更新日:2024/11/20
請求書売却とは? メリット・デメリットをわかりやすく解説
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
請求書売却とは請求書の発行により確定した売掛金を買い取る金融サービスのことです。このサービスを利用することで、事業主は売掛金の回収前や開業間もない資金繰りが厳しい時期に現金を手にできます。売掛金の回収日を前に資金の枯渇によって倒産に追い込まれる事態を回避できる可能性が高まります。また金融機関の融資よりも申し込みから審査完了までに要する期間が短いため、急な支払いの際に重宝されることも多いです。
本記事では請求書売却の概要を押さえた上で、請求書売却サービスについて利用するタイミング、メリット、デメリット、業者の選び方などについて解説していきます。
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サービス名称 | 入金 スピード | 手数料 | 買取可能額 | 契約方式 |
---|---|---|---|---|
アクセルファクター | 最短2時間 | 0.5%~ | 30万~上限なし | オンライン、郵送、対面 |
えんナビ | 最短即日 | 5%〜 | 50万~5,000万円 | オンライン、郵送、対面 |
QuQuMo | 最短2時間 | 1%~ | 金額上限なし | オンライン |
ベストファクター | 即日 | 2~20% | 30万~無制限 | オンライン・郵送・出張契約・来社契約 |
ファストファクタリング | 即日 | - | - | オンライン |
ベストペイ | 最短翌日 | 5%~ | 100万~無制限 | オンライン・郵送・出張契約・来社契約 |
ビートレーディング | 最短2時間 | 2%~ | 金額上限なし | 対面、オンライン |
日本中小企業金融サポート機構 | 最短即日 | 1.5%〜 | 上限・下限なし | オンライン |
ラボル | 最短30分 | 10% | 1万円~20万(与信によって増額可) | オンライン |
PAYTODAY | 最短30分 | 1〜9.5% | 上限・下限なし | オンライン |
ペイトナーファクタリング | 最短10分 | 一律10% | 初回申請可能枠25万円、最大100万円程度まで拡大 | オンライン |
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請求書売却(買取)とは?
請求書売却(買取)とは企業間取引などにおいて発行された請求書を専門の業者などに買い取ってもらうことです。利用者は請求書売却を利用することで現金を最短即日で手にできるだけでなく、売掛金の管理工数を削減できます。売掛金の支払日までに資金繰りを行えず倒産するリスクを防げる他、開業間もない中小企業や個人事業主は当面の資金に充てることも可能です。
請求書売却を利用すれば短期間で現金を得られるため急に現金が必要になったときや、取引先から支払いの遅れが生じている状況も乗り越えられるでしょう。業者に売掛金を買い取ってもらうことで資金繰りの面から事業存続が危ぶまれる時期を乗り越えられるケースも多々あります。
また請求書売却の対象者は業者によって異なりますが、金融機関の融資を受けるのに不利な立場にある個人事業主やフリーランスが利用できるサービスも多くあります。
請求書売却(買取)の仕組み
請求書売却(買取)は取引先に発行した請求書を業者に売却することで、支払日よりも前に現金を受け取れる仕組みです。請求書売却(買取)の仕組みは二社間と三社間で異なります。以下2つの違いについてそれぞれ確認していきましょう。
- 二社間の請求書取引
- 三社間の請求書取引
二社間の請求書取引
二社間の請求書取引は利用者と業者との間で行われます。二社間の取引では利用者の取引先は関与しないため、取引先に請求書を売却したことを知られることはありません。また取引先が関与しない分、業者との取引が完了するまでに要する期間も短い傾向にあります。
ただし業者にとっては回収リスクが高まるため、三社間の請求書取引よりも手数料が割高に設定されている傾向にあります。
以下、二社間の請求書取引の流れについて確認していきましょう。
- 利用者は取引先に請求書(売上代金)を請求する
- 請求書を業者に売却する
- 業者が利用者に買取金額を入金する
- 取引先が利用者に売掛金を支払う
- 利用者が業者に売掛金を支払う
利用者は業者に取引先から請求書を売却することで、請求書に記載されている額面から手数料を差し引いた金額を受け取れます。取引先から売掛金が支払われたら、そのお金を業者に支払います。
