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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2025/06/19 

CRMとは?各種ツールとの違いや基本機能を徹底解説!

CRMとは?機能や導入メリット・活用法までやさしく解説

株式会社ジオコード クラウド事業 責任者 庭田 友裕

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕

CRM(顧客関係管理)は、営業やマーケティングに欠かせないツールのひとつです。
とはいえ、「何ができるのか」「MAやSFAとどう違うのか」「うちの会社にも必要なのか」など、いざ検討を始めると悩みはつきません。

本記事では、CRMの基本的な役割や機能、他ツールとの違い、導入のメリット・選定ポイントまでをわかりやすく整理しました。
導入を検討中の方や、社内での説明に使える情報を探している方にも、参考にしていただける内容になっています!

この記事の目次はこちら

CRMとは?定義と役割をシンプルに解説

CRMとは「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の略で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。
一言でいえば、顧客とより良い関係を築き、長期的な信頼を育てるための考え方や仕組みを指します。

現代のビジネスでは、商品やサービスの品質だけでは差別化が難しくなってきました。そんな中で注目されているのが、「誰に・どのように接するか」という顧客との関係性です。
CRMはその関係性を可視化・整理し、営業やマーケティング、カスタマーサポートなどの業務を連携させるための“軸”になります。

たとえば、営業担当が記録した打ち合わせ内容をもとに、サポート部門がスムーズにフォローを行ったり、マーケティング部門が適切なタイミングでメール配信を行ったりと、部署をまたいだスムーズな対応が実現できます。

つまりCRMは、単なるツールではなく「顧客と企業をつなぐハブ」としての役割を果たす存在。
正しく活用すれば、顧客満足度の向上だけでなく、LTV(顧客生涯価値)の最大化や業務効率化にもつながっていきます。

CRMとMA・SFA・ERPの違いとは?

CRMについて調べていると、よく一緒に登場するのが「MA」や「SFA」といった他の業務支援ツールです。
どれも営業やマーケティングに関係していますが、目的や使う場面が異なるため、混同されがちなこれらの違いを押さえておくことはとても重要です。

ここでは、CRMとMA・SFA・ERPの違いをわかりやすく整理し、それぞれの役割や活用シーンをイメージしやすいようにまとめていきます。

MAとの違い(マーケティングオートメーション)

MA(マーケティングオートメーション)は、主に「見込み顧客の獲得と育成」に役立つツールです。たとえば、資料請求やセミナー申込といった行動をもとに、自動でメールを配信したり、見込み度をスコアリングしたりといった機能があります。

一方でCRMは、既に取引が始まっている顧客との関係性の構築や継続的なコミュニケーションが主な役割です。

  • MA:まだ顧客になっていない人に向けたアプローチ
  • CRM:既存顧客との関係を深めるための仕組み

このように、MAとCRMは営業プロセスの前半と後半を担う存在として、連携して使われることが多くあります。

SFAとの違い(営業支援システム)

SFA(Sales Force Automation)は、営業活動の効率化に特化したツールです。商談の進捗管理、タスク管理、案件ごとのレポート作成など、営業現場の“動き”を可視化する機能が中心になります。

CRMとSFAは似た領域をカバーしていますが、役割の重心が異なります。

  • SFA:営業活動の“進行”を管理する(商談ベースの管理)
  • CRM:顧客との“関係性”を管理する(長期的な接点や履歴)

SFAは個別の商談をきちんと追いかけるのが得意で、CRMはその先の「信頼の積み重ね」や「LTV向上」に向けて機能する、というイメージです。

ERPとの違い(基幹業務システム)

ERP(Enterprise Resource Planning)は、人事・会計・在庫・生産などの社内基幹業務全体を統合的に管理するためのシステムです。CRMが“外向き”の顧客管理であるのに対して、ERPは“内向き”の業務効率化を主目的としています。

  • ERP:企業全体の資源(ヒト・モノ・カネ)を一元管理する
  • CRM:顧客との接点・情報を一元管理し、関係性を強化する

近年では、CRMとERPをAPIで連携させ、顧客の注文状況をリアルタイムで把握しながら営業活動に活かすといった活用も進んでいます。

まとめると…

ツール主な対象主な目的
MA見込み顧客リードの獲得・育成
SFA商談中の案件営業活動の効率化
CRM既存顧客関係構築・LTV向上
ERP社内業務全般経営資源の最適化

