更新日:2024/11/14
50代からの転職は現実的に厳しい?その理由や成功させるポイントを詳しく解説
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年収や働き方の問題から転職に挑戦したいと思っても、50代という年齢をネックに感じる方は多いでしょう。
現実として50代の転職は厳しい状況にあり、収入面や未経験分野で理想通りに転職できる可能性は低いと言えます。
しかし、人生100年時代と言われる昨今、50代はまだ折り返し地点です。この先の人生を豊かに生きるために、50代の転職は重要なターニングポイントとなります。
セカンドキャリアの第一歩として、理想的な働き方を実現できる満足度の高い転職を目指しましょう。
【関連記事】50代におすすめの転職サイト|リアルな転職事情から転職成功のコツまで徹底解説
この記事で分かること
この記事の目次はこちら
50代での転職は現実的に厳しい理由
どれほど実績や実力がある50代でも、転職となると厳しい現実に直面するでしょう。50代の転職が厳しい要因として4つの理由があげられます。
企業がミドル層の採用に消極的になる
厚生労働省のデータによると、求人を出