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SFA JOURNAL by ネクストSFA/CRM

CRMのデータ移行を成功させるには?手順や注意点、失敗しないポイントを解説

株式会社ジオコード クラウド事業 責任者 庭田 友裕

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕

CRM(顧客関係管理)を導入・リプレースする際には、既存の顧客情報や対応履歴などを新しいシステムへ移行する必要があります。しかし、「データが正しく移行できるか不安」「顧客情報が重複・欠損しないか心配」といった悩みを抱える企業も少なくありません。

CRMのデータ移行は、単にデータをコピーする作業ではなく、顧客情報の整理やデータ品質の改善、移行後の運用まで考慮して進めることが重要です。事前準備が不十分なまま移行すると、情報漏れや重複登録、業務効率の低下につながる可能性があります。

この記事では、CRMでデータ移行が必要になるケースや移行するデータ、移行手順、よくある失敗例、成功させるためのポイントについて解説します。

CRMでデータ移行が必要になるケース

CRMのデータ移行は、新しいCRMを導入する場合だけでなく、顧客管理の方法を見直す際にも必要になります。まずは、どのような場面でデータ移行が発生するのかを確認しましょう。

CRMを新規導入する場合

初めてCRMを導入する際は、現在管理している顧客情報を新しいCRMへ登録する必要があります。

Excelや紙、複数のシステムに分散している顧客情報を集約することで、顧客管理を一元化できます。また、導入前に不要なデータや重複データを整理しておくことで、移行後の運用もスムーズになります。

他社CRMへ乗り換える場合

現在利用しているCRMから別のCRMへ乗り換える場合も、データ移行が必要です。

顧客情報だけでなく、問い合わせ履歴や契約情報、対応履歴などを移行することで、これまで蓄積した顧客データを継続して活用できます。ただし、CRMごとにデータ形式や管理項目が異なるため、事前に移行方法を確認しておくことが重要です。

Excel・紙の顧客管理から移行する場合

Excelや紙で顧客情報を管理している企業では、CRM導入時にデータ移行を行うケースが多くあります。

このタイミングで顧客情報を整理し、重複や古い情報を削除しておくことで、より精度の高い顧客データベースを構築できます。また、担当者ごとに管理されていた情報も集約できるため、情報共有の効率化にもつながります。

CRMで移行する主なデータ

CRMへ移行するデータは、顧客の基本情報だけではありません。これまで蓄積してきた対応履歴や契約情報なども移行することで、導入後も継続して顧客対応を行えます。

ただし、すべてのデータをそのまま移行するのではなく、現在も利用している情報や今後必要となる情報を整理したうえで移行することが重要です。

顧客情報

CRMで最も重要なのが、顧客情報の移行です。

会社名や氏名、部署名、電話番号、メールアドレスなどの基本情報を移行することで、導入後も継続して顧客管理を行えます。また、重複登録や表記ゆれ、古い情報を整理しておくことで、データ品質の向上にもつながります。

問い合わせ・対応履歴

顧客との問い合わせ内容や対応履歴も、CRMでは重要な情報です。

過去のやり取りを確認できることで、担当者が変更になった場合でもスムーズな引き継ぎが可能になります。また、同じ問い合わせへの重複対応を防ぎ、顧客満足度の向上にもつながります。

購入・契約履歴

商品やサービスの購入履歴、契約情報も移行対象となるケースが多くあります。

過去の取引内容を把握できるため、追加提案や契約更新の案内など、顧客ごとの状況に応じた対応を行いやすくなります。顧客分析やマーケティング施策にも活用できる重要なデータです。

活動履歴・メモ

営業担当者やカスタマーサポート担当者が記録した活動履歴やメモも、必要に応じて移行しましょう。

訪問記録や商談内容、顧客との打ち合わせ内容などを引き継ぐことで、過去の経緯を確認しながら対応できます。顧客との関係性を維持しやすくなり、より質の高い顧客対応につながります。

CRMのデータ移行の手順

CRMのデータ移行を成功させるためには、事前準備から移行後の確認まで計画的に進めることが重要です。十分な準備を行わずに移行すると、データの欠損や重複、業務への影響が発生する可能性があります。

ここでは、一般的なデータ移行の流れを紹介します。

移行対象データを整理する

まずは、どのデータをCRMへ移行するのかを整理します。

顧客情報や問い合わせ履歴、契約情報などを洗い出し、現在も利用しているデータだけを移行対象とします。利用していないデータまで移行すると管理が煩雑になるため、この段階で不要な情報は整理しておきましょう。

データクレンジングを行う

移行前には、データの品質を見直すことも重要です。

重複している顧客情報や入力ミス、表記ゆれ、古いデータなどを整理することで、移行後も精度の高い顧客情報を維持できます。データクレンジングを行うことで、CRMの検索性や分析精度も向上します。

テスト移行を実施する

本番移行の前には、必ずテスト移行を実施しましょう。

一部のデータをCRMへ取り込み、文字化けや項目のずれ、データ欠損などが発生していないかを確認します。問題があれば本番前に修正できるため、移行後のトラブルを大幅に減らせます。