それぞれのツールは役割こそ違いますが、組み合わせて活用することで営業やマーケティング全体の質がぐっと上がるのがポイントです。

いまCRMが選ばれる3つの背景

CRMが広く注目を集めている背景には、ビジネス環境や顧客との関係性の変化があります。
かつては“良い商品をつくれば売れる”という時代でしたが、いまは「どれだけ顧客を理解し、関係性を築けるか」が企業成長のカギになっています。

ここでは、CRMの必要性が高まっている3つの背景を整理してご紹介します。

1. 顧客ニーズの多様化と把握の難しさ

商品の選択肢が増え、ユーザーの価値観も多様化するなかで、従来のように「年齢・性別・業種」だけでは顧客像を捉えきれなくなってきました。
一人ひとりの好みや行動履歴に基づいた“個別最適な提案”が求められるようになっています。

CRMは、顧客情報を一元管理することでこうした変化に対応し、“誰に・何を・いつ”届けるかを見極める基盤になります。

2. 営業やマーケティングの属人化リスク

営業担当の経験や感覚に頼ったアプローチは、引き継ぎや人事異動で継続性が損なわれがちです。
「前任者から顧客情報を受け取っていない」「過去の対応履歴が不明」といった課題は、多くの現場で起こっています。

CRMを導入することで、対応履歴や商談内容を組織全体で共有できるようになり、属人性を抑えた営業・サポート体制を実現できます。

3. 顧客との関係が“短期”から“長期”へと変化している

一度売って終わりではなく、「その後も継続的に利用してもらう」「ファンとして育てる」という発想が、BtoB・BtoC問わず重要になってきました。
このような流れの中で、顧客との中長期的な関係をどう築いていくかが経営課題になっています。

CRMは、定期的なフォローや状況の可視化を通じて、LTV(顧客生涯価値)の最大化に貢献できるツールです。

これらの変化は特定の業界に限らず、製造業、サービス業、不動産、ITなど、あらゆる業種に共通して見られる傾向です。
そのため、CRMはもはや“あれば便利”ではなく、“なければ困る”存在になりつつあるのかもしれません。

代表的なCRM機能

CRMにはさまざまな機能がありますが、どれも「顧客との関係をより深める」という目的に向かって組み込まれています。
ここでは、代表的な機能を大まかに整理しながら、全体像をつかむための入り口としてご紹介します。

「CRMってどんなことができるの?」という段階の方は、まずこちらでイメージを持っていただければと思います。

主なCRM機能の概要

顧客情報の一元管理

顧客の基本情報や対応履歴、過去の商談・問い合わせ内容などを一つのシステムで管理できる機能です。情報の分散を防ぎ、チーム内の連携もスムーズになります。

メール配信・ステップメール機能

属性や行動履歴に応じたメールを自動で配信できる機能。見込み顧客の育成や購入後フォローなど、One to Oneのコミュニケーションに役立ちます。

問い合わせ・サポート管理

メールや電話など、顧客からの問い合わせ対応を記録・共有する機能。対応の重複や漏れを防ぎ、サービス品質の維持にもつながります。

データ分析とレポート

蓄積された情報をもとに、顧客の傾向や行動を分析。LTVや離反率などの指標を可視化し、次の打ち手を考えるヒントになります。

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CRM導入で得られる主なメリット

CRMの導入を検討する際、多くの方が気になるのは「導入することで、どんな変化があるのか?」という点ではないでしょうか。
ここでは、実際にCRMを導入した企業でよく見られるメリットを、代表的な5つに分けてご紹介します。

業種や企業規模によって活用のされ方はさまざまですが、共通して得られやすい成果や変化を押さえることで、自社での活用イメージも広がってくるはずです。

情報の一元管理で「誰でも対応できる」状態をつくれる

顧客とのやり取りが、営業担当の個人メモやメールボックスの中に散らばっていると、属人化や対応のばらつきが起こりがちです。
CRMを導入することで、顧客情報や過去の対応履歴が一カ所に集約され、どの担当でも一定レベルの対応がしやすくなる環境が整います。

とくにチームや部署をまたいだ連携が必要な企業にとっては、情報共有のベースとして大きな価値があります。

リアルタイムでの情報共有がスピード感を生む

CRMに入力された情報は、営業・マーケティング・サポートなどの関係者間でリアルタイムに共有できます。
たとえば、営業担当が外出先から商談内容を記録すれば、すぐにサポート部門がフォローを検討できる、といった連携の早さが生まれます。