二社間の取引において取引先が売掛金を支払うのは利用者であるのは変わらないため、利用者は業者に受け取った売掛金を支払わなければなりません。取引先から支払いを受けたら忘れないうちに支払うようにしましょう。
三社間の請求書取引
一方で3社間の請求書取引は利用者、利用者の取引先、業者で行います。業者は利用者と契約を結んだ後、利用者の取引先に請求書を買い取った旨を通知します。これによって業者に債権が移行するため、取引先は売掛金の支払日に業者に対して支払いを行わなければなりません。取引先を含めた取引である3社間において業者は未回収となるリスクを抑えられるため手数料が2社間よりも割安な傾向にあります。
ただし取引先を含めて契約を締結しなければならないため、現金を手にするまでにある程度の期間を要します。また取引先によっては請求書を売却する行為を快く思わないかもしれません。
以下、三社間の請求書取引の流れについて確認していきましょう。
- 利用者は取引先に請求書(売上代金)を請求する
- 請求書を業者に売却する
- 業者は取引先に請求書が売却された旨を通知する
- 業者が利用者に買取金額を入金する
- 取引先が業者に売掛金の支払いをする
二社間と同様に三社間においても利用者は請求書に記載されている額面から手数料を差し引いた金額を受け取れます。ただし売掛金を取引先が業者に直接支払う点は二社間と異なります。
請求書売却(買取)のサービスを利用するタイミング
請求書売却(買取)を検討している事業主の方の中にはどのタイミングで利用するべきなのか悩まれている方もいるのではないでしょうか。スピーディーな現金化が魅力の請求書売却ですが、以下のようなタイミングでの利用がおすすめです。
- 売掛金が入金されるまでに資金が枯渇しそう
- すぐに現金が必要で金融機関の融資では間に合わないかもしれない
- 借入を利用したくない
- 回収サイトが長いため一時的な資金不足に陥りやすい
- 運転資金が突然必要になった
- 大口の受注が入ったが仕入れ資金が足りない
売掛金の回収日前に資金が枯渇し、事業が立ち行かなくなる事態は避けたいところです。また大口の受注が入ったものの仕入れ資金がネックとなり、受注を断ってしまっては機会損失です。こうした事態に直面したら請求書売却についても検討し、資金難の時期をうまく乗り越えましょう。
請求書売却(買取)のメリット
売掛金を早期に現金化する方法として知られる請求書売却(買取)ですが、このサービスにはさまざまなメリットがあります。請求書売却のメリットとして以下12項目が挙げられます。
- 即日~数日で資金繰りを改善できる
- 信用力が低い事業主でも利用できる
- 保証人が不要
- 借入れにならない
- 取引先が倒産しても支払いを求められない
- 良い条件でビジネス交渉しやすくなる
- 返金リスクがない
- 赤字の場合でも利用できる
- 審査が柔軟
- 節税にもなる
- 売掛先に売却(ファクタリング)の事実を知られない
- それほど手間が掛からない
即日~数日で資金繰りを改善できる
売掛金の入金日よりも前に現金を得られるのは請求書売却サービスを活用する大きなメリットです。売掛金の回収日よりも前に現金が必要なケースや現金が突然必要になったケースにも対応できるでしょう。サービスの利用から現金を手にできるまでに要する期間は業者によって異なりますが、即日現金化や最短1時間前後で現金化できる業者も中にはあります。
一方で金融機関を活用した資金調達は完了までに3週間から1カ月前後の期間を要するのが一般的であり、急な資金調達には不向きです。また状況によっては3カ月近い期間を要するようなケースもあるため、現金を早期に得たい場合には対応が間に合わないこともあるでしょう。
信用力が低い事業主でも利用できる
請求書売却サービスは金融機関の融資よりも利用対象者の範囲の広さが特長です。売掛債権は利用者の取引先から回収するため、利用者よりもその売掛先の信用力が重視される傾向にあるためです。長期間の赤字決算や負債超過などで銀行融資が受けられない方であっても、請求書売却サービスの審査に通るケースは多々あります。
また法人と比べて資金調達方法が限られる個人事業主やフリーランスにも請求書売却サービスの利用がおすすめです。取引を行っている企業の信用力が高ければ、個人事業主やフリーランスも審査に通過する可能性は高いでしょう。
保証人が不要
