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更新日:2024/03/25 

スコアリングとは? 実施すべき理由や具体的な方法、役立つツールを紹介!

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

営業活動の精度を高められるスコアリング。自社に取り入れたいと感じていても、具体的な方法が分からないという場合も少なくありません。スコアリングとはリード(見込み顧客)のステータスを数値化し、購買に至る可能性を見える化することです。スコアリングの実施によって、営業活動の成功率を高め、企業の成長や生産性向上につなげられます。

本記事ではスコアリングについて、どのようなものなのか、実施すべき理由や方法、メリット、具体的な評価項目などを解説します。スコアリングに役立つツールやツールの選び方なども併せてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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  • 営業活動に必要なリソースや人材、スキルなどが不足している
  • 営業活動の成功率が低く、精度を向上させたい

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スコアリングとは?

スコアリングとは、営業活動においてリードの属性や状況、行動履歴などの情報から購買意欲を数値化し、その点数に応じてアプローチの仕方を決める手法のことです。効果的な営業活動を効率良く進めていくためには、むやみに営業をかけるのではなく、データや数値に基づいた戦略を立てる必要があります。

スコアリングでは、顧客の状態を数値で可視化できるようになるため、顧客ごとに的を射たアプローチができるようになります。そのため、経験や勘だけを頼りに行う場合に比べ、営業活動の質・効率が向上します。

スコアリングは人力で実施する方法とMAツールを用いる方法がありますが、労力の面からMAツールを用いて行うのが一般的です。

スコアリングを実施すべき理由

営業におけるスコアリングの必要性は高まっており、企業が売上を維持し伸ばしていく上では不可欠といえるでしょう。現在ではBtoB製品・サービスの購入を検討する際にも、インターネットの情報が購買決定の重要な要素となっています。つまりリードが製品・サービスを検討する際は、自社が提供する情報以上に、競合他社が発信する情報に関心を寄せているケースも少なくありません。

そうした状況下で自社が発信する情報に関心を持ってもらうためには、リード一人ひとりの状態や属性に応じた情報配信をすることが大切です。スコアリングを用いれば、検討状況や購買意欲の程度といったステータスが予測できるようになります。それにより、リードの状態に応じた営業活動がしやすくなり、購買意欲も高められます。

スコアリングの手順

スコアリングはリードの優先順位を決定し、より効率的な営業活動を展開していくため、重要な施策の1つです。ここでは実際にスコアリングを行う際のおおまかな流れを解説します。

  1. ターゲットを明確にする
  2. カスタマージャーニーマップを構築する
  3. 得点を付与する

上記について次項より詳しく解説します。

手順1:ターゲットを明確にする

スコアリングにおいては、まずはターゲットを明確にする必要があります。リードの属性や行動特性などによって、適切なアプローチは違ってくるので、営業活動の方向性を決める軸として、初めにターゲットを洗い出しましょう。

ターゲットの明確化のポイントは、まるで実在する人物や企業のものであるかのように、詳細にプロフィールを練ることです。性格や価値観、嗜好、行動パターンなどを想定し、自社における「ペルソナ」を設定していきます。ペルソナとはビジネスにおける顧客の具体的な人物像です。しっかりとペルソナを作り込んでおけば、よりスコアリングの精度が高まります。

手順2:カスタマージャーニーマップを構築する

ターゲットが明確化できれば、次は「カスタマージャーニーマップ」を構築しましょう。カスタマージャーニーマップは、リードが自社の製品・サービスを認知してから最終的な購入に至るまでのプロセスをまとめたフレームワークです。

カスタマージャーニーマップを構築すると、リードの思考や行動パターンを俯瞰的に見れるようになり、より戦略的なアプローチが実施できます。

手順3:得点を付与する

最後はターゲットのカスタマージャーニーを軸に、得点を付与していきます。スコアリングにおけるリードの評価軸は、主に「属性」と「行動」の2点です。属性にはリードの年齢や性別といった情報が該当し、行動には製品・サービスの認知や興味関心などの情報が該当します。

