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更新日:2024/02/02 

インサイドセールス導入の流れを紹介! 成功事例やポイント、おすすめツールまで解説

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

インサイドセールスとは、主に電話やオンラインツールを使用して、オフィス内から顧客とのコミュニケーションを取りつつ商品・サービスを販売する営業手法です。国内外問わず広い範囲の顧客や市場にアプローチできる、効率的な営業活動ができるなど、さまざまなメリットがあります。

本記事では、インサイドセールス導入までの流れやおすすめのツールをご紹介します。

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インサイドセールスを導入するまでの流れ

インサイドセールスの導入は、以下のステップで実行します。

  • 1:自社の課題を把握し、インサイドセールスの役割を決める
  • 2:シナリオを設計する
  • 3:KPIを設定する
  • 4:担当者を選定・決定する
  • 5:導入ツールを選定・決定する

インサイドセールスツールを選ぶ際は、上記のような事前準備がとても重要です。各ステップの概要や意識すべき点を詳しく解説します。

1:自社の課題を把握し、インサイドセールスの役割を決める

インサイドセールスを導入する際の最初のステップは、自社の課題の把握とインサイドセールスの役割の定義です。現在の営業活動の成果やKPIを分析し、どの部分で改善の余地があるのかを特定します。例えば、リードの獲得数やクロージング率、営業サイクルの長さなどの指標です。

課題を把握できたら、インサイドセールスの役割を定義します。例えば「リード強化」であれば、インサイドセールスをリードの獲得に特化させ、質の高いリードを外回り営業チームに引き渡す役割を持たせます。

この段階で、インサイドセールスチームの整備も必要です。「インサイドセールスチームの目標・KPI」「必要なリソース・ツール」「研修内容」なども考慮し、計画を詳細化します。

2:シナリオを設計する

インサイドセールスの役割を決めたら、次にシナリオを設計します。シナリオがあると、営業担当者は顧客とのコミュニケーションをスムーズに進められます。特に初めての対応や予期しない質問にも、スムーズかつ適切に対応しやすいのが大きなメリットです。

またシナリオを設計すると、効果や成果を定量的・定性的に評価できます。新しい課題が発生した際に、シナリオの改善点や新しいアプローチの必要性を明確にしやすいのも、シナリオ設計の利点です。

シナリオ設計の具体的な流れとしては、まずアプローチ対象を決定し、その後に運用ルールを決めます。「アプローチ対象の決定」「運用ルールの決定」について、以下で詳しく解説します。

アプローチ対象の決定

アプローチ対象の決定は、シナリオ設計の中でも特に重要なステップです。まずはビジネスの目的や製品・サービスの特性をもとに、「ターゲット」「ペルソナ」を定義します。年齢や性別、職種、業界、地域、購買動機などの属性を詳細に設定します。

顧客やリードを特定のセグメントやカテゴリに分けると、より細かくアプローチ対象を特定可能です。例えば、製品の利用頻度や購入履歴、反応の良かったマーケティング活動などの基準でセグメントを作成します。

運用ルールを定める

運用ルールを定めるステップは、インサイドセールスの活動を一貫性を持って、効果的に進めるために重要です。具体的には、見込み顧客情報や営業の進捗を可視化し、いつでもアプローチができる状態にしておきます。

具体的には、以下のような項目を設定すると良いでしょう。

  • 営業活動に使用する手段(電話、メールなど)やプラットフォーム
  • 情報の共有とアップデートの方法
  • コンタクトの頻度
  • 顧客の個人情報やビジネス情報の取り扱い

3:KPIを設定する

シナリオを設計したら、次にKPIを設定します。KPI(重要業績評価指標)は、「Key Performance Indicator」の略で、ビジネスやプロジェクトの成果を測定・評価するための主要な指標です。

KPIは、具体的な数値や目標を設定するため、組織全体やチームが目指すべき方向性を明確化します。各メンバーの行動や取り組みにまとまりが出て、組織全体の効率を高めやすいのが利点です。

さらにKPIは、営業活動の効果を定量的に測定するための基準となります。実際の成果が、当初設定した目標に対してどれだけ達成されているのかを把握でき、運用の改善にも大きく役立てられるでしょう。以下、KPIの設定方法を詳しく解説します。

KPIの設定方法

一般的に使用されるインサイドセールスのKPIとしては、以下のようなものがあります。

KPI説明
リード獲得数一定期間内に獲得した新規リードの数
商談化率リードが実際の商談や取引の段階に進展した割合
受注件数受注に至った件数
アクティビティ数一定期間内のコール数、メール送信数、オンラインミーティングの回数など

