CRMのセキュリティ対策とは?情報漏えいを防ぐ方法や安全なCRMの選び方を解説
【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
CRM(顧客関係管理)は、顧客情報や商談履歴、問い合わせ内容、購入履歴など、企業にとって重要な情報を管理するシステムです。こうしたデータは営業活動やマーケティングに欠かせない一方で、情報漏えいや不正アクセスが発生すると、企業の信用低下や事業への大きな影響につながる可能性があります。
そのため、CRMを導入する際は機能や使いやすさだけでなく、セキュリティ対策についても十分に確認することが重要です。適切なセキュリティ対策を講じることで、顧客情報を安全に管理しながら、安心してCRMを運用できます。
この記事では、CRMでセキュリティ対策が重要な理由や主なセキュリティ機能、想定されるリスク、安全なCRMを選ぶポイントについて解説します。

この記事の目次はこちら
CRMでセキュリティ対策が重要な理由
CRMには企業の重要な情報資産が集約されるため、適切なセキュリティ対策が欠かせません。万が一、情報漏えいや不正アクセスが発生すると、顧客への影響だけでなく、企業の信頼や事業継続にも大きな影響を及ぼします。
ここでは、CRMでセキュリティ対策が重要な理由を紹介します。
顧客情報を安全に管理するため
CRMには、氏名や住所、電話番号、メールアドレスといった顧客情報に加え、商談履歴や契約内容などの機密性が高い情報も保存されています。
これらの情報を適切に保護することで、顧客情報の漏えいや紛失を防ぎ、安心して営業活動や顧客対応を行える環境を整えられます。また、情報を安全に管理することは、企業への信頼維持にもつながります。
情報漏えいや不正アクセスを防ぐため
サイバー攻撃や不正ログイン、内部不正などによってCRMへ不正アクセスされると、大量の顧客情報が流出する恐れがあります。
アクセス制御や認証機能、暗号化などのセキュリティ対策を実施することで、不正アクセスのリスクを軽減できます。外部からの攻撃だけでなく、社内での誤操作や不適切な利用を防ぐことも重要です。
法令・コンプライアンスへ対応するため
企業には、個人情報を適切に管理する責任があります。
CRMで扱う情報には個人情報が含まれるため、個人情報保護法をはじめとする法令や社内規程に沿った管理が求められます。適切なセキュリティ対策を講じることで、法令違反やコンプライアンス上のリスクを低減し、安全な顧客情報管理を実現できます。

CRMで行われる主なセキュリティ対策
CRMには、顧客情報を安全に管理するためのさまざまなセキュリティ機能が搭載されています。ただし、機能が備わっているだけでは十分ではなく、自社の運用に合わせて適切に設定・活用することが重要です。
ここでは、多くのCRMで採用されている代表的なセキュリティ対策を紹介します。
アクセス権限の管理
アクセス権限の管理とは、ユーザーごとに閲覧・編集できるデータや機能を制限する仕組みです。
例えば、営業担当者は担当顧客のみ閲覧できるようにし、管理者だけがシステム設定を変更できるよう制限することで、不正な閲覧や誤操作を防げます。必要な人だけが必要な情報へアクセスできる環境を整えることが、セキュリティ対策の基本です。
多要素認証(MFA)
多要素認証(MFA)は、IDとパスワードに加えて、認証アプリやSMS認証など複数の認証方法を組み合わせる仕組みです。
万が一パスワードが漏えいしても、追加認証が必要になるため、不正ログインのリスクを大幅に軽減できます。クラウド型CRMでは、多要素認証への対応が標準機能となっている製品も増えています。
通信・データの暗号化
CRMでは、インターネット経由で送受信するデータや保存されたデータを暗号化することが一般的です。
暗号化されていれば、第三者にデータを取得された場合でも内容を読み取られるリスクを抑えられます。クラウド型CRMを選ぶ際は、通信時だけでなく保存時の暗号化にも対応しているか確認しましょう。
ログ管理・監査
ログ管理機能では、「誰が」「いつ」「どのデータへアクセスしたか」といった操作履歴を記録できます。
万が一トラブルや不正アクセスが発生した場合でも、ログを確認することで原因を特定しやすくなります。また、定期的にログを確認することで、不審なアクセスや不適切な操作を早期に発見し、セキュリティ事故の防止につなげられます。