メールやチャットでのやり取りに比べて、情報の見逃しや行き違いを防げるのもメリットの一つです。

ミスや対応漏れのリスクを減らせる

顧客とのやり取りが増えるほど、対応の抜け漏れや重複は発生しやすくなります。
CRMは、「いつ・誰が・どのように対応したか」を履歴として記録できるため、引き継ぎ時の混乱や対応ミスのリスクを軽減できます。

また、対応状況を見える化することで、チーム全体のサービス品質も底上げしやすくなります。

レポート作成や分析の工数を大幅に削減できる

CRMには、登録された情報をもとにレポートやダッシュボードを自動生成できる機能があるものも多く、集計・分析の手間を減らし、判断に使えるデータをすぐに可視化できます。

手作業での報告書づくりに時間を取られていた現場では、「分析ではなく集計に時間を使っていた」状態からの脱却にもつながります。

業務の無駄を減らし、より重要な業務に集中できる

情報の入力や確認の手間、社内連携の調整、二重対応の防止…CRMは、日々の業務に散在している“ちょっとしたムダ”を積み重ねて削減してくれます。

その結果、営業担当やカスタマーサポートが本来注力したい顧客対応や改善施策に集中できる時間を生み出せるようになります。

すべての企業に共通するとは限らないからこそ、まずは現状の課題を整理し、それにCRMのどの機能が寄与しそうかを検討するのがポイントです。

CRM導入のステップと費用の目安

CRMのメリットを理解したあと、多くの方が気になるのが「どうやって導入すればいいのか?」「どのくらい費用がかかるのか?」といった具体的なイメージではないでしょうか。

このセクションでは、導入時に検討すべき流れと、おおまかな費用感について整理してご紹介します。
現場での実務イメージや、社内稟議に向けた情報整理にもご活用いただける内容です。

導入までの5ステップ

CRMは単にシステムを入れれば効果が出るものではなく、「導入プロジェクト」として段階的に準備することが重要です。以下は多くの企業で採用されている導入までの一般的なステップです。

  1. 課題の整理と目的の明確化
     現状の課題を洗い出し、CRM導入によって解決したいゴールを明確にします。例:属人化の解消、対応履歴の一元化など。
  2. 必要な機能の洗い出し
     目的に沿って、自社に必要なCRMの機能をリストアップ。ツール比較時の選定基準にもつながります。
  3. ベンダー選定・デモ比較
     複数のツールを比較し、操作性・カスタマイズ性・サポート体制などを確認。可能であればトライアルの活用もおすすめです。
  4. 社内説明・稟議準備
     導入の背景やコスト、期待される効果を社内で共有。稟議書や導入計画の作成フェーズです。
  5. 導入・初期設定・運用スタート
     ベンダーと相談しながら初期設定やデータ移行を実施。必要に応じて操作マニュアルの整備や説明会を開くケースもあります。

このように、CRMの導入はシステムだけでなく業務フローや情報の扱い方にも関わる取り組みです。無理なく進めるためには、全体像を見通して準備することが大切です。

初期費用と月額費用の相場感

CRMは導入するツールの種類やプランによって費用が大きく異なります。
以下は、クラウド型のCRMツールでよく見られる相場感の一例です。

費用項目おおよその目安
初期費用0円〜20万円前後(無料のものもあり)
月額利用料(1ユーザーあたり)3,000円〜10,000円程度
サポート/カスタマイズ費用オプション扱いで別途見積もりの場合あり

中小企業の場合は、「無料プラン → 有料プランへ移行」というステップをとるケースも多く、無理のない範囲からスタートする選択肢もあります。
一方で、営業部門が大人数だったり、他ツールとの連携が必要な場合は、初期から有料プランを選ぶほうがスムーズなこともあります。

なお、国産のCRMは初期サポートやマニュアル整備が丁寧な傾向があり、導入時の不安を軽減したい企業には選ばれやすい傾向です。

Point:費用だけでなく「何が含まれているか(サポート/カスタマイズ)」にも注目すると、選定の精度が上がります。

CRM選定で押さえたい7つのチェックポイント

CRMツールを比較する際、「とりあえず有名なものから…」と選んでしまうと、あとから運用面でギャップが出てしまうこともあります。
自社に合ったCRMを選ぶには、目的や社内体制に合わせた「選定基準」をもつことが大切です。