金融機関からの借入れを検討している方や資金調達の方法について悩まれている方の中には保証人がネックとなり、行動を起こせない方も多いのではないでしょうか。請求書売却は金融機関の融資や借入とは違い、利用にあたって保証人は通常不要です。また取引先から売掛金の回収を行えず、業者に支払えなくなった場合においても弁済の義務は生じません。
ただし請求書売却サービスを提供している業者の中には保証人や担保を必要とする業者もあるようです。請求書売却で保証人や担保を要求された場合、一概に判断できないものの違法業者である可能性もあるため注意してください。
借入れにならない
請求書売却による資金調達は売掛債権の売却という扱いになるため、借入れには該当しません。そのため資金調達を必要としているものの、借入れは避けたいという方も安心して利用できます。
請求書売却はバランスシートにおいて有利子負債として計上しないため、金融機関からの信用が悪化することもありません。また金融機関の履歴に残ったり、返済できなかった場合にブラックリスト入りすることもありません。
また個人事業主の方は請求書売却を行うことで負債を増やさず資金繰りの改善や事業の拡大を実現できるため、本政策金融公庫から融資を引きやすい状況を作ることも可能です。
取引先が倒産しても支払いを求められない
請求書売却では取引先が倒産などして売掛金を回収できなくなった場合、利用者に業者への支払いの義務が生じることはありません。業者はこのような事態も想定して事業を展開しているため、業者側にマイナスが生じたからといってトラブルに発展することは基本的にないです。
請求書売却サービスを利用することで取引先の倒産などによるダメージを防げる他、売掛金が未回収となった場合の業者への返済について不安に思う必要はありません。
良い条件でビジネス交渉しやすくなる
個人事業主は融資を受けることが難しい状況にあるケースが多いと見受けられます。請求書売却によって資金繰りを改善できれば、ビジネスの交渉を優位に行うことも期待できるでしょう。自社のキャッシュフローが安定していれば、好条件での案件を受注しやすくなります。
また資金繰りがうまくいってる企業はキャッシュフローの改善を主な目的とした案件の受注が不要になります。
返金リスクがない
取引先の都合によって売掛金の回収ができなくなっても、利用者は業者に対して代わりに支払いを行う義務はありません。それは請求書売却とは請求書を売却する行為であり売掛金の売買契約としてみなされるため、賃借契約における返済の義務が発生することはないためです。
また業者は利用者の取引先から何らかの事情によって売掛金を回収できなくなるリスクも踏まえて取引しています。そのため利用者と業者との間で売掛金の回収に関してトラブルが生じることは一般的にないと見受けられます。ただし悪徳業者を利用してしまうと、想定外のトラブルに巻き込まれることもあるので注意が必要です。
利用者は請求書を売却していれば取引先の倒産などによって売掛金を回収できず、大きな赤字が生じることを防げます。
赤字の場合でも利用できる
金融機関の融資では利用者が在籍する企業において赤字が続いていると、返済の見込みがないと判断されて取引してもらえない可能性が高いです。融資を利用して経営難を乗り越えようとする事業主の中には資金調達が間に合わず、経営資金が枯渇してしまうケースも少なくありません。
一方で前にも述べたように、請求書売却では業者は利用者ではなく、利用者の取引先から資金を回収します。そのため取引に応じてもらえるかどうかは利用者の経営状況よりも、売掛先の経営状況が重視されるのが一般的です。
自社が赤字決算や債務超過などの状況に陥っていても取引先の財務は良好であり、資金を回収できると判断できる場合は取引してもらえる可能性が高いでしょう。
ただし二社間の取引では売掛金の支払日に利用者が業者に返済を行うため、売掛金を持ち逃げしない利用者であるかなど信用力が問われます。面談時の態度や会社の評判などによっては信用を得られず、取引を断られることもあるようです。
審査が柔軟
請求書売却は金融機関の融資よりも審査が柔軟です。審査は最短数時間で完了する他、保証人や担保なども必要ありません。
また個人事業主やフリーランスは金融機関から融資を受けにくいと一般的に考えられていますが、請求書売却であれば問題なく利用できることも多いです。その他にも過去に金融事故を起こした人や金融機関のブラックリスト入りしている人であっても、取引先の信用力によっては審査をパスできる見込みはあります。
請求書売却の審査基準や審査の通過率は業者によっても大きく異なりますので、ある業者の審査に落ちた人であっても別の業者の審査にはクリアできるケースも珍しくありません。自社にとってベストな取引をできる業者を探してみてください。
節税にもなる