CRMのセキュリティリスク
CRMには多くの顧客情報が蓄積されるため、適切な対策を講じなければさまざまなセキュリティリスクが発生します。リスクを理解したうえで対策を実施することが、安全な運用につながります。
不正アクセス
外部からアカウントへ不正ログインされると、顧客情報の閲覧や持ち出し、不正なデータ変更が行われる恐れがあります。
推測されやすいパスワードの利用や使い回しは、不正アクセスの原因となるため注意が必要です。多要素認証やアクセス制限を組み合わせることで、リスクを軽減できます。
人的ミスによる情報漏えい
情報漏えいは、サイバー攻撃だけでなく、従業員の操作ミスによって発生するケースもあります。
誤った相手へデータを送信したり、不要な権限を付与したりすると、顧客情報が第三者へ漏れる可能性があります。操作ルールの整備や教育を行い、人的ミスを防ぐことも重要なセキュリティ対策です。
マルウェア・ランサムウェア
マルウェアやランサムウェアに感染すると、CRMへ保存されたデータが暗号化されたり、外部へ流出したりする危険性があります。
不審なメールの添付ファイルを開かないことや、端末のセキュリティソフトを最新の状態に保つことなど、基本的な対策を徹底することが重要です。
アカウント管理の不備
退職者のアカウントが残ったままになっていたり、複数人で同じアカウントを共有していたりすると、セキュリティリスクが高まります。
利用していないアカウントは速やかに削除し、ユーザーごとに個別のアカウントを発行することが重要です。また、定期的にアカウントの利用状況を確認し、不要な権限が付与されていないかを見直しましょう。

CRMのセキュリティを強化するポイント
CRMの安全性を高めるためには、システムの機能だけに頼るのではなく、運用面での対策も欠かせません。日頃から適切な管理を行うことで、セキュリティ事故のリスクを大幅に減らせます。
強固なパスワードを設定する
パスワードは、不正アクセスを防ぐための基本的な対策です。
英数字や記号を組み合わせた推測されにくいパスワードを設定し、他サービスとの使い回しは避けましょう。また、定期的に変更する運用を取り入れることで、安全性をさらに高められます。
定期的にアクセス権限を見直す
組織変更や人事異動があった場合は、アクセス権限も見直す必要があります。
不要な権限を放置すると、情報漏えいのリスクが高まります。現在の業務内容に応じて適切な権限へ更新し、利用していないアカウントも整理しましょう。
従業員へセキュリティ教育を行う
高いセキュリティ機能を備えたCRMでも、利用者の意識が低ければ事故を防ぐことはできません。
フィッシングメールへの対応やパスワード管理、個人情報の取り扱いなどについて定期的に教育を実施し、組織全体のセキュリティ意識を高めることが重要です。
セキュリティ機能が充実したCRMを選ぶ
CRMを選定する際は、機能だけでなくセキュリティ対策も確認しましょう。
多要素認証や暗号化、アクセスログ管理などの機能が備わっている製品であれば、安全性を確保しながら運用できます。将来的な運用も見据え、自社が求めるセキュリティレベルを満たしているかを確認することが大切です。

安全なCRMを選ぶポイント
CRMを選ぶ際は、機能や価格だけでなく、セキュリティ対策が十分に備わっているかも重要な判断基準です。導入後に安心して運用するためにも、以下のポイントを確認しておきましょう。
セキュリティ認証を取得しているか
CRMベンダーが第三者機関によるセキュリティ認証を取得しているかを確認しましょう。
例えば、ISO/IEC 27001(ISMS)やSOC 2などの認証を取得しているサービスは、一定の情報セキュリティ基準に基づいて運用されています。認証の有無は、安全性を判断する一つの目安になります。
バックアップ・障害対策があるか
システム障害や災害などに備えたバックアップ体制も重要です。
定期的にデータをバックアップしているCRMであれば、万が一トラブルが発生してもデータを復旧しやすくなります。また、冗長化されたサーバー環境や障害対策が整備されているかも確認しておくと安心です。
外部サービスと安全に連携できるか
CRMは、SFAやMA、会計システムなど外部サービスと連携して利用することも少なくありません。
API連携時の認証方式や通信の暗号化など、安全な連携方法に対応しているかを確認することで、連携時のセキュリティリスクを抑えられます。
サポート体制が充実しているか
運用中にトラブルが発生した場合、迅速に対応してもらえるサポート体制も重要です。
セキュリティに関する問い合わせ窓口や障害発生時の対応フロー、アップデートの提供状況などを事前に確認しておくことで、安心してCRMを利用できます。