まずは項目を選び、その後に目標となる数値を設定します。量を追い求めれば質が下がってしまい、逆もまた然りなので、両者のバランスを考えるのが重要なポイントです。組織やビジネスの目的、市場の状況に応じて、KPIのカスタマイズも考慮します。

4:担当者を選定・決定する

インサイドセールスを導入する際の「担当者の選定・決定」は、成功の鍵となる要素です。適切な担当者を配置すれば、インサイドセールスの効果を最大化しやすくなり、組織全体の目標達成に貢献します。

定義したインサイドセールスの役割をもとに、必要なスキルや経験をリストアップします。例えばコミュニケーション能力や問題解決能力、製品知識、特定のツールに関する習熟度などです。

スキル・経験の要件が設定できたら、既存の社員から適切な担当者を選定するか、新たに外部から採用するかを決定します。既存の社員から選定する場合、「企業文化に慣れ親しんでいる」「自社製品・サービスの知識が身についている」のが主なメリットです。

一方で、外部から採用する場合は、「即戦力を採用しやすい」「立ち上げのスピードが早い」のが利点です。

5:導入ツールを選定・決定する

最終段階で、顧客情報の蓄積や分析、部門間の情報共有などを効率化するため、導入ツールの選定・決定を行います。適切なツールを使用しないと、情報がばらばらになってしまい、インサイドセールスの効果が半減する可能性があるため注意が必要です。

インサイドセールスで活用するツールは、大きく分けて「CRM」「MA」「SFA」の3つです。

ツール
CRM(Customer Relationship Management)企業が顧客との関係を管理・最適化するためのソフトウェア。幅広い機能を活用できる
MA(Marketing Automation)マーケティング活動を自動化するためのツールで、リード獲得から育成、コンバージョンまでのプロセスを効率的に進められる
SFA(Sales Force Automation)営業活動を自動化・効率化するためのツールで、営業チームの生産性を向上させる

営業プロセスの効率化を図りたい、営業チームのパフォーマンスを向上させたい場合は、SFAがおすすめです。

インサイドセールス導入の成功事例

インサイドセールス導入を考えている場合は、他社の成功事例を確認するのがおすすめです。「どのような背景でインサイドセールスを導入したのか」「どのような成果が得られたのか」を重点的にチェックしましょう。

インサイドセールス導入の成功事例として、株式会社AGEST、株式会社識学の2つのケースを紹介します。

株式会社AGEST

株式会社AGESTは、他社のSFAツールを使用していたものの、運用できる人材が不足していました。行動管理がブラックボックス化しており、Excelとの並行管理が必要で、結果的に高コストになっていたそうです。

カスタマイズ機能やコストのバランスにメリットを感じ、ネクストSFAを導入しました。受注までのフェーズを詳細に設定し、進捗やステータスの管理が可視化され、営業担当者が適切なアクションを取れるようになりました。

また商談履歴を蓄積し、過去の提案内容や商談の遷移を時系列で管理するなど、顧客との信頼関係の構築もスムーズかつ適切になっています。インサイドセールスチームが行動管理を主導するなど、組織が一体化して営業活動に取り組める基礎が整いました。

株式会社識学

株式会社識学は、別のツールを使用していたものの、カスタマイズ性が高すぎて運用が困難という課題を抱えていました。専任の担当者がいないため、「煩雑なシステムに対応できない状態」「高いコストのツールを十分に活用できていない状態」だったようです。

そこで同社は、シンプルなデザインと操作性を重視し、ネクストSFAを導入しました。社内の利用者が増加し、年間で約1,000万円のコストカットを実現しています。

またMarketo Engageとの連携により、問い合わせが自動でアプローチリストに登録され、営業活動がスムーズに開始できるようになりました。日常の営業活動での履歴や数値の入力、フェーズ管理を中心に使用しています。

インサイドセールス導入を成功させるポイント

インサイドセールス導入を成功させるポイントは、主に以下の4つです。

  • 情報を蓄積する
  • 業務を標準化する
  • 操作が簡単なツールを選ぶ
  • 他ツールと連携できるものを選ぶ

それぞれのポイントを詳しく解説します。

情報を蓄積する

インサイドセールスは、電話やメールなどの非対面のコミュニケーションを中心とした営業活動です。顧客とのやり取りの中で得られる情報は、後の営業活動に生かせる、価値が高いものも多くあります。

