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SFA JOURNAL by ネクストSFA/CRM

CRM APIとは?仕組みや連携できるサービス、活用方法をわかりやすく解説

株式会社ジオコード クラウド事業 責任者 庭田 友裕

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕

CRM(顧客関係管理システム)は、顧客情報や対応履歴を管理し、顧客との関係構築に役立てるためのシステムです。CRM APIを活用すると、CRMに蓄積された顧客データを外部システムと連携し、情報の登録や更新、共有などを自動化できます。

企業ではCRMだけでなく、メールやグループウェア、電子契約、会計ソフトなど、さまざまなシステムが利用されています。それぞれを個別に運用すると、同じ顧客情報を何度も入力したり、システムごとに情報が分散したりすることがあります。

CRM APIを活用して各システムをつなぐことで、こうした入力作業を減らしながら、顧客情報を一元的に活用できる環境を構築できます。

この記事では、CRM APIの基本的な仕組みから、連携できるサービス、具体的な活用方法、導入するメリットや注意点までわかりやすく解説します。

CRM APIとは

CRM APIとは、CRMとほかのシステムの間でデータや機能をやり取りするための仕組みです。CRMに蓄積された顧客情報を外部サービスへ渡したり、反対に外部サービスのデータをCRMへ登録したりできます。

CRMを単独で利用するのではなく、日常業務で使用しているさまざまなシステムとつなげることで、顧客情報をより幅広い業務に活用できるようになります。

APIの基本的な仕組み

API(Application Programming Interface)とは、異なるシステム同士が決められた方法でデータや機能をやり取りするための仕組みです。

例えば、CRMと会計ソフトの間にAPI連携を構築することで、CRMに登録された顧客情報を会計ソフトへ自動で渡すことができます。

反対に、会計ソフトで管理している請求・入金情報をCRMへ反映するといった連携も可能です。

システム間でデータを自動的に受け渡せるようになるため、人が同じ情報を何度も入力する作業を減らせます。

CRM APIでできること

CRM APIを利用すると、顧客情報の登録・取得・更新をはじめ、外部システムとのさまざまなデータ連携が可能になります。

例えば、メールでのやり取りをCRMの顧客情報へ紐づけたり、電子契約サービスの契約状況をCRMへ反映したりする活用方法があります。複数のシステムに分散していた情報をCRMへ集約することで、顧客の状況を把握しやすくなることも特徴です。

ただし、APIで操作できるデータや機能はCRMによって異なります。導入する際は、利用したい機能がAPIとして提供されているか確認することが重要です。

CRMのAPI連携が必要とされる理由

企業で利用するシステムが増えるほど、顧客情報が複数の場所に分散しやすくなります。

例えば、顧客の基本情報はCRM、メール履歴はメールサービス、契約情報は電子契約サービス、請求情報は会計ソフトというように、情報が別々に管理されているケースがあります。

CRM APIを活用してこれらのシステムを連携すれば、必要な情報を自動でCRMへ集約できます。顧客情報を中心に各システムのデータをつなげることで、部署をまたいだ情報共有や一貫した顧客対応を行いやすくなります。

CRM APIで連携できる主なサービス

CRM APIを活用すると、メールやグループウェア、電子契約、会計ソフトなど、顧客対応に関わるさまざまなサービスと連携できます。

ここでは、代表的な連携先と活用方法を紹介します。

メール・Outlook

メールサービスとCRMを連携すると、顧客とのメールの送受信履歴をCRMへ自動で記録できます。

顧客情報とメール履歴を紐づけることで、過去のやり取りを確認しながら対応できるようになります。また、Outlookの場合は、メールだけでなく予定表や連絡先などをCRMと同期できる場合もあります。

メール連携について詳しく知りたい方は、「CRMとメールを連携する方法|できることや導入メリットを解説」、Outlookとの連携については、「CRMとOutlookを連携するメリットとは?できることや設定方法を解説」をご覧ください。

Google Workspace

Google Workspaceと連携すると、GmailやGoogle カレンダー、Google ドライブなどの情報をCRMと組み合わせて活用できます。

例えば、Gmailのメール履歴を顧客情報へ紐づけたり、Google カレンダーの予定をCRMと同期したりできます。普段利用しているGoogle Workspaceの情報をCRMへ集約することで、顧客対応に必要な情報を確認しやすくなります。