本番移行と動作確認を行う

テスト移行で問題がなければ、本番環境へデータを移行します。

移行後は、顧客情報や対応履歴が正しく登録されているか、検索や更新などの機能が正常に利用できるかを確認しましょう。また、実際に利用する担当者にも確認してもらい、運用に支障がないことを確認してから本格運用を開始することが重要です。

CRMのデータ移行でよくある失敗

CRMのデータ移行では、事前準備や確認が不足していると、移行後の顧客管理に大きな影響を及ぼすことがあります。スムーズに運用を開始するためにも、よくある失敗例を把握しておきましょう。

顧客データが重複する

データ移行で特に多いのが、同じ顧客が重複して登録されるケースです。

会社名や担当者名の表記ゆれ、複数の管理ファイルを統合する際の重複などが原因となり、同一顧客が複数登録されることがあります。重複データは顧客分析やマーケティング施策の精度低下につながるため、移行前に整理しておくことが重要です。

必要な履歴が移行されていない

顧客情報だけを移行し、問い合わせ履歴や契約履歴などが引き継がれていないケースもあります。

対応履歴が確認できなくなると、担当者変更時の引き継ぎが難しくなり、顧客対応の品質低下につながる可能性があります。基本情報だけでなく、業務に必要な履歴データもあわせて移行対象に含めることが大切です。

データ形式が合わない

移行元と移行先でデータ形式が異なると、正常に取り込めない場合があります。

例えば、日付の表示形式や電話番号の入力形式、項目名の違いなどによってエラーが発生することがあります。CRMのインポート仕様を事前に確認し、必要に応じてデータを変換しておきましょう。

移行後の運用ルールが決まっていない

データ移行が完了しても、運用ルールが整備されていなければ、すぐにデータ品質が低下してしまいます。

入力方法や更新ルールが担当者ごとに異なると、表記ゆれや重複登録が発生しやすくなります。移行後もデータ品質を維持できるよう、運用ルールを事前に決めて社内へ周知しておくことが重要です。

CRMのデータ移行を成功させるポイント

CRMのデータ移行を成功させるためには、データを移すことだけでなく、移行後も継続して活用できる環境を整えることが重要です。

移行するデータを事前に精査する

すべてのデータを移行するのではなく、本当に必要な情報だけを選定しましょう。

利用していない顧客情報や古いデータまで移行すると、管理が複雑になり、検索性や分析精度の低下につながる可能性があります。必要なデータを整理することで、CRMをより効果的に活用できます。

顧客情報を最新の状態にする

移行前は、顧客情報を見直す絶好のタイミングです。

住所や担当者、連絡先などが最新かどうかを確認し、古い情報は更新しておきましょう。正確なデータを移行することで、導入後の顧客対応やマーケティング施策の精度向上につながります。

ベンダーのサポートを活用する

データ量が多い場合や複雑な移行が必要な場合は、CRMベンダーのサポートを活用することも有効です。

データ変換や移行方法の提案、テスト移行の支援などを受けられるため、トラブルを抑えながら安全に移行を進められます。

移行後の運用ルールを整備する

データ移行は、CRM活用のスタート地点です。

顧客情報の入力方法や更新ルール、重複登録を防ぐための運用方法などを整備しておくことで、データ品質を維持しやすくなります。定期的なデータの見直しも行いながら、継続的にCRMを活用できる体制を構築しましょう。

よくある質問

CRMのデータ移行にはどれくらい時間がかかりますか?

移行するデータ量やシステムの規模によって異なります。

顧客情報のみであれば比較的短期間で完了することもありますが、問い合わせ履歴や契約情報なども含める場合は、データ整理やテスト移行を含めて数週間から数か月かかることがあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。

ExcelからCRMへ移行できますか?

はい、多くのCRMはExcelやCSVファイルからのデータ取り込みに対応しています。

ただし、項目名やデータ形式がCRMの仕様と異なる場合は、事前にデータを加工する必要があります。スムーズに移行するためにも、インポート条件を確認したうえで作業を進めましょう。

データ移行は自社だけでもできますか?

データ量が少なく、移行内容がシンプルであれば自社で対応できるケースもあります。

一方で、大量の顧客データや複雑なデータ構造を移行する場合は、CRMベンダーのサポートや移行支援サービスを利用したほうが安全です。自社のリソースやデータ量を考慮し、最適な方法を選びましょう。

まとめ

CRMのデータ移行は、顧客情報や対応履歴、契約情報などの重要なデータを新しい環境へ引き継ぐために欠かせない作業です。データをそのまま移すだけではなく、不要な情報の整理やデータクレンジング、テスト移行を行うことで、移行後も精度の高い顧客管理を実現できます。

また、移行後の運用ルールを整備し、データ品質を維持することもCRMを効果的に活用するためには欠かせません。CRMの導入や乗り換えを検討している場合は、本記事で紹介した手順やポイントを参考に、計画的にデータ移行を進めましょう。

CRMについて詳しく知りたい方は「CRMとは?機能や導入メリット・活用法までやさしく解説」もあわせてご覧ください。

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