リードの属性を評価する際は、自社のターゲットを考慮して得点を付与していきましょう。行動の評価ではカスタマージャーニーに沿って、購買までの道のりにおけるリードの動きを点数に換算します。データを数値化した結果、一定の点数に達したリード、つまり最終的な購買に至る可能性が高いリードが洗い出せれば、営業担当に引き継いでスコアリングは完了です。

スコアリングの評価対象となる情報

スコアリングではリードの属性や行動を、得点として数値化していくとお伝えしました。ここではどのような属性や行動がスコアリングの評価対象となるのか、項目をより具体的に解説します。

属性

リードに関して、属性を元にスコアリングする場合の主な項目は下記のとおりです。

  • 企業規模
  • 業種
  • 地域
  • 所属部門
  • 役職

属性のスコアリングにおいては、重要度が高い属性に高い得点を付与します。具体的には自社製品を購買する可能性が高い業種や、製品・サービス導入の意思決定権を持つ役職者に関しては、加点を大きくしましょう。

例えば課長なら5点、部長なら7点といった具合に、役職の高さに応じて加点も大きくします。役職が高いほど意思決定権が強くなり、製品・サービスの契約につながりやすいため、アプローチの重要度が高くなります。

また資本金に関して1000万円以下なら3点、1億円以上なら10点など、企業規模を考慮した方法もあります。自社が営業活動しやすい地域内の企業に高得点を付与するのも、スコアリングにおける1つの手です。

行動

行動を元にリードをスコアリングする場合には、以下の項目が挙げられるでしょう。

  • 自社サイトの閲覧
  • メールマガジンの開封
  • 自社セミナー・ウェビナーへの参加
  • 自社製品・サービスの問い合わせ・資料請求・展示会訪問

行動のスコアリングにおいては、一定期間における行動に得点を付与します。リードが自社製品・サービスを認知するところから、競合他社との比較や検討、最終的な購買までの各行動に対して、点数をつけていきましょう。

点数づけではリードの行動の度合いに応じて、高い得点を付与します。例えば自社サイトの閲覧の中でも、例えば料金ページといった購買に結びつきやすいページを見た場合は、より高い得点を付与することがおすすめです。セミナーやウェビナーへの参加、資料請求や展示会訪問といった、より能動的な行動なら点数も高くしていきます。企業ごとに特定の行動に対する点数付けのルールは異なるため、自社の製品・サービスや営業活動の特徴に合ったスコアリングの模索が大切です。

スコアリングのメリット

スコアリングを実施すべき理由について前述しましたが、スコアリングを行うことで得られるメリットについてより具体的に見ていきましょう。スコアリングの実施によって、以下のメリットが得られます。

  • ステータスの数値化で効果的・効率的なアプローチができる
  • 精度の高い効果検証ができる
  • 漏れなくダブりなくアプローチできる

それぞれのメリットについて解説します。

ステータスの数値化で効果的・効率的なアプローチができる

スコアリングのメリットの1つは、リードのステータスを数値化でき、効果的で効率的なアプローチが可能となる点です。リードの情報が蓄積されていてもデータの整理や分析がされていないと、活用しづらく、印象や感情といった曖昧な根拠に基づいた営業活動になってしまう可能性が高まります。しかしスコアリングを用いれば、リードに関するステータスが可視化されるので、戦略に基づいた効果的なアプローチが可能です。

営業活動は人と人とのやりとりなので数値化しづらい側面があり、どのような施策が効果的か検討に時間を要してしまうケースもあります。データに基づいたスコアリングをすれば、適切な営業活動の方向性が見えやすくなるので、リードに対するアプローチの検討にも時間がかかりません。

精度の高い効果検証ができる

営業活動に関して精度の高い効果検証ができるようになる点も、スコアリングを実施するメリットです。リードのステータスが可視化されていないと、場当たり的な営業活動を進めてしまうことになるので、結果の振り返りや改善などが難しくなります。一方、営業活動がデータに基づいて展開されていれば、どのリードにどのようなアプローチを実施したのか、具体的な行動と結果を確認でき、しっかりと振り返りを行えます。

自社の営業活動のデータとして、成功例や失敗例を蓄積していけるので、成功率が高いアプローチのモデルが次第にはっきりしてくるでしょう。過去のデータを指標として営業活動を展開できるようになるので、アプローチ精度のムラも減らしていけます。

