業パーソンの行動や進め方が明確になり、「成功のノウハウ」として社内に蓄積することが可能です。蓄積されたデータを分析することで、自社にとって最適な営業の「必勝パターン」を見つけ出し、営業組織全体のパフォーマンス向上に役立てることができます。
さらに、失注時のデータ分析もSFA機能を通じて実現できます。「初回の提案内容に問題があった」「商談の進行に時間がかかりすぎた」など、具体的な課題や改善点をデータに基づいて洗い出すことができ、確度の高い改善施策につなげられます。
このように、SFA機能の商談進捗共有機能は、成功事例の蓄積と改善点の発見を通じて、営業活動の質を高め、組織全体の成長を強力にサポートします。
営業計画・スケジュール管理機能
SFA機能には、営業計画やスケジュールなど、営業活動に必要なさまざまな情報を一元管理できる機能が備わっています。この機能は特に、外出先での営業パーソンの活動を効率的に補助する役割を果たします。
クラウド対応のSFA機能を活用すれば、外出先でもスマートフォンやタブレットを使って営業計画やスケジュール、顧客情報をすぐに確認できます。これにより、進めるべきタスクやボトルネックとなっている課題を把握しやすくなり、営業活動の優先順位を簡単につけることが可能です。その結果、業務を効率的に遂行できるのが大きなメリットです。
さらに、SFA機能を活用することで、案件のバッティングやスケジュール漏れといったケアレスミスを防ぎ、これらによる機会損失やクレームのリスクを軽減することができます。また、「半年以上訪問していない顧客」や「案件が長期化している顧客」などをシステム上で簡単に抽出できるため、営業計画をより効果的に立てることが可能です。
加えて、顧客情報と地図情報を連携させるSFA機能を活用すれば、現在地から近い顧客オフィスを訪問するなど、効率的な営業活動の実現もサポートされます。これらの機能により、営業活動の質が向上し、生産性アップにつながる仕組みを構築できます。
SFA機能は、計画から実行、フォローアップに至るまで、営業活動のすべてのプロセスを効率化し、組織全体の営業力を底上げする強力なツールです。
売上予測・売上実績管理機能
SFA機能の中でも、売上予測・売上実績管理機能は「案件」「期間」「営業パーソンごとの売上実績」「売上予測」などをリアルタイムで確認できる便利な機能です。この機能は予実管理機能とも呼ばれ、営業活動の計画と結果を効率的に管理するために欠かせないものです。
売上予測は、案件ごとの「納品予定日」と「商品金額」を基に自動で算出され、受注金額の想定を入力するだけで、月間の売上見通しを簡単にチーム内で共有できます。さらに、「レポート管理機能」や「売上管理機能」「カスタマイズ機能」も搭載されており、どのくらいの売上が見込まれるのかを瞬時に把握でき、効率的な情報管理を実現します。
これにより、目標達成の可否を早期に判断できるようになり、達成が難しい場合でも早い段階で対策を講じやすくなります。例えば、営業部門でありがちな「月末や期末になって予算が足りない」「受注予定だった案件が延期になった」といった事態を未然に防ぐのに役立ちます。
また、SFA機能のレポーティング機能では、データがグラフや表として視覚的に表示されるため、営業会議の資料作成が簡単になるのも大きな魅力です。これにより、資料作成に費やす時間を削減でき、より効果的な会議運営が可能となります。
さらに、売上予測・実績管理機能を活用すれば、営業活動に伴う雑務を自動化することができ、本来注力すべき顧客とのコミュニケーションや提案内容の作成など、付加価値の高い業務に集中しやすくなります。
SFA機能を通じて、売上予測と実績を的確に管理することで、営業部門全体の効率性と生産性を向上させることが可能です。
営業パーソン行動管理機能
SFA機能には、「営業活動管理機能」や「社内SNS機能」を活用して、営業パーソンの活動状況を可視化する機能が備わっています。これにより、各営業担当者がどのように動いているのかを詳細に把握できるようになります。
営業活動管理機能では、以下のような項目を数値化して管理できます。
- テレアポのコール数
- アポイント数
- 訪問数
- 提案商材数
- 受注数 など