詳しくは、「CRMとGoogle Workspaceを連携する方法|できることや導入メリットを解説」をご覧ください。

電子契約サービス

電子契約サービスとCRMを連携すると、顧客情報と契約情報を紐づけて管理できます。

CRMに登録されている顧客情報を契約書へ反映したり、契約締結後のステータスをCRMへ自動で反映したりすることが可能です。顧客ごとの契約状況を把握しやすくなるため、契約更新や締結後のフォローにも活用できます。

詳しくは、「SFAと電子契約を連携するメリットとは?できることや設定方法を解説」をご覧ください。

会計ソフト

会計ソフトとCRMを連携すると、顧客情報と請求・入金情報などを紐づけて管理できます。

顧客情報を会計ソフトへ連携して請求業務に活用したり、会計ソフトの入金情報をCRMへ反映したりすることで、営業や顧客対応を行う担当者も取引状況を確認しやすくなります。

詳しくは、「CRMと会計ソフトを連携する方法|できることや導入メリットを解説」をご覧ください。

MA・マーケティングツール

MAやメール配信ツールと連携することで、CRMの顧客情報をもとに見込み顧客のセグメント分けやメール配信などへ活用できます。また、マーケティング施策で取得した行動データをCRMへ反映することで、営業やカスタマーサポートでも顧客の状況を把握しやすくなります。

BI・分析ツール

BIツールとCRMを連携すると、顧客属性や契約情報、売上データなどを組み合わせて分析できます。CRM単体では作成しにくいレポートやダッシュボードを構築し、顧客分析や経営判断に活用できます。

CRM APIを活用してできること

CRM APIを活用すると、顧客情報の登録や更新だけでなく、対応履歴や契約・請求情報なども外部システムと連携できます。複数のシステムに分散している情報をつなげることで、CRMを顧客情報の中心として活用しやすくなります。

顧客情報を自動で登録・更新する

Webフォームや外部システムで取得した顧客情報を、APIを通じてCRMへ自動登録できます。

氏名や会社名、メールアドレスなどを手作業で転記する必要がなくなり、登録漏れや入力ミスの防止につながります。また、外部システムで情報が変更された際にCRM側も更新する仕組みを構築すれば、顧客情報を最新の状態に保ちやすくなります。

顧客との対応履歴を集約する

メールや問い合わせ管理システムなどと連携し、顧客とのコミュニケーション履歴をCRMへ集約できます。

「いつ・誰が・どのような対応をしたのか」を顧客情報とあわせて確認できるため、担当者が変わった場合でも過去の経緯を把握しやすくなります。営業やカスタマーサポートなど、複数の部署で顧客対応を行う場合にも役立ちます。

契約・請求情報を顧客情報と紐づける

電子契約サービスや会計ソフトとAPI連携することで、契約状況や請求・入金情報をCRMの顧客情報と紐づけられます。

顧客の基本情報だけでなく、契約内容や取引状況まで確認しやすくなるため、契約更新や問い合わせ対応などにも活用できます。複数のシステムを開いて情報を確認する手間も削減できます。

外部システムへデータを自動連携する

CRMに登録された情報を、外部システムへ自動で送信することも可能です。

例えば、CRMに新しい顧客が登録された際に別の業務システムへ情報を送ったり、特定の条件を満たした顧客データを外部ツールへ連携したりできます。手作業によるデータ移動を減らすことで、業務の自動化を進められます。

顧客データを分析に活用する

CRMの顧客データをBIツールなどへ連携すれば、より詳細な分析に活用できます。

顧客属性や対応履歴、契約・購入情報などを組み合わせることで、顧客の傾向を把握しやすくなります。分析結果をマーケティング施策や顧客フォローの改善に活用することで、CRMに蓄積したデータをより有効に活用できます。

CRM APIを活用するメリット

CRM APIを活用することで、複数のシステムに分散している顧客データをつなぎ、入力作業や情報共有を効率化できます。単に作業時間を削減するだけでなく、CRMに蓄積するデータの質を高め、顧客対応に活用しやすくなることもメリットです。

データ入力の手間を削減できる

外部システムとCRMの間でデータを自動連携することで、同じ情報を何度も入力する必要がなくなります。

例えば、問い合わせフォームに入力された顧客情報をCRMへ自動登録すれば、担当者による転記作業を削減できます。手入力の機会が減ることで、入力ミスや登録漏れの防止にもつながります。