漏れなくダブりなくアプローチできる

スコアリングによってリードに対して、漏れやダブりなくアプローチできる点もメリットです。スコアリングを実施していない場合、マーケティング担当と営業担当がそれぞれ、同じリードに対して営業をかけてしまう可能性があります。営業活動の重複が起これば、業務の無駄が生じ、時間やリソースのロスにつながってしまいます。

しかしスコアリングを実施していれば、マーケティング担当と営業担当の役割がそれぞれ明確化されるので、アプローチが被ってしまうリスクを削減可能です。マーケティング担当がリードの属性や行動を数値化し、見込みが高いリードの情報を営業担当に引き継ぐので、効果的かつ効率的な営業活動の流れが生まれるでしょう。

スコアリングのデメリット・注意点

スコアリングには多くのメリットがある一方、下記のようなデメリットや注意点もあります。

  • 人力ではスコアリングの負担が大きい
  • スコアに主観が入ると効果が薄れる

それぞれのデメリット・注意点について解説します。

人力ではスコアリングの負担が大きい

スコアリングは営業活動において大きな効果を発揮しますが、リードの属性や行動を一つひとつ分析し、数字に置き換えた上でデータとして入力していく作業が生じます。Excelや日報などのツールを使って、人力でスコアリングを進めていては、業務負担が大きくなってしまうでしょう。

スコアリングにMAツールを使用すると、スコアリングにかかる時間や手間を省略できます。MAとはマーケティングオートメーションのことで、新規顧客の獲得にかかる一連の施策を効率化・自動化することです。人力ではスコアリングの負担が大きいと感じられる場合、MAツールの導入も1つの選択肢です。

スコアに主観が入ると効果が薄れる

スコアに主観が入ってしまうと、スコアリングの効果は薄まってしまいます。リードの属性や行動を点数化する際に、根拠のない期待を数値として反映させてしまうと、実際には購買の可能性が低いリードであるにもかかわらず、優先度が上がってしまうかもしれません。結果としてより見込みが高いリードを逃してしまうことにもつながります。

反対に、根拠の乏しいネガティブな見方を点数化に反映させてしまう場合でも、スコアリングがうまくいきません。見込みが高いリードであっても、低く点数をつけてしまい優先度が下がれば、やはりチャンスを逃す可能性があるでしょう。スコアリングでは客観的な得点の付与が大切です。MAツールは、客観的にスコアリングをすることにも役立ちます。

スコアリングを上手に行うためのポイント

スコアリングを上手に行うためのポイントとしては、下記のようなものがあります。

  • 自社データに基づく評価項目を設定する
  • MAツールを導入する
  • スコアを過信しない
  • 定期的にスコアリングの基準を見直す

それぞれのポイントについて解説します。

自社データに基づく評価項目を設定する

スコアリングにおいては、自社データに基づく評価項目の設定がポイントです。スコアリングでは点数を自由に決められるため、自社に合った設定にしなくてはなりません。例えばスコアリングの評価対象となる情報について前述しましたが、かならずしも紹介した項目の全てを取り入れる必要はありません。また、自社にとって必要な項目があれば、随時の追加によってスコアリングの精度が高まっていきます。

スコアリングをブラッシュアップしていく方法の1つは、過去の営業活動を振り返り、成果との結びつきが強い内容に評価項目を絞っていくことです。リードへのアプローチから購買につなげられた例を分析し、どういった属性や行動の傾向・パターンがあるのか、洗い出していきましょう。

MAツールを導入する

スコアリングを上手に行っていくには、MAツールの導入がおすすめです。MAツールを利用するメリットの1つは、リードの行動をより詳細に追跡できる点です。例えば、リードの企業規模や役職、資料請求や展示会訪問など、大まかな属性や行動についてはMAツールなしでも把握できます。しかし、自社サイト上での具体的な動きや閲覧ページ、メールマガジンを開封したかどうかなどの詳しいデータは、MAツールがなければ追跡できません。