CRMやSFAなどのツールを活用して、顧客とのコミュニケーション履歴や商談の進捗などを一元管理すると良いでしょう。

業務を標準化する

インサイドセールスの活動は、繰り返し行われるものが多いため、業務の標準化も重要です。業務の手順やフローが明確化されていれば、新しいメンバーの教育もスムーズに行えます。

顧客とのコミュニケーション時に使用するスクリプトを作成する、商談の進捗や必要なアクション項目をチェックリスト化するなど、さまざまな取り組みが考えられます。

操作が簡単なツールを選ぶ

操作が簡単なツールを選ぶのも重要なポイントです。インサイドセールスは日々の業務の中で多くの情報を取り扱います。そのため、操作が煩雑なツールは、業務の効率を低下させる原因となります。

CRMやSFAなどのツールを選定する際は、デモやトライアルを利用して、実際の操作感を確認するのがおすすめです。

他ツールと連携できるものを選ぶ

成功事例でも触れたように、他ツールと連携できるものを選ぶのも重要です。現代のビジネス環境では、さまざまなツール・ソフトウェアが使用されています。ツール間での情報の連携は、業務の効率化や自動化を実現するために不可欠です。

選定する際は、既に使用しているツールやソフトウェアとの連携機能を持つツールを優先的に考えましょう。

おすすめのインサイドセールスツール4選

インサイドセールスツールを選ぶ際は、ユーザーフレンドリーなインターフェースなど、業務効率化を目指すための要素を重視しましょう。おすすめのインサイドセールスツールとして、以下の4つをご紹介します。

  • ネクストSFA
  • amptalk
  • BALES CLOUD
  • LeadPool

ネクストSFA

ネクストSFA

「ネクストSFA」は、シンプルで使いやすい営業支援ツールです。ホームページ制作のノウハウを生かし、UI・UXを徹底的に追求しています。そのため、ユーザーが迷わないようなボタン配置や、一目で情報が分かる設計になっています。

カスタマイズ性の高さも、ネクストSFAの大きな特長です。初期設計が不要で、設定のみでさまざまなカスタマイズができます。初期のデータ移行やマニュアル作成、ユーザー説明会など、導入から定着までのサポートが無料なのもポイントです。

初期費用は、初期設定も含めて無料で、月額費用が5万5,000円となっています。11ユーザーからは、1ユーザーあたり月額4,400円です。1カ月の無料トライアルもあるため、使用感を確認してから本格的に導入できます。

amptalk

amptalk(アンプトーク)は、営業活動を強化するための電話・商談解析ツールです。自動書き起こし機能が大きな特徴で、電話やオンライン商談の内容を自動でテキスト化します。

書き起こされたテキストは、SalesforceやHubSpotなどのSFAに自動で入力されるなど、SFA連携にも優れています。ツールに関する無料トライアルや費用に関する情報は、公式ページには掲載されていないため、問い合わせが必要です。

BALES CLOUD

BALES(ベイルズ)は、インサイドセールスに特化したセールスエンゲージメントツールです。売上につながる商談数の増加をサポートしており、見込み度合いに応じた最適な行動を自動化できます。

すでに保有しているリードも、ExcelもしくはCSVを用いて一括で取り込めるようになっています。ツールに関する無料トライアルや費用に関する情報は、公式ページには掲載されていないため、問い合わせが必要です。

※価格については価格表をダウンロードできます。

LeadPool

LeadPool(リードプール)は、インサイドセールス活動をサポートする次世代型の顧客情報プラットフォームです。500万社以上の企業情報と300万人以上のプロスペクト情報を保有しており、基本情報や決算情報などさまざまなデータを網羅しています。

企業検索だけでなく、役職や部署、SNS情報などを持つキーパーソンの情報まで検索可能です。料金プランは、月額3万円から導入でき、詳しくは要問い合わせとなります。公式サイトから、実際の操作画面を無料で試すことも可能です。

インサイドセールスツールを導入しよう!

インサイドセールスは、従来のフィールドセールス(外回り営業)とは異なり、物理的な移動が不要です。効率的に多くの顧客や見込み客とのコンタクトができるなど、さまざまなメリットがあります。ツールを導入し、業務の自動化や効率化を考えてみましょう。

ネクストSFAは、インサイドセールスの成功をサポートするための多彩な機能を備えています。MA、SFA、CRMの3つの主要な機能が統合されているため、これらを掛け合わせればさらに体制が盤石になるでしょう。

初期費用が発生しない、無料トライアルを活用できるなど、比較的リーズナブルに導入しやすいのもポイントです。導入を検討している場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

SFAは活用されてこそ意味がある

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