分散した顧客情報を連携して活用できる

メールや電子契約、会計ソフトなどに分散している情報をCRMへ連携することで、顧客に関する情報をまとめて管理しやすくなります。

基本情報だけでなく、過去の対応履歴や契約状況、取引情報なども確認できるようになれば、顧客の状況をより正確に把握できます。必要な情報を探すために複数のシステムを行き来する手間も削減できます。

部門間の情報共有を強化できる

CRMに顧客情報を集約することで、営業やマーケティング、カスタマーサポートなど、複数の部門で同じ情報を共有しやすくなります。

例えば、営業担当者が把握している契約内容をカスタマーサポートも確認できれば、顧客から問い合わせがあった際にも状況に応じた対応が可能です。部門ごとの情報の分断を防ぎ、連携しやすい環境を整えられます。

顧客対応の品質を向上できる

CRM APIによって顧客情報を最新の状態に保つことで、過去の対応や契約状況を踏まえた顧客対応を行いやすくなります。

担当者が変更になった場合でも、それまでの対応履歴を確認できるため、顧客に同じ説明を求めたり、過去のやり取りを把握できないまま対応したりする状況を防ぎやすくなります。顧客情報を組織全体で活用することで、一貫した顧客対応につながります。

CRM APIを利用する方法

CRM APIを利用する方法は、自社で開発する方法だけではありません。ノーコードツールやCRMに備わっている標準連携機能を利用できる場合もあります。必要な連携内容や社内の開発体制を踏まえて、適した方法を選びましょう。

APIを利用して独自に開発する

自社の業務に合わせて柔軟な連携を行いたい場合は、APIを利用して独自に開発する方法があります。

例えば、問い合わせが発生した際にCRMへ顧客情報を登録したり、契約状況が変わったタイミングで顧客データを更新したりと、自社の業務フローに合わせた仕組みを構築できます。

一方で、開発や保守には専門的な知識が必要です。APIの仕様変更への対応も必要になるため、導入後の運用体制まで考えておくことが重要です。

ノーコード・iPaaSを利用する

プログラミングをせずにシステムを連携したい場合は、ノーコードツールやiPaaSを利用する方法があります。

あらかじめ用意された設定画面や連携機能を利用することで、CRMと外部サービスを比較的簡単につなげられます。自社開発と比べて導入の負担を抑えやすい一方、実現できる処理や連携できるサービスには制限がある場合があります。

CRMの標準連携機能を利用する

CRMによっては、メールやグループウェアなどとの標準連携機能が用意されています。

標準機能で目的を実現できれば、独自開発を行わずに外部サービスとの連携を始められます。導入や保守の負担を抑えやすいため、まずは利用しているCRMに必要な連携機能が用意されているか確認するとよいでしょう。

CRM APIを導入する前に確認したいポイント

CRM APIはさまざまな業務を効率化できますが、連携できるという理由だけで導入すると、かえって運用が複雑になることがあります。導入前に目的や必要なデータを整理しておくことが重要です。

連携したいデータと目的を明確にする

まずは「何のためにAPI連携するのか」を明確にしましょう。

例えば、顧客情報の入力作業を減らしたい場合と、契約・請求情報までCRMへ集約したい場合では、必要な連携内容が異なります。目的を明確にしたうえで、どのシステムからどのデータを取得・送信するのかを整理することが大切です。

APIの仕様や利用制限を確認する

CRMによって、APIで利用できる機能やデータ、リクエスト回数などの条件は異なります。

連携したいデータを取得・更新できるかだけでなく、利用している料金プランでAPIが提供されているかも確認しましょう。想定する処理量に対して利用上限が十分かを確認しておくことも重要です。

既存システムとの連携可否を確認する

CRM側にAPIがあっても、連携先のシステムが必要な機能に対応していなければ、希望する連携を実現できない場合があります。

CRMと連携先の両方について仕様を確認し、必要なデータをやり取りできるかを確認しましょう。標準連携やノーコードツールで代替できるかもあわせて確認すると、不要な開発を避けられます。

導入・運用にかかるコストを確認する

API連携では、初期の開発費用だけでなく、導入後の運用や保守にもコストがかかる場合があります。

CRMのAPI利用料金や外部ツールの月額料金、システム改修にかかる費用などを含めて検討することが重要です。導入によって削減できる作業時間や業務負担と比較し、費用に見合った効果が期待できるか判断しましょう。