これらのデータを蓄積・分析することで、各営業パーソンの行動や結果を簡単に確認でき、有効な営業手法や最適なタイミングを発見しやすくなります。これにより、商談管理機能と同様に、営業活動の改善と効率化を実現できます。SFA機能は営業組織全体のパフォーマンス向上に活用できる重要な情報を蓄積し、それを分析するための強力な基盤を提供します。
さらに、社内SNS機能や社内掲示板といった情報共有ツールも搭載されており、営業チーム内でのタスクやスケジュールの共有・管理が簡単になります。これにより、チーム全体の連携がスムーズになり、業務効率が向上します。
また、社内SNS機能を活用すれば、自社製品に関連するニュースや競合製品の情報、業界の最新動向など、営業チームが知っておくべき情報を手軽に共有可能です。これにより、営業活動の質を向上させるだけでなく、チーム全体の情報感度を高め、競争力を強化することができます。
SFA機能を活用することで、営業パーソン個々の活動状況を可視化し、情報共有を効率化することで、営業活動全体を強力にサポートします。
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SFA機能でできないこととは
SFA機能には多くの便利な機能が備わっていますが、すべての業務を網羅できるわけではなく、他のツールと比較すると不得意な領域もあります。そのため、目的に応じて適切なツールを組み合わせて活用することが重要です。
SFA機能とよく似たツールとして、以下のようなものが挙げられます。
- CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント):顧客との関係性を維持・深めるツール
- MA(マーケティングオートメーション):見込み顧客の獲得・育成のためのツール
SFA機能は主に営業活動の効率化を目的としているため、営業活動が始まる前(見込み顧客の獲得や育成)や、営業活動が終了した後(顧客のアフターサポートなど)に関する機能は含まれていないことが一般的です。そのため、これらのプロセスをカバーするには、CRMやMAの導入が必要になる場合があります。
もし、マーケティング活動やカスタマーサポートを含めて包括的にサポートしたい場合は、SFA機能と併用できる他のツールや、これらを統合的に管理できるツールの導入を検討するとよいでしょう。適切なツールを組み合わせることで、営業から顧客育成、サポートまでの一貫したプロセスを効率化できます。
SFA・CRM・MAの違い
企業のマーケティング施策や営業活動を効率化するためのツールとして、SFA、CRM、MAの3つが挙げられます。これらのツールは役割が似ている部分があり、一部重なる機能もあるため、それぞれの違いが分かりにくいと感じる方もいるでしょう。
下記記事では、SFA機能を中心に、CRMやMAの機能や役割を解説します。それぞれのツールの特長を理解し、SFA機能との違いを明確にすることで、自社にとって最適なツールを選ぶ際の参考にしてみてください。
SFA機能は主に営業活動を効率化するためのツールで、営業プロセスの管理や進捗の可視化に特化しています。一方、CRMは顧客との関係性の維持・強化を目的とし、MAは見込み顧客の獲得や育成にフォーカスしています。これらの違いを把握することで、自社の課題やニーズに応じた適切なツールを選び、最大限の効果を得ることができます。
CRMとは
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)は、顧客との関係を維持・向上させることを目的としたツールです。顧客管理システムとも呼ばれ、主にカスタマーサポートや顧客対応に活用されます。
このツールでは、顧客の年齢や性別、購入・利用履歴、問い合わせ履歴といったさまざまな情報を収集し、セグメント分けすることで、顧客属性に応じたきめ細やかな対応が可能になります。その結果、顧客満足度を向上させるだけでなく、長期的な信頼関係を構築・維持することができます。
さらに、CRMを活用することで、一人あたりの購買額を最大化したり、リピート率を向上させたりすることで、長期的な収益の拡大にもつながります。このツールは、営業活動によって獲得した顧客への施策を展開する際に利用されるため、SFA機能を活用して効率的に営業を進めた後の段階で活躍します。
CRMは、顧客との継続的な関係を重視したビジネスプロセスの中で、欠かせないツールの一つです。