請求書売却を利用して得られる現金は請求書に記載されている金額の全てではありません。業者に対して手数料を支払わなければならないため、手元に残る金額は手数料を差し引いた金額です。
お得に利用したい人は会計処理の際に手数料を経費に含めることを忘れないでください。支払った手数料を経費に計上すれば、売上金を減らせるため節税につながります。
ただし全体としての利益は差し引かれた手数料によって減少するため、節税を目的に請求書売却を行うと損をすることになりますので注意してください。
売掛先に売却(ファクタリング)の事実を知られない
二社間での取引に限定されますが、取引先に請求書を売却した事実が知られることはありません。取引先よっては請求書売却を好ましく思わなかったり、資金繰りが厳しい企業と取引を継続することに不安を感じたりすることもあるでしょう。二社間では取引先を含めずに請求書売却の取引を行って現金を手にできるため、取引先との今後の関係に影響が出ることはありません。
ただし前述のように三社間の取引は利用者、業者、取引先で行いますので、業者から取引先に請求書売却が行われた旨について通知が入ります。
それほど手間が掛からない
資金調達を検討している人の中には手続きにおける各種手間などを考えて躊躇されている人もいるのではないでしょうか。確かに金融機関の融資ではさまざまな手間が生じるだけでなく、現金を得るまでに1カ月以上かかることも珍しくありません。
一方で請求書売却はWeb上や電話のやりとりのみで手続きを完了できる他、提出が求められる書類も金融機関の融資よりも少ない傾向にあります。
また請求書売却はお申込みから最短1日で入金されるため急な支払いが必要な際にも対応できるでしょう。
請求書売却(買取)のデメリット
前述のようにメリットが多い請求書売却(買取)ですが、利用後に後悔しないためにもデメリットがあることも見落としてはいけません。請求書売却のデメリットとして以下4つが挙げられます。
- 手数料がかかる
- 資金調達は売掛金の範囲
- 債権譲渡登記が必要な場合もある
- 業者を選ぶのが難しい
手数料がかかる
個人や小規模で事業を営む方たちが多く利用する日本政策金融公庫の金利と比較して、請求書売却の手数料は割高に設定されています。例えば日本政策金融公庫の担保を不要とする融資を受けた場合、年利は約1%〜3%ですが、請求書売却の手数料は3%〜20%が相場です。請求書売却は業者側に資金を回収できるかどうか高いリスクがあるため手数料は割高に設定されています。また手数料に関する規定はないため業者によって手数料が大きく異なる他、利用者や売掛先の信用力によっても異なります。
前述のように請求書売却は売掛金から手数料を差し引いた金額を受け取る仕組みですが、何度も利用していると手数料が想定していたよりも割高になっていたということもあるでしょう。例えば業者に売却する請求書(売掛金)を50万円、利用手数料を10%とした場合、利用者の手元に残るのは45万円です。同条件でサービスを3回利用すると、15万円のマイナスになります。一度の利用では手数料が気にならなくとも、複数回利用していると手数料で差し引かれた金額の大きさを実感することになるでしょう。
資金調達は売掛金の範囲
請求書売却は請求書の額面の範囲内でしか資金調達できません。請求書(売掛金)を業者に買い取ってもらう仕組みであるため、売掛金以上の資金が必要な場合はこのサービスだけでは必要な資金を用意できません。売掛金以上の資金が必要な場合は、請求書売却のみで資金を調達することは難しいでしょう。
また請求書売却では利用者の手元に入る金額は請求書の額面から手数料を差し引いた金額となることを忘れてはいけません。手数料を差し引くと必要とする金額に満たなかったというケースも多々あります。
債権譲渡登記が必要な場合もある
請求書売却を行うにあたって債権譲渡登記が求められるケースもあります。債権譲渡登記とは金銭債権の譲渡などを行う際に第三者に対抗要件を備える制度です。例えば利用者が請求書買取サービスを提供している業者であるA社とB社に同じ請求書を売却すると、売掛債権の権利がどちらにあるのか判断できません。近年では請求書売却が不正に利用されるケースも多く、そうしたトラブルを防ぐためにも業者は債権譲渡登記を行っています。
二社間の請求書売却では債権譲渡登記が原則として必要ですが、債権譲渡登記を不要とする代わりに手数料を上乗せしている業者もあります。
業者を選ぶのが難しい
請求書売却サービスを提供している業者は多く、利用を検討している方の中にはどのような基準で選ぶべきか悩む方も少なくありません。
