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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2024/10/16 

営業データ分析が必要な理由とは?主な手法やフレームワーク・活用できるツールを詳しく解説

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

営業活動がスムーズに進まない場合は、その原因を把握し解決策を見つけることが大切です。課題や解決策を把握するにはデータ分析が必要といえます。データ分析には、フレームワークや分析ツールの活用が有効です。 


本記事では営業データ分析について必要な理由や手法、実践に活用できるフレームワークなどを解説します。営業データ分析に役立つツールも併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

営業活動にデータ分析が必要な3つの理由

営業活動にデータ分析が必要な理由は以下のとおりです。


  1. 顧客のニーズを把握できる
  2. 数値に基づいた営業活動が可能
  3. 組織・チームで営業データを共有できる

それぞれの理由について解説します。


1.顧客ニーズを把握できる

自社に蓄積されたデータを分析すると顧客ニーズを正確に把握できます。例えば顧客が自社製品・サービスを購入した履歴をデータとして蓄積すれば、顧客が求めている商品・サービスや顧客の属性などを読みとれます。顧客の属性とは性別や年齢、居住地、職業、ライフスタイルなどを分類したものです。


データに基づいて顧客ニーズを調べると予期せぬ発見があるかもしれません。属性と購入パターンがつかめれば、顧客のニーズに沿ったキャンペーン実施といった、戦略的な営業活動を展開できます。


2.数値に基づいた営業活動が可能

データ分析を活用すれば数値に基づいた営業活動が可能となり、業務の効率化が期待できます。たとえ自社で営業活動に関するデータを蓄積していても、正しく分析できなければ施策の改善につなげられません。営業データをしっかり整理し、必要なタイミングで取り出せるよう管理しておけば、営業活動に活かしやすくなるでしょう。


また、営業活動において数値を参照することで成果を可視化できるため、実施後の効果検証や改善のための振り返りもスムーズに進められます。想像や感覚で営業活動を進めるのではなく、具体的な数値に則って施策を決めることが大切です。


3.組織・チームで営業データを共有できる

営業活用にデータ分析を活用すれば、組織・チームでデータやノウハウの共有ができます。従来の営業活動では顧客の情報を営業担当が1人で持っているケースも多かったため、チーム全体で課題発見・対策に活かすことが難しい状態でした。データ分析によって顧客の情報が客観性の高いデータとして整理されれば、チーム内や他部署との共有が可能です。


組織・チームでの営業データの共有がスムーズになれば、業務の属人化の防止にもつながります。営業活動に関するノウハウや成功事例などもより多くの従業員に伝えられるようになり、企業全体の生産性向上が期待できるでしょう。


基本的な営業データ分析の手法は3つ

基本的な営業データ分析の手法は以下の3つです。

  • 手法1.動向分析
  • 手法2.要因分析
  • 手法3.検証分析

それぞれの手法について詳細を解説します。


手法1.動向分析

動向分析とは自社がターゲットとする業界や製品・サービスなどに関してグラフやチャートを用いて大きな動向を捉える手法です。市場における自社のポジションの把握を目的に一定期間ごとの自社製品・サービスの売上を調査したり、自社と競合他社との業績を比較したりといった取り組みは動向分析に該当します。動向分析によって市場やビジネス環境の大まかな状況を知ることが可能です。


一方であくまでも市場詳細な動向は捉えられないため、規模は小さいながらも重要な動きが生じたケースに生じる変化を見逃してしまうリスクがあります。各顧客のニーズに対する製品やサービス、アプローチ方法やタイミングを見極められるような対策が必要です。動向分析は要因分析と組み合わせて利用するとよいでしょう。要因分析については次項で詳しく解説します。


手法2.要因分析

要因分析とは自社の売上や業界全体に影響を及ぼす要因に主軸を置いた手法です。動向分析の段階で読み取った全体的な動向に対して、より詳細に理由を深堀し意味づけを行います。例えば動向分析を行った結果、競合他社の売上が急速に伸びたとしましょう。動向分析の結果を踏まえて要因分析を活用し、どのような理由で競合他社の売上が増加したのか、具体的な理由を探っていく必要があります。


例えば競合他社の成功要因がインフルエンサーによる宣伝効果だと分かった場合、似た施策を打ち出して営業活動を展開すれば成果を上げられる可能性を高められます。ただし、要因分析によって導き出された成功要因が正しいとは限りません。成功要因を洗い出した後は次で紹介する検証分析によって仮説の妥当性を判断する必要があります。