CRMの機能
CRMは「顧客との関係」を深めるのに役立つ機能が搭載されており、主に以下のような機能があります。
- 顧客情報の管理機能
- 顧客分析機能
- メール配信機能
- 各種フォーム生成機能
- 外部サービスとの連携機能
CRMでは、顧客の性別、年齢、地域、購入履歴、営業活動履歴、お問い合わせ履歴など、さまざまな情報が顧客データに紐づけられ、一目で確認できるようになっています。
これらの情報を活用して、顧客の属性や購買履歴を分析し、顧客への理解を深めることが可能です。また、分析結果を基に、キャンペーン情報や自社の取り組みなどをメールで配信し、顧客との関係をさらに強化することができます。
CRMは、メールマーケティングやリレーションシップマーケティングといった施策に非常に有効なツールであり、顧客との長期的な関係構築を目指す企業にとって欠かせない存在です。
MAとは
SFA機能と連携することが多いMA(マーケティングオートメーション)は、マーケティング施策を自動化し、効率や生産性を高めるためのツールです。
MAでは、見込み顧客の新規獲得や育成、施策の効果測定などが可能で、さまざまなマーケティング活動の実行やデータ管理を自動化・効率化します。このツールの特長は、「マーケティング活動の効率化」と「マーケティングデータの一元管理」にあります。これにより、見込み顧客を発見しやすくなり、育成がスムーズになるという大きなメリットがあります。
さらに、SFA機能と連携することで、確度の高い見込み顧客に対して効率的に営業をかけられるようになります。この流れにより、営業活動の効率と生産性を向上させることが可能です。
MAは、営業活動の対象となる見込み顧客を創出するための施策に活用されるため、SFA機能を活用して効率的な営業活動を行う前段階で使用されることが一般的です。SFA機能とMAを適切に組み合わせることで、営業とマーケティングの両面での効果を最大化できます。
MAの機能
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の「創出・育成」に特化した多彩な機能を搭載したツールであり、SFA機能と連携することで営業活動の効率をさらに高めることができます。主な機能として以下が挙げられます。
- 顧客情報管理機能
- スコアリング機能
- メールマーケティング機能
- キャンペーン機能
- フォーム作成・LP作成機能
- アラート機能
- アクセス解析機能
- SFA/CRM連携機能
- API連携機能
CRMやSFA機能と同様に、MAにも顧客情報管理機能があり、年齢、性別、居住地、サイト閲覧履歴、メール開封履歴、展示会・セミナーへの参加履歴、趣味・嗜好、購入履歴などの詳細な情報を一元管理できます。
これらの情報をもとに、MAのスコアリング機能を活用して見込み顧客を評価し、適切なタイミングでメール配信やキャンペーンを実施することで、見込み顧客の興味関心を効果的に引き上げることが可能です。
また、購買意欲が高まった段階でSFA機能を活用して商談を進めることで、確度の高い営業活動を実現できます。MAは見込み顧客の創出や育成に非常に有効なツールであり、SFA機能と組み合わせることで、マーケティングと営業のプロセスをスムーズに連携させることが可能です。
SFA機能の導入で失敗しないために
SFA機能を上手に活用すれば、「属人化の防止」「営業効率の向上」「営業チーム全体のパフォーマンス向上」など、多くの恩恵を受けることができます。しかし、適切に運用できなかった場合には、期待していた成果が得られず失敗に終わるケースもあります。
「せっかく導入したのに思うような効果が出ない……」と後悔しないためにも、SFA機能を成功に導くための重要なポイントを事前に押さえておくことが大切です。正しい計画と運用方法を理解することで、導入効果を最大化し、営業活動全体を効率化できます。
導入の目的と課題を明確にしておく
SFA機能を導入する際には、導入の目的と自社が抱える課題を明確にしておくことが重要です。
なぜSFA機能を導入するのかが明確でない場合、営業担当者はその活用方法が分からず、十分に機能を活かせない可能性があります。具体的な課題や目標を設定しないままでは、担当者の活用が進まず、結果としてSFA機能が社内に定着しない原因となるでしょう。