業者によって手数料や審査基準、利用金額、審査に要する期間、手続き方法などが異なるため複数の業者を比較し、自社に合った業者を選ぶのがベストです。
また業者を選ぶ際は請求書売却サービスを装って貸付を行っている業者や手数料が相場以上に高い業者などがあることも忘れてはいけません。このような業者を利用すると、想定していなかったようなトラブルが生じることもありますので注意してください。
請求書売却(買取)業者の選び方
請求書売却をスムーズに行い、手数料などで損をしないためには業者選びが鍵となります。請求書売却(買取)業者の選び方として以下4つが挙げられます。
- 手数料で選ぶ
- 審査通過率で選ぶ
- 利用限度額で選ぶ
- オンライン完結で選ぶ
手数料で選ぶ
請求書売却の手数料は一概に言えません。ただし手数料が相場以上の悪徳業者もあります。手数料が15%を超える業者は高額な料金設定とみなせるため規約や口コミなどを確認し、注意するようにしてください。請求書売却は事業存続や利益拡大のために利用されることが多いサービスですが、手数料が割高なサービスを利用してしまうと経営がさらに厳しくなることもあります。
請求書売却の手数料は売掛金の金額や取引先の信頼力によっても異なります。例えば少額の売掛金を売却する場合や信頼力が低い取引先の請求書は手数料が割高です。一方で高額の売掛金や信用力が高い取引先の請求書は手数料を低めに見積もりしてもらえる傾向にあります。また二社間での請求書売却よりも三社間での請求書売却の方が未回収となるリスクが下がる分、手数料を割安に設定している業者が多いです。
審査通過率で選ぶ
請求書売却の審査には柔軟性があるものの、申し込みを行えば全ての希望者が利用できるわけではありません。ただし審査基準は業者によって異なるため、ある業者の審査で落ちた方でも他の業者では取引してもらえることもあります。
AI審査で審査する業者は審査通過率が低い傾向にある一方、担当者が電話などで利用者に直接ヒアリングをした上で検討する業者は通過率が高い傾向にあります。
利用限度額で選ぶ
業者によって利用限度額が異なるため、請求書売却を行う際は希望する金額が対象となっている業者を選ぶようにしましょう。
利用限度額は業者によってさまざまで50万円から1億円前後の設定が多いと見受けられます。
オンライン完結で選ぶ
請求書売却を手軽に行いたい方にはオンライン完結型のサービスがおすすめです。オンライン完結型であれば対面での面談や電話などでのヒアリング、必要書類の郵送などは必要ありません。最小限の負担でサービスを利用できる他、お問い合わせから現金化までに要する期間は短い傾向にあります。
オンライン完結型の請求書売却サービスはWeb上に必要書類をアップロードするだけで審査から契約まで完了できます。在住エリアを問わずに請求書売却を行えるのもオンライン完結型ならではの魅力です。
請求書売却(買取)でよくある質問
請求書売却は多くの事業主から利用されているサービスであるものの、利用を検討している方の中には利用にあたっての疑問や不安がある方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、請求書売却の利用を検討している方から多く寄せられている質問をまとめてみました。請求書売却を行うにあたってよくある質問として以下4つが挙げられます。
- 給与ファクタリングができる請求書売却(買取)サービスはあるか?
- 請求書売却(買取)に法規制はあるのか?
- 請求書売却(買取)は違法ではないのか?
- 請求書売却(買取)に必要な書類は?
給与ファクタリングができる請求書売却(買取)サービスはあるか?
結論を先に述べると、給与ファクタリングを行える請求書売却サービスはありません。給料ファクタリングは貸金業であるため、請求書の買い取りを行う請求書売却サービスとは仕組みが異なるためです。
給与ファクタリングと主張してサービスを提供している業者の中には悪徳業者もあるため注意が必要です。金融庁はこうした業者について警告を行っています。悪徳業者が提供するサービスを勘違いして利用した場合、年率換算すると数百~千数百%もの手数料が知らないうちに発生したり、勤務先に返済の連絡が入ったりすることもあります。場合によっては生活が一変することもあるため注意してください。
また手数料が高額なサービスを利用すると最終的に受け取れる賃金が少なくなり、生活を立て直すことが難しくなります。
※参考: 金融庁. 「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
請求書売却(買取)に法規制はあるのか?