ここでは、導入前にチェックしておきたい7つのポイントを具体的に解説します。検討中のツールと照らし合わせながら、判断材料の一つとしてご活用ください。

1. クラウド or オンプレミスの選択

CRMは大きく「クラウド型」と「オンプレミス型」に分かれます。

  • クラウド型:インターネット環境があればどこからでも利用可能。初期費用が抑えられ、スピーディーに導入できます。
  • オンプレミス型:自社サーバーに構築するタイプで、カスタマイズ性やセキュリティ重視の企業に向いています。

中小〜中堅企業ではクラウド型が主流ですが、社内に厳しい情報管理要件がある場合などはオンプレミスも選択肢に入ります。

2. AI・自動化機能の有無

最近のCRMでは、AIや自動化機能の充実度が選定の分かれ目になっています。

  • スコアリングによる見込み度の可視化
  • ステップメールの自動配信機能
  • 顧客行動データの自動分析やレコメンド提案

こうした機能があれば、営業やマーケティングの属人性を減らし、より効率的な施策を展開できます。
ただし、AI活用が目的化しないよう、「自社の業務に本当に必要か」という視点は持っておきたいところです。

3. サポート体制と日本語対応

システムがどれだけ高機能でも、導入・運用フェーズでつまずいてしまうと活用は進みません。
そこで重要なのが「導入支援と運用サポートの質」です。

  • 初期設定の代行/データ移行支援
  • 操作マニュアルや教育コンテンツの提供
  • 日本語での問い合わせ受付時間(例:平日10〜18時対応 など)

海外製のツールはUIが英語のまま、チャットサポートも英語のみというケースもあるため、日本語対応の有無は事前に必ずチェックしておきたいポイントです。

4. 他ツールとの連携のしやすさ

CRMは単体で完結するツールではありません。MA、SFA、会計、チャット、カレンダーなど他の業務システムとどれだけ連携できるかは大きな選定基準になります。

  • Googleカレンダー、Slack、LINE WORKSとの連携
  • MAや広告ツールとのリードデータ共有
  • 会計・請求ソフトと顧客情報の連携

API連携のしやすさや、ノーコードでの連携可否など、運用面の手間まで含めて検討すると、導入後の負荷も減らせます。

5. カスタマイズの柔軟性

業種や企業規模によっては、CRMの“型”がそのまま使えない場合もあります。
そこで、どの程度柔軟にカスタマイズできるかもチェックポイントの一つです。

  • 項目やステータスの追加・変更が可能か
  • 自社の営業フローに合わせた入力画面の構成変更ができるか
  • ワークフローや通知のルール設定ができるか

とくに中堅企業以上では「既存の業務フローに合わせたい」というニーズが強いため、無理なく運用に組み込めるかをイメージしておくと安心です。

6. 料金体系とコスト感

CRMの費用は、月額料金以外にも初期費用やサポート費用、ユーザー数による変動などトータルコストで見ることが大切です。

項目内容の一例
初期費用0円〜20万円(設定代行・導入支援費など)
月額利用料1ユーザーあたり 3,000〜10,000円程度
オプション費用分析機能追加、外部連携、サポート強化など

一見安く見えても、サポートがオプション扱いで結果的にコストが膨らむことも。
料金プランの内訳や上限の有無まで確認しておくと、運用中のトラブルを避けられます。

7. 同業種での導入実績・事例の有無

最後のポイントは、「自社と似た会社での導入事例があるか」です。
同業種・同規模での事例があれば、導入後の効果や活用イメージがより具体的に持てます。

  • 自社と同じ業界・課題での事例
  • 導入後の成果(売上アップ・効率化など)
  • 利用期間や現場の声が紹介されているか

ツール公式サイトや導入事例ページ、営業担当との打ち合わせ時などで「近いケースはありますか?」と尋ねてみるとよいでしょう。

「CRMは業務改善に効果的」といっても、どのツールが最適かは会社ごとに違います
今回ご紹介した7つのポイントを基準に、自社の課題やリソース、将来の拡張性などと照らし合わせながら選定を進めると、導入後の後悔を減らせます。

CRMを定着させる3つのコツ

CRMは、導入すればすぐに成果が出るというものではありません。
社内での使い方が定まらないまま放置されてしまったり、現場にとって「使いづらい」と感じられてしまったりと、うまく活用しきれないケースも少なくありません