「属人化の防止」「受注率の向上」「既存顧客のリピート化」など、解決したい課題を明確に定め、その課題を解決するためにSFA機能をどのように活用するのかを社内で共有することが大切です。課題と活用法が共有されていれば、チーム全体で目的意識を持ちながら効率的に運用を進められます。
また、最初からSFA機能の全てを使いこなすのは難しいため、必要最低限の機能から徐々に活用を広げていくことがポイントです。たとえば、特定の機能に絞って導入初期の負担を軽減したり、一部のメンバーに限定して使用を開始したりすることで、段階的に社内定着を進める工夫が求められます。
このように、課題解決に向けた明確な目標設定と段階的な導入計画を立てることで、SFA機能の効果を最大限に引き出し、営業活動の効率化や組織力の向上につなげることができます。
適切なツールを選択する
自社にとって最適なSFA機能を選択することは、成功の鍵となります。
SFA機能は、データの蓄積や分析によって効果を発揮しますが、そのためには営業パーソンが日々こまめにデータを入力する必要があります。しかし、入力がしにくかったり、データの表示が見づらかったりすると、営業担当者にとって負担となり、活用が進まず定着しない原因になります。
だからこそ、SFA機能を選ぶ際には、誰でも簡単に入力でき、操作しやすいインターフェースを備えたツールであることを重視することが重要です。現場の営業担当者が使いやすいと感じる設計であることが、日常的な利用を促し、効果的な運用につながります。
また、ツール自体の使いやすさだけでなく、活用しやすい体制を整えることも必要です。どのような業務フローでSFA機能を活用するのかを事前に明確化し、導入後に迷わず使用できるような環境を整備しておくことで、スムーズな運用が可能になります。
現場での実用性と体制の整備を両立することで、SFA機能を最大限に活かし、営業活動の効率化やデータ活用の効果を最大化することができます。
まとめ
SFA機能は、営業活動の効率や生産性を大幅に向上させるツールであり、ブラックボックス化しやすい営業プロセスを可視化してくれるのが大きな特長です。営業プロセスが見える化されることで、報告や相談がスムーズになり、営業担当者同士で有益な情報やノウハウを共有・蓄積しやすくなります。その結果、個人単位での営業力向上にとどまらず、営業チームや組織全体のパフォーマンスを底上げする効果が期待できます。
とはいえ、市場には多くのSFA機能を持つツールが存在するため、自社のニーズや課題に合ったツールを選ばなければ、期待した効果が得られず、社内に定着しない可能性もあります。自社の課題を解決し、確実に成果を上げるためには、適切なツール選びが不可欠です。
そのような中でおすすめしたいのが、株式会社ジオコードが提供する「ネクストSFA」です。このツールは、「社内で活用されること」に重点を置き、使いやすさと見やすさを徹底的に追求したUI・UXを採用しています。営業担当者が直感的に操作できるデザインになっており、日々のデータ入力や管理がスムーズに行えるよう工夫されています。
さらに、「ネクストSFA」は、SFA機能に加えて、MA(マーケティングオートメーション)やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の機能も備えています。このため、見込み顧客の獲得から育成、商談、受注、さらにはアフターフォローまで、すべてのプロセスを一つのツールで完結できる点が大きな魅力です。複数のツールを使い分ける必要がなく、管理の手間や負担が軽減されます。
また、「ネクストSFA」は無料トライアルを提供しているため、導入前に実際の使い勝手を試すことができます。操作性や自社の営業プロセスに適しているかを確認した上で、安心して導入を検討できるのもポイントです。
営業プロセスを効率化し、組織全体のパフォーマンス向上を目指すなら、「ネクストSFA」をぜひお試しください。お気軽にお問い合わせいただければ、詳細なご案内やサポートを提供いたします。
無料トライアルも行っているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
以下の記事では企業で導入されているSFAツールの特長について、わかりやすくご紹介しています。「どんなSFAがあるか知りたい!」という方はぜひご覧ください。