手法3.検証分析

検証分析とは動向分析と要因分析による仮説が正しいのかを確かめるための手法です。前述したように動向分析からは自社や競合他社、業界の大きな流れを可視化でき、要因分析ではその動向の理由について仮説を立てられます。検証分析では設定された仮説に対して、テストと実践を実施して妥当性を測ります。


例えば前述したように、競合他社の売上急増がインフルエンサーによる宣伝効果によるものと仮定した場合、次は自社でもインフルエンサーを起用したPRを打ち出すのも一つの手です。施策によって実際に自社の売上が向上すれば、インフルエンサーの起用が成功要因だとする仮説は正しいと考えられるでしょう。一方、似た施策を実施しても効果が上がらないケースでは仮説が間違っていると判断できます。


検証分析では効果的な検証方法を考え出すため、豊かな発想力や柔軟性が必要です。正解にたどりつくまでテストと実践を繰り返す忍耐力も求められます。営業データの分析は動向分析から検証分析まで一連のプロセスを経て効果を発揮するため、セットだと考えておきましょう。


営業データ分析の実践に利用できる5つのフレームワーク

営業データ分析を実践する際はフレームワークの活用が効果的です。営業データ分析に利用できるフレームワークとして以下の5つを紹介します。

  • 1.KPI分析
  • 2.エリア分析
  • 3.行動分析
  • 4.商談分析
  • 5.パイプライン分析

それぞれのフレームワークについて概要や実践方法、効果などを見ていきましょう。


1.KPI分析

KPI分析とは自社とトップセールスとでKPIを比較し、どのような要因によって差が生じているのか分析するフレームワークです。トップセールスとは業界や市場などにおいて、売上が1位である存在を指します。KPI(Key Performance Indicator)は「重要業績評価指標」を意味し、目標到達までの達成度合いを示す数字のことです。KPIとして設定される指標の例は、売上の数字や新規契約数、営業訪問・アポ・商談件数などが挙げられます。


KPI分析では上記で挙げたようなKPIについて、自社とトップセールスとの数字に関して要因を探ります。例えば営業訪問数は同じであるものの、商談の数は自社が少ない場合は、商談に焦点を当てて課題を洗い出すとよいでしょう。KPI分析によって自社の問題点が可視化され、解決が容易になります。


2.エリア分析

エリア分析は地域の特性にフォーカスしたフレームワークです。自社が営業活動を行う地域について、ニーズや購買行動の傾向を調査し営業戦略に役立てます。


エリア分析に役立つ情報収集の方法の一つは、国勢調査によるデータの活用です。また、エリア分析を実施し、情報提供している専門の企業もあります。自社で独自にデータを集めるよりも政府や専門の企業が集めたデータを活用すれば、業務負担を減らせて効率的です。


同じ商材であっても地域に応じて効果的な宣伝・販売方法はさまざまです。地域によっては独自の文化や慣習が形成されているケースも珍しくないため、新しくエリア進出する際はあらかじめエリア分析を取り入れておくとよいでしょう。地域にマッチした営業活動を展開でき、戦略的に自社製品・サービスを売り込めます。


3.行動分析

行動分析とは自社の従業員に焦点を当て、行動を分析するフレームワークです。各従業員の行動に関してデータを取り、成果を上げられている理由や反対に上げられない要因を洗い出します。成果が高い従業員の特性を体系立てて可視化すれば、ほかの従業員にとっても参考にできるノウハウとして確立・共有でき、企業全体の生産性の底上げが期待できます。


同時に従業員のパフォーマンスを数値として把握すれば適切な人員配置にも活用可能です。イメージではなく実際の成果に沿って配置でき、それぞれが強みを活かして業務に取り組める環境作りができるでしょう。行動分析は組織全体の営業能力の向上に役立ちます。


4.商談分析

商談分析とは自社の商談の進め方や情報提供の方法、製品・サービスのアピール手法を把握できるフレームワークです。商談分析において振り返るべきポイントの例には以下のものがあります。

  • 自社製品・サービスのどの強みを強調してアピールしたか
  • 自社からの提案に対して顧客がどうリアクションしたか
  • 顧客に対して自社がどうアプローチ・フォローしたか

製品によって品質の高さや機能の充実性、デザインの良さ、価格の安さなど、アピールポイントはさまざまです。商談で自社製品のどの長所を取り上げ、どのような姿勢で顧客に提案したのか、顧客はどう反応したのかなど、商談の要所を振り返って分析すれば効果的な商談の進め方が見えてきます。