ジオコードが提供するネクストSFA/CRMとは?営業情報を一元管理しやすいクラウド型ツール
営業活動を一元管理し、成果につなげるクラウドツール
ネクストSFA/CRMは、見込み顧客の獲得から育成、商談管理、顧客管理までを一つに統合した営業支援ツールです。
SFA・CRMを中心に、MAも含めた営業情報の一元管理を進めやすい構成になっています。
情報の分散と属人化を防ぐ
Excelや個人管理に依存している状態では、営業情報がブラックボックス化しやすくなります。
ネクストSFA/CRMでは、すべての顧客・商談情報を一元管理することで、誰でも状況を把握できる環境を実現します。
管理だけ増えて成果につながらない問題を解消
入力負担が大きいツールは現場に定着しません。
ネクストSFA/CRMは、現場で使いやすい設計と無料サポートにより、入力・運用の定着を図りやすい点が特長です。
MA・SFA・CRMを一体で活用しやすい構成
リード獲得から受注、顧客管理までを一つのツールで完結。
複数ツールを併用する必要がなく、データの分断や連携ミスを防ぎます。
ノーコードで柔軟にカスタマイズ可能
専門的な知識がなくても、自社の営業フローに合わせて項目や管理画面を調整できます。
導入時の設計負担を最小限に抑えつつ、現場にフィットした運用が可能です。
AI機能によって、商談内容の記録や見える化を支援
商談内容の記録や要約、分析をAIがサポート。
属人化しがちな営業ノウハウをデータとして蓄積し、組織全体の営業力向上につなげます。
導入から定着までの手厚いサポート
専任担当による導入支援・運用サポートが提供されるため、ツール導入で終わらず、実際の活用・定着まで伴走します。

よくある質問
クラウドCRMは安全ですか?
適切なセキュリティ対策が施されたクラウドCRMであれば、安全性は十分に確保されています。
多要素認証や暗号化、アクセスログ管理などの機能を備えたサービスも多く、オンプレミス型と同等、あるいはそれ以上のセキュリティ対策が実施されているケースもあります。
CRMで最低限必要なセキュリティ対策は何ですか?
最低限必要な対策として、多要素認証の利用、アクセス権限の適切な設定、通信・データの暗号化、定期的なパスワード管理が挙げられます。
あわせて、従業員へのセキュリティ教育や定期的な権限の見直しを行うことで、より安全な運用につながります。
中小企業でもセキュリティ対策は必要ですか?
はい、企業規模に関係なくセキュリティ対策は必要です。
中小企業もサイバー攻撃の対象となるケースは増えており、情報漏えいによる信用低下や損害賠償につながる可能性があります。基本的なセキュリティ対策を徹底し、安全な環境でCRMを運用することが重要です。

まとめ
CRMには顧客情報や営業データなどの重要な情報が蓄積されるため、セキュリティ対策は欠かせません。不正アクセスや情報漏えいを防ぐためには、多要素認証や暗号化、アクセス権限の管理、ログ監査などの機能を活用するとともに、適切な運用ルールを整備することが重要です。
また、CRMを選ぶ際は、セキュリティ認証の取得状況やバックアップ体制、サポート体制なども確認し、自社の運用に適したサービスを選びましょう。システムと運用の両面から対策を講じることで、安全かつ安心してCRMを活用できます。
CRMについて詳しく知りたい方は「CRMとは?機能や導入メリット・活用法までやさしく解説」、LINE連携について知りたい方は「CRMとLINEを連携するメリットとは?できることや導入方法、おすすめツールを解説」もあわせてご覧ください。