請求書売却に法規制はありません。請求書売却は業者に請求書(売掛金)を売却する仕組みであり、借入れや融資ではないため金融関連の法規制の適用外です。
請求書売却に法規制がないことを利用して悪徳業者も参入しているため、業者の見極めは慎重に行わなければなりません。悪徳業者については国会で問題視されたこともあり、現代において深刻な問題となっています。
請求書売却(買取)は違法ではないのか?
請求書売却は違法行為ではありません。経済産業省は中小企業や個人事業主などに資金調達の方法の1つとして請求書売却の利用を推奨しています。また請求書買取は民法555条の売掛債権の売買契約において認められています。売買契約とは通常の買い物においても適用される法律です。
ただし違法とされる請求書売却もあります。例えば利息が発生する請求書売却は違法です。請求書売却は貸金業ではないため、業者は利用者に対して利息を請求することは認められません。
請求書売却(買取)に必要な書類は?
請求書売却の利用時には提出を求められる書類があります。書類を事前に準備しておくことで手続きをスムーズに進められますので、あらかじめ必要書類を確認しておくようにしましょう。業者によって必要書類に多少違いがあるものの、以下4つの書類を求められるケースが多くあります。
- 売上金が確認できる書類(請求書など)
- 入金が確認できる預金通帳
- 直近の確定申告書(所得税または法人税)
- 代表者の身分証明書
売上金が確認できる書類(請求書など)
請求書売却サービスの申し込み時には請求書など売上金を確認できる書類の提出が求められます。業者は請求書の存在や情報を把握できない限り、利用者と取引を行うことはできません。
業者は請求書に記載されている売掛先(売掛金の支払人)、請求金額、支払期日などを確認し、利用者と取引を行うかや手数料などを検討します。
請求書売却の利用を検討している事業主の方は請求書など売上金が確認できる書類の管理を適切に行い、紛失しないよう気を付けてください。
入金が確認できる預金通帳
請求書売却では利用者よりも利用者の売掛先の信用力や支払い能力を重視する傾向にあります。業者は売掛金を回収できるか把握しなければならないため、利用者の売掛先の存在や支払い能力も重要な判断材料となります。そのため入金が確認できる数カ月分の預金通帳のコピーの提出が求められるのが一般的です。
業者は利用者と取引先との取引期間の他、過去に支払いの遅れや踏み倒しがないことを預金通帳の入出金明細から確認します。支払い遅延がある取引先の請求書は取引を好まれない傾向にあります。また取引期間が1度しかない、もしくは数回しかない売掛先も好まれません。
一方で支払い能力が安定しており、利用者と長期的な付き合いのある取引先であれば、好条件で取引してもらえる傾向にあります。
直近の確定申告書(所得税または法人税)
業者は直近の確定申告書から利用者が経営する企業の業績について確認を行います。ただし請求書売却では利用者の信用力よりも利用者の取引先の経営状況や支払い能力を重視するため、自社の決算内容が赤字でも取引してもらえるケースも珍しくありません。
直近3期分の提出が一般的ですが、最近は確定申告書の提出が不要な業者も少なくないと見受けられます。
代表者の身分証明書
代表者とは個人事業主の場合は事業主本人、法人の場合は法人代表者となるのが一般的です。代表者に身分証明書の提出を求める目的にはなりすましや詐欺行為、不正行為などの防止があります。近年では存在しない企業の請求書を売却するなど利用者側の不正行為も起きています。業者はこうした事態を防ぐために利用者の身元を確認し、信頼できる利用者であるか見極めなければなりません。
身分証明書として認められるのは免許証、マイナンバーカード、パスポートなどが一般的です。ただし業者によって認められる身分証明書やその組み合わせなどは異なります。
まとめ
請求書売却とは請求書に記載されている売掛金を支払期日よりも前に受け取れるサービスです。債権を業者によっては即日現金化できるため、現金が急に必要になった場合も対応できるでしょう。ただし請求書売却サービスと一括りにしても業者によって手数料や審査通過率、利用限度額などが異なりますので、複数の業者に見積もりをしてもらいお得に利用できる業者を選ぶのがおすすめです。
ファクタリングを検討している方にはアクセルファクターがおすすめです。同社は全国に対応しているためエリアを問わず利用できます。また最短で即日入金となるため、急な支払いが発生した際にも安心でしょう。審査の柔軟性も同社ならではの特長となっており、通過率は93%と高いです。他のファクタリング会社に断られてしまった方もまずは電話で相談してみてください。電話相談は無料で受け付けており、対応時間は平日の10:00〜19:00となっています。お電話でのご相談はこちら。