5.パイプライン分析

パイプライン分析とは顧客との接点から成約まで一連の流れに着目するフレームワークです。一般的に営業活動は顧客への初回接触から、顧客からのヒアリング、自社による製品・サービスの情報提供、見積もり提示などを経て最終的に成約に至ります。パイプライン分析では各プロセスについてKPIを設定し、どの段階で何を達成していれば、どの程度の売上を出せるのか数字に基づいた計画や目標を設定します。


目標を達成できていない場合はパイプライン分析を用いれば、どの段階で課題が生じているのか可視化され、原因を簡単に把握可能です。例えばKPIが達成できていないプロセスが見積もり提示の段階なら、価格設定に問題がある可能性が高いでしょう。よりリーズナブルな価格を検討したり、価格に見合う納得感を感じられるよう製品・サービスを改善したりと、解決のための具体的な施策を考える土台となります。


営業データ分析に活用できる3つのツール

営業分析はツールを活用すると効率的に進められます。営業データ分析に活用できるツールとして、以下の3つを紹介します。

  • 1.SFA(営業支援ツール)
  • 2.Excel・スプレッドシート
  • 3.BIツール

それぞれのツールの主な機能や利用シーン、メリットなどを紹介します。


1.SFA(営業支援ツール)

営業データ分析に活用するならSFA(営業支援ツール)がおすすめです。SFA(Sales Force Automation)とは企業の営業活動に関するデータを蓄積・分析でき、自動化によって業務効率化を実現できるツールを指します。SFAに搭載される機能としては、以下のようなものが一般的です。

  • 顧客管理機能
  • 行動管理機能
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • レポーティング機能

SFAを導入すれば営業プロセスが数値化・可視化され、営業活動を効果的に進められます。属人化しがちな営業活動のデータが整理され共有しやすくなるので部署を超えた組織での戦略立案が可能です。マーケティングに特化したMA(Marketing Automation)ツールと連携させれば、リードナーチャリング(見込み顧客の育成)を担当するマーケティング部門とも協力して業務を進めやすくなります。

データ分析にSFAツールを検討する際は下記の記事も参考にしてください。

2.Excel・スプレッドシート

SFAを導入していない企業では営業データ分析にExcelやスプレッドシートなどの表計算ソフトが使われているケースもあります。Excelやスプレッドシートは手軽に使えて柔軟性が高く自由な形式が特徴です。一方、ゼロから手動で仕組みを作る必要があるため、運用に大きな手間がかかります。膨大なデータの処理も得意ではないため、フリーズしてしまうリスクもあるでしょう。


事業規模が大きくなるにつれてデータの量も増えていくため、手動でデータを入力し分析を進めるには大きな労力が必要となります。データ分析の業務負担が重い場合はSFAの導入によって改善可能です。


3.BIツール

BIツールも営業データ分析に活用できます。BI(Business Intelligence)とはビジネス戦略の意思決定において、蓄積したデータの分析結果を活用することです。BIツールでもSFAと同様に、企業のデータを一元管理し分析できます。SFAやExcelと連携させればシームレスにデータを取り出せて、チームや部門を超えた共有が可能です。リアルタイムでのデータ収集と分析が可能なBIツールもあるため、タイムラグを生じさせずに業務を進められます。


ビッグデータを取り扱ったり、自社の競争力をより高めたりするなら、BIツールの導入を検討してもよいでしょう。

まとめ

営業活動にデータ分析を用いれば、顧客に対する適切なアプローチを見極められます。営業データの分析にはさまざまな手法やフレームワークがありますが、一つひとつを手動で行っていると、大きな労力や時間がかかり人材不足の原因となります。SFAを導入すれば営業活動の効率化が実現可能です。

SFAツールを検討しているなら「ネクストSFA」がおすすめです。ネクストSFAにはリードの獲得・育成から顧客・案件管理まで、一連の機能が搭載されています。SFA機能も充実しており、以下のシーンで活用できます。

  • アプローチ管理
  • 案件管理
  • 受注管理
  • 行動管理
  • 日報・週報・月報
  • カスタムオブジェクト
  • データ分析
  • メール/カレンダー/チャット

また、MAで獲得したリード情報やメール送信、営業活動の状況、案件や商談などの進捗を、データとして管理し見える化が可能です。各営業担当の行動や成約までの販売活動も数値として閲覧できるため、課題の発見や対策なども容易になります。営業データ分析や組織の営業活動に課題をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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