更新日:2024/08/01
サブスクリプションモデルとは?成功させるポイントを徹底解説!
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
最近、「サブスクリプション」や「サブスク」という言葉よくを耳にすることはありませんか?
特に動画・音楽配信サービスを筆頭に、次から次へとサブスクリプションモデルの新サービスが生まれています。
本記事ではサブスクリプションモデルとは何か、
サブスクリプションをビジネスとして成功させるポイントは何か、
を解説していきます!
この記事の目次はこちら
サブスクリプションモデルとは?
サブスクリプションモデルとは、消費者に対してある一定の期間サービスを提供し、利用期間中に費用が発生するビジネスモデルのことを指しています。
前からある言葉でいえば、「定額制サービス」と似ています。
利用期間については、ビジネスやサービスによって異なりますが、多くが月単位や年単位での契約になっています。
前述で記載をした通り、動画・音楽配信サービスを筆頭に、
様々な業界でサブスクリプションのサービスが生まれています。
定額制サービスとなにが違うのか
昔から存在している定額制サービスとは何が違うのでしょうか。
利用期間に対して費用が発生するという意味では似ていますが、
大きな違いとしては「消費者のために改善されているサービスなのか」という点です。
つまり「顧客満足度」がポイントとなっています。
昔からある定額制サービスの例としては、新聞や雑誌、賃貸、などが挙げられます。
このような定額制サービスの特徴としては、実際に購入するよりも初期費用が安く抑えられますが、
サービスのアップデートがなかったり、商品自体の幅がなかったりなど、単純にサービスや商品を分割で支払いしているものが多いです。
しかしサブスクリプションモデルは単純な定額制サービスではなく、
消費者のためにデータを分析しサービスを改善しているものが多いです。
つまり企業から一方的にサービスを提供するのではなく、
消費者が満足するようなサービスに改善していくことが定額制サービスとサブスクリプションモデルの大きな違いと言えるでしょう。
サブスクリプションが流行っている理由
それではなぜサブスクリプションが流行っているのでしょうか。
理由としては、消費者の意識が「所有すること」よりも「利用すること・使いやすいこと」に変化していることが挙げられます。
つまり1つのモノを所有し使い続けることよりも、消費者自身が状況に合わせて利用し、
より使いやすいモノに乗り変えていくことの方が合理的と考える消費者が増えているということです。
この消費者の価値観の変化がサブスクリプションが流行っている理由の1つだと言えるでしょう。
サブスクリプションモデルのメリット
サブスクリプションモデルを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は消費者側と企業側の双方から見てみます。
消費者側のメリット
まず消費者が感じるメリットから説明します。
大きく3つのメリットがあります。
手軽にサービスを利用することができる
比較的、初期コストが安いサービスが多いため、
どんな商品であってもお試し感覚でサービスの利用を開始することができます。
例えば、ブランド品や高級車などのサブスクリプションモデルのサービスでは、
実際に購入するよりも初期コストが安く収まるため、若者でもお手軽に利用することが可能です。
モノを所有する必要がない
サブスクリプションモデルではモノを所有するわけではないため、
モノを置くスペースを確保したり、モノを捨てる手間などがかかりません。
地域によっては、モノを捨てるだけで費用が発生してしまうこともあるため、
コスト削減という意味でもメリットになるでしょう。
いつでも解約することができる
サブスクリプションモデルサービスの多くはいつでも解約することができます。
もし利用したサービスが期待はずれのモノだったとしても、
月毎の契約であれば1カ月だけの契約でやめることも可能です。
前述の「お手軽にサービスを利用することができる」にも繋がるメリットになります。
企業側のメリット
次に企業側が感じるメリットを3つ説明します。
企業の売上が継続的に積み上がっていく
消費者はサービス利用中は契約費用が発生するため、
企業としてはサービスが解約されるまでは継続的に売り上げが積みあがっていきます。
極端な話ではありますが、消費者が満足するサービスを提供し続け解約が発生しなければ、過去の売り上げを減少させることがなく、
新規の契約分が新しい売り上げとして計上されることになります。
企業の売上を予測する上でも大きなメリットになります。
データを蓄積・分析することができる
サブスクリプションモデルのサービスでは会員登録をしてサービスを利用することになるため、
会員のデータを蓄積し、分析を行うことができます。
サービス改善のためにデータを活用することで、最終的には顧客満足度向上に繋がっていきます。
1つのサービスに集中できる
契約をしているユーザーは1つのサービスを利用することになるため、
企業としては社内のリソースなどを1つのサービスに集中させることが可能です。
1つのサービスに集中できることで、アップデートや新機能の追加など顧客満足度を高めることにも繋がります。
サブスクリプションモデルのデメリット
次はサブスクリプションモデルを導入することによるデメリットについて解説していきます。
今回も消費者側と企業側の2つの視点から見ていきます。
消費者側のデメリット
まずは消費者側が感じるデメリットを説明します。
大きく3つのデメリットがあります。
使っていなくても利用期間中は料金が発生する
サブスクリプションモデルのサービスは利用期間に対して料金が発生するため、
仮にサービスを利用していなくても費用を支払う必要があります。
複数のサービスを利用することで出費が多くなってしまう
サブスクリプションモデルを利用する消費者の中には、
複数のサービスを契約してしまい想定以上に出費が多くなってしまっているケースがあります。
初期コストが安くサービス開始のハードルが低いからこそ、
使っていないサービスに関してはすぐに解約するなど定期的に見直しをしましょう。
長期的に考えると費用が高くなる傾向にある
基本的には費用を抑えることができるサブスクリプションモデルですが、