そこで大切になるのが、“使われるCRM”にしていくための工夫です。
ここでは、CRMを社内に定着させるために意識しておきたい3つのポイントをご紹介します。

1. 活用目的やゴールをチームで共有しておく

導入前後で意外と抜けがちなのが、「なぜCRMを導入したのか?何を目指しているのか?」という目的の共有です。
現場が目的を理解していないまま使い始めると、「入力が面倒」「手間が増えただけ」といった不満につながりやすくなります。

たとえば、「属人化を防ぐために情報を一元管理したい」「顧客対応のスピードを上げたい」など、目指すゴールをチーム全体で言語化しておくことで、日々の入力や運用にも納得感が生まれます。

2. 最初から“完璧”を求めすぎない

CRMは便利な機能が多いため、最初からすべてをフル活用しようとすると現場がついてこれず、定着を妨げてしまうことがあります。

  • 最初は顧客管理と商談メモに限定して使う
  • 慣れてきたら分析やレポート機能も使い始める

といったように、段階的に機能を広げていく方がスムーズです。
また、管理項目も最初はシンプルにしておくことで、入力や確認の負担を減らし、活用のハードルを下げられます。

3. フィードバックの場をつくり、運用を育てる

「ツールの使い方が分からない」「入力ルールが現場と合っていない」といった声は、現場からしか出てきません。
定着させるには、一方通行ではない“改善のサイクル”をまわす仕組みも欠かせません。

たとえば…

  • 月1回、ミニ勉強会や改善ミーティングを開く
  • 現場から出た意見をもとに項目を見直す
  • 分かりづらい操作にはマニュアルや動画を用意する

こうしたフィードバックの受け皿があるだけでも、使う側の納得感や安心感が違ってきます。

CRMは“システム導入”ではなく“組織づくりの一部”

CRMを定着させるためには、機能そのものよりも「どう運用していくか」に目を向けることが大切です。
現場の声を取り入れながら、少しずつ“使える形”に整えていくプロセスが、成果につながっていきます。

CRMの使用事例

CRMを有効活用し、ビジネスを成功に導いた企業の事例を紹介します。メリットの項でも紹介したとおり、CRM導入によって業務効率化につながります。

キャリア支援事業を営むポジウィル株式会社はキャリア支援者との面談の日程調整をシステムの手に委ねました。従来は日時が決まるまでにメールのやり取りを何度も繰り返していましたが、担当者の空き状況まで分かるミーティング用URLを支援者に送付するだけで済む形に変更しました。

また、CRMはメールマーケティングの実施にも力を発揮。従来は送付先である顧客リストの作成に時間がかかり、肝心の分析作業が疎かになる状況に悩まされていました。

システムの導入によって流入チャネル別に顧客情報がまとまったリストが瞬時に作成可能になったため、遥かに利便性が高まります。

このように業務の自動化が進み、空いた時間でリソース不足で対応が滞っていた顧客情報の測定や、マーケティング施策の立案が可能になったのです。

導入後は人員の数に変化はないのに3倍の問い合わせ数に対応できるほど業務量が削減。人員と予算の制約が厳しい中小企業でも、費用を投じてCRMを導入する価値は高いといえるでしょう。

もう一つ、システム開発やコンサルティング事業を展開する企業でのCRMの成功事例を紹介します。初めてハード製品の販売に取り組もうと考えていましたが、既存事業と全くターゲット像が異なるため、売上が伸びずに困っていました。

自分たちで獲得したリードを顧客に育てるために、商談の進捗を一元的に管理できるCRMを導入したところ、目に見えて大きな違いが生じました。

見込み顧客の情報および商談の状況が可視化されたことで、Web広告の費用対効果を一目で確認できるように変化が生じます。

広告運用のPDCAサイクルを迅速に回せるようになり、営業の効率的な推進が実現しました。結果的にCRMの導入からわずか1年で月間の成約数が10倍に達するという大きな成果を得られています。