CRM APIを利用する際の注意点

CRM APIでは顧客情報を外部システムとやり取りするため、利便性だけでなく安全性やデータ管理についても考える必要があります。導入後のトラブルを防ぐためにも、セキュリティや運用方法を事前に整理しておきましょう。

セキュリティ対策を行う

CRMには氏名や会社名、メールアドレス、取引履歴などの重要な顧客情報が保存されています。

APIキーやアクセストークンなどの認証情報を適切に管理し、第三者が不正に利用できない状態にすることが重要です。また、通信の暗号化やアクセスログの確認など、利用するCRMや連携先に応じたセキュリティ対策も必要になります。

アクセス権限を適切に設定する

APIで利用できるデータや操作範囲は、必要最小限に設定することが大切です。

例えば、顧客情報を取得するだけの連携であれば、不要な更新・削除権限まで与える必要はありません。必要以上の権限を与えないことで、誤操作や不正アクセスが発生した場合の影響を抑えやすくなります。

データの重複や不整合を防ぐ

複数のシステムで顧客情報を管理している場合、API連携によって同じ顧客が重複登録されたり、異なる情報で上書きされたりする可能性があります。

どのシステムの情報を基準にするのか、同じ顧客をどの項目で判別するのかなど、データ管理のルールを決めておきましょう。連携前に既存データを整理しておくことも重要です。

エラー発生時の対応方法を決めておく

API連携は常に正常に動作するとは限りません。通信障害や認証エラー、APIの仕様変更などによって、データが正常に連携されない場合があります。

エラーを検知できる仕組みを用意し、問題が発生した際に誰が確認・対応するのかを決めておきましょう。また、連携状況を定期的に確認することで、データの欠損や更新漏れを早期に発見しやすくなります。

よくある質問

CRM APIとは簡単にいうと何ですか?

CRM APIとは、CRMとほかのシステムをつなぎ、データをやり取りするための仕組みです。

例えば、メールサービスの対応履歴をCRMへ登録したり、CRMの顧客情報を会計ソフトへ送ったりできます。システム間のデータ連携を自動化することで、手入力の削減や顧客情報の一元管理につながります。

CRM APIの利用にはプログラミングが必要ですか?

独自のAPI連携を開発する場合は、基本的にプログラミングやAPIに関する知識が必要です。

ただし、ノーコードツールやiPaaS、CRMに用意されている標準連携機能を利用すれば、専門的な開発をせずに連携できる場合もあります。実現したい連携内容や社内の開発体制に合わせて方法を選びましょう。

CRM APIの利用に費用はかかりますか?

費用の有無や金額は、利用するCRMや連携方法によって異なります。

APIが標準機能として提供されている場合もあれば、特定の料金プランへの加入やオプション契約が必要な場合もあります。また、独自開発を行う場合は開発・保守費用、外部ツールを利用する場合は利用料金も考慮する必要があります。

APIと標準連携機能の違いは何ですか?

APIはシステム同士がデータをやり取りするための仕組みで、自社の業務に合わせて柔軟な連携を構築できることが特徴です。

一方、標準連携機能はCRM側があらかじめ用意している連携機能です。比較的簡単に導入できますが、連携できるサービスやデータ、処理内容が決められている場合があります。

まとめ

CRM APIを活用することで、CRMとメール、Google Workspace、電子契約サービス、会計ソフトなどをつなぎ、複数のシステムに分散している顧客情報を連携できます。

顧客情報や対応履歴、契約・請求情報などをCRMへ集約することで、入力作業の削減や情報共有の効率化だけでなく、一貫した顧客対応にもつながります。

ただし、API連携では「連携できるから導入する」のではなく、どの業務を改善したいのかを明確にすることが重要です。連携するデータやAPIの仕様、セキュリティ、運用コストなどを確認したうえで、自社に適した方法を選びましょう。

具体的な連携方法については、
CRMとOutlookを連携するメリットとは?できることや設定方法を解説
CRMとGoogle Workspaceを連携する方法|できることや導入メリットを解説
CRMと電子契約を連携する方法|できることや導入メリットを解説
CRMと会計ソフトを連携する方法|できることや導入メリットを解説
CRMとメールを連携する方法|できることや導入メリットを解説」もあわせてご覧ください。

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