また、MAツールがあればマーケティング担当の業務負担を軽減できます。人力では処理が難しい膨大な量のデータでも、MAツールなら手間をかけずに分析可能です。MAツールは多くの場合、スコアリング以外にも多くの機能が搭載されているので、営業活動全般の効率化が期待できるでしょう。

スコアを過信しない

スコアリングは効果的なマーケティング施策ですが、一方でスコアの過信は禁物です。見込みが高いと判断されたリードでも、実際に商談してみると想定ほど購買意欲が高くない場合もあります。反対に、スコアリングでは見込みが低いように思えたリードが、最終的には購買に至るケースも見られます。例えばスコアが60点のリードAと90点のリードBがいた際に、かならずしも後者の方が購買意欲が高いとは限らない点には注意しましょう。

スコアリングの結果は、あくまでも購買可能性の大小を示す数値です。スコアの過信によるチャンスの取りこぼしを防ぐ方法の1つには「閾値(いきち)」の設定が挙げられます。閾値とは、アプローチ対象のリードを選定するための基準となるスコアのことです。例えば閾値を60点と設定する場合、60点以上なら見込みが高いリードとし、優先して営業活動を実施します。この方法なら見込みが低く優先すべきではないリードと、営業活動の対象とすべきリードとを振り分け、効率的にアプローチ可能です。

定期的にスコアリングの基準を見直す

効果的なスコアリングのためには、スコア基準の定期的な見直しが必要です。効果検証を繰り返すことで、より実情に沿った内容にブラッシュアップしていけます。営業活動に関するデータを蓄積していき、実際の購買につながる属性や行動を精査しましょう。マーケティング担当だけでなく、営業担当の意見やアドバイスを取り入れるのも有効です。

また、自社に合った評価項目を設定していても、社会情勢やビジネス環境の変化によって、スコアリングの効果が薄まってしまうケースもあります。スコアリングでは一度決めた基準を使い続けるのではなく、実情に合わせたアップデートが求められます。

スコアリングに役立つMAツールの選び方

近年では多くのMAツールが登場しており、選ぶ際に迷ってしまうかもしれません。スコアリングに役立つMAツールの選び方のポイントは、以下の3点です。

  • 機能性や使いやすさに長けているか
  • 無料トライアルがあるか
  • サポートが充実しているか

MAツールを選ぶ際は機能性や使いやすさが重要です。スコアリングだけでなく、見込み客の育成まで実施できるMAツールなら、マーケティングや営業活動がスムーズに進められます。例えば見込み客へのメール配信やシナリオメールの設定、アクティビティログの閲覧などができるMAツールがおすすめです。

無料トライアルの有無も選定時に意識すべきポイントです。サービスのお試し期間が提供されているMAツールなら、あらかじめ機能や操作性を把握しておけます。試用によってMAツール選びの失敗を防げる点もメリットです。

サポートが充実していそうかも検討時に着目しましょう。MAツールを検討し、導入後に社内に定着させるまでは、ベンダーからのサポートを必要とする場面も少なくないでしょう。手厚いサポートを受けられるMAツールなら、スムーズな導入・定着が期待できます。

おすすめのMAツールについて、より詳しく知りたい場合は下記の記事も参考にしてください。

高精度なスコアリング、営業支援ならネクストSFAがおすすめ!

より精度が高い営業活動のためには、スコアリングを取り入れるとよいでしょう。MAツールを導入すればマーケティング担当の業務負担を軽減しながら、効果的かつ効率的なスコアリングを実現できます。

「どのツールを選べばいいかわからない」「営業全般にも役立つツールがいい」と考えている方には、「ネクストSFA」がおすすめです。ネクストSFAにはスコアリングをはじめとした、リードに対するナーチャリングで役立つ機能が揃っています。リードのアクションに対してスコアを設定しておけば、あとはネクストSFAが自動でスコアリングをしてくれます。

ネクストSFAは無料トライアルを実施しているので、実際に操作して見やすさや使いやすさを体験可能です。サポートは無料で何回でも利用でき、疑問が生じた際やトラブル発生時に気軽に相談できるのも強みです。資料請求も可能なので、まずはぜひお気軽にお問い合わせください。


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