※参考:HubSpot.  「CRMとは?基本機能や導入メリット、SFAとの違いを徹底解説」

最適なCRM戦略

最適なCRM戦略は業界によって異なるので注意が必要です。ここでは主要な業界を例に、過去の事例に基づく適切な戦略について紹介します。

メーカーの場合

製造業でCRMを導入した企業は「より顧客のニーズを商品に反映させたい」「もっと顧客満足度を高めたい」との想いから購入を検討しています。

もの作り大国日本だけあり、質が良い商品・サービスを作る土壌が根づいていても、顧客との信頼関係の構築やニーズの把握に課題を感じている企業が少なくないようです。

CRMのようなITツールは伝統あふれる製造業のイメージとそぐわないですが、幅広い企業が導入を決断しています。

不動産業界の場合

不動産業界では個人顧客への住宅販売や、法人に対する工場や倉庫の建設まで、幅広い事業内容においてCRMが活用されています。活用方法は企業によって千差万別ですが、一例を示すと契約書のデータ保管です。

不動産売買・賃貸借契約の契約書には原本の保存義務があります。事業の拡大に伴い、増える書類の保管場所に悩まされる課題が生じていたのです。

CRMの導入によって紙の保管の手間がなくなるのはもちろん、契約番号と顧客情報を紐づけて管理することで社外のスマホやPCからも契約書へのアクセスが可能に。

スケジュールの調整も含め、お客様の要望にその場で迅速に対応できるようになり、顧客満足度の向上につながりました。

不動産は扱う商材が高額かつ重要性が高いので、仲介会社を選ぶ際に信頼度が重視されます。顧客との良好な信頼関係構築に役立つCRMを採り入れる意義が大きな業界です。

小売業界の場合

卸売・小売業界の企業は、オンラインとオフラインの両方で顧客との接点を強化する場合があります。顧客の満足度が高いサービスの提供には顧客情報の詳細な記録および一元的な管理は欠かせません。

とくにオンラインで顧客の獲得を目指すBtoB企業の場合、CRMによる顧客管理に即したマーケティング施策の立案や案件管理が求められます。

たとえば顧客から得た要望を迅速にWebサイトに反映する取り組みが代表的です。システムの導入によって複雑かつ散らばっていた顧客情報が一カ所にシンプルにまとまることで、顧客のニーズが把握しやすくなります。

CRMで捉えたニーズやウォンツを満たす商品作りを行えば、利益につながる企画開発が実現します。

サービス業界の場合

CRMの導入ではシステム化による自動化や業務効率化に軸が置かれるのが一般的ですが、サービス業界のようなBtoC系のサービスでは、文字どおり顧客との信頼関係構築がメインの場合も少なくありません。

他にも業務プロセス確立の手段に用いられるケースもあり、導入背景や狙う効果にばらつきが見られます。

情報通信業界の場合

ソフトウェアのベンダーやネットワーク事業などを手掛けるIT業界では、レガシーシステムや自社開発ツールからの脱却を検討している企業が見受けられます。自社でCRMの開発に取り組んだものの上手くいかず、結局外部のクラウドサービスを頼った事例もあるほどです。

クラウドサービスなら自社での環境構築は伴わず、迅速に現状を変えられます。自社開発に捉われすぎず、外部サービスを有効活用し、CRMの導入を検討するのがいかがでしょうか。

CRM/SFAで営業効率を上げよう

CRM/SFAを有効活用することでリード・既存顧客・企業の関係者全員が得をする三方良しの関係が実現します。

単に良い商品作りに取り組むだけでは売れ続ける時代は終焉し、マーケティング施策の立案を真剣に考えるべき時代が到来しました。

長期的に取引を維持するには、顧客の本質的な課題に向き合える存在になる必要があります。

また同時に営業効率の向上やリソースの適切な配分を考えねばなりません。上記の課題を同時に解決できる万能なツールがCRM/SFAです。

顧客情報の一元的な管理や業務効率化、顧客管理におけるミスや漏れの削減、情報共有の簡素化など導入によるメリットは計り知れません。

株式会社ジオコードのネクストSFAは、MA・SFA・CRMの全ての機能を備えるオールインワンツールです。

以下に掲げる厳選した機能を搭載し、リードの獲得から受注に至るまでの営業・マーケティング活動を単一のツールで完結できます。

  • 地域や業種、顧客ごとのリストを作成し、メールを一括送信
  • 特定の条件に基づいてシナリオメールを送信
  • 開封やクリックなど見込み顧客の行動に基づくスコアリング&トラッキング機能を搭載
  • 無制限かつ自由なカスタマイズが可能なフォーム生成機能付き

外部サービスとの連携機能も豊富で、営業からバックオフィスまであらゆる工程で一元管理が実現します。

無料トライアルも行っているので、負担なく操作感や利便性を確かめられます。少しでも利用を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

【ツールは活用されてこそ意味がある】
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