仮に長期的な利用を考えると費用が高くなることがあります。
サービスにもよりますが、5年~10年以上使い続けるモノであれば、
購入したほうが安く収まることがありますので事前に調べておくことが重要です。
企業側のデメリット
それに対して、企業側が感じるデメリットとしては2つあります。
新しいコンテンツを開発するためのコストがかかる
消費者にサービスの契約をし続けてもらわなければ成り立たないため、
日々サービスを改善し続ける必要があります。
新機能や新しいコンテンツを用意する際に、開発コストが想定以上に必要になってくるケースも多いです。
資金回収に時間がかかる
一般的な売り切りのサービスを比べて、
消費者からの契約費用で資金を回収するためには時間がかかることがデメリットです。
特にサービス開始直後はユーザーの数は少ないため、
どんなに良いサービスを開発したとしてもすぐに利益にならないことは認識しておく必要があります。
サブスクリプションモデルを成功させるポイント
最近注目されているビジネスモデルのため、参入事業者が多いサブスクリプションモデルですが、中には失敗してしまった企業も多々存在します。
前述のように、消費者が契約を継続してもらうことが前提のビジネスモデルとなっているため、
「ユーザーが継続するサービスを作り上げること=顧客満足度の向上」が成功させるポイントです。
顧客満足度の向上と言っても様々な方法があります。
今回はその中から4つを説明していきます。
競合他社との差別化
最近注目されているビジネスモデルということもあり、
既に様々な業界において展開されているケースが多いです。
まずサブスクリプションモデルのサービスを始める際は、
「そもそも競合他社がいるのか?」「競合他社はどのようなサービスなのか?」などを把握しておく必要があります。
そのうえで、他社のサービスとの差別化を計っていきます。
「安い」など価格だけで差別化するのではなく、独自のサービスを作り上げていきましょう。
例えば、当サイトを運営している弊社が開発した「ネクストSFA」においての差別化のポイントは以下です。
- プログラミング知識が無くても簡単にカスタマイズを行えるため、初心者でも使いこなせる
- Gmail・Sansan・MoneyForwardクラウド請求書など多くの外部製品との連携が可能
もちろん価格においても「1ユーザー月額5,000円〜」と競合他社と比べて比較的安いですが、
他の観点においてもしっかりと差別化を測っています。
カスタマーサポート、カスタマーサクセスの質を高める
いくらサービス自体が優れていても、顧客への対応が良くないと解約に繋がってしまうことがあります。
逆に解約しようと思って問い合わせをしたユーザーがカスタマーサポートの対応が良かったため、契約を継続したという事例もあります。
また近年では、「カスタマーサクセス(CS)」という概念が日本にも浸透しつつあります。
名前の通り、「顧客を成功に導くことでLTVの最大化を目的とする」職種であり、
カスタマーサクセスよりも能動的なサポートを行っていきます。
使いやすい機能や操作性
誰でも使いやすい機能や操作性を作り上げることで、
ユーザーにストレスを与えることなくサービスを利用し続けてもらうことが可能になります。
もちろん前述のサポートも大事になりますが、
ベストなのは、「マニュアルを見なくても、問い合わせをしなくても使える」ような設計です。
長期ユーザーを優遇する仕組みを作る
長くサービスを利用してもらうために長期ユーザーを優遇する仕組みを作ることも効果的です。
長期ユーザーに通常以上のメリットを用意しておくことで解約しづらくなり、
結果としてサービスの継続率を高めることに繋がります。
サブスクリプションモデルの事例紹介
サブスクリプションモデルを採用しているビジネスはたくさんあります。
今回はBtoCとBtoBでいくつかご紹介していきます。
BtoCでの事例
まずはBtoCでの事例をご紹介します。
Amazon プライムビデオ
Amazonプライムビデオとは、「Amazonプライム会員」の特典の1つとなっており、
契約費用を支払うことで配信されている映画やドラマなどが見られるというサービスです。
契約費用は月額500円または年会費4,900円から選ぶことが可能です。
定期的に配信されるコンテンツが変わるため、
消費者は飽きることなくサービスを利用し続けることができます。
PlayStation Now
PlayStation Nowは、月額費用を支払うことでサーバーに格納されたゲームソフトを、
対応しているデバイスからインターネット経由で遊ぶことができるサービスです。
つまり従来のようにゲームソフトを購入することなく、好きなゲームソフトを遊ぶことができます。
月額1,180円となっているため、様々なゲームを遊びたいという方にはおすすめのサブスクリプションです。
BtoBでの事例
次にBtoBでの事例をご紹介します。
Freee
Freeeとは、法人や個人事業主向けのSaaS型会計クラウドサービスです。
会計知識がない人でも簡単に利用できるシステムということが大きな特徴です。
契約費用は月額980円~年間48,000円など様々なプランが用意されています。
自社に合ったプランを選ぶことができるので、必要な機能を相談した上で導入すると良いでしょう。
まとめ
今回はサブスクリプションについて、基礎的な内容から応用的な内容まで解説しました。
実は2019年に「サブスクリプション」が流行語大賞にノミネートされており、今後さらに伸びていくビジネスモデルの1つと言えるでしょう。
実は弊社でもクラウド営業支援ツール「ネクストSFA」という営業支援システムをサブスクリプションで提供しております。
一番の特徴は使いやすさにこだわったシンプルなインターフェースを持っていることで、
入力のしやすさに主眼を置いた製品となります。また導入初期から定着後まで、充実したサポートが無料で受けられることも魅力です。
1ユーザー月額5,000円〜と利用開始がしやすい料金体系になっているにも関わらず、利用継続率は98.7%(2024年3月末時点)と顧客満足度も非常に高いです。
プログラミング知識が無くても簡単にカスタマイズを行えるため、
SFAを初めて使う方や他社製品が難しくて使いこなせなかった方にお勧めのサービスになっています。
もしご興味がありましたら、是非ご連絡ください。
ジュニアこの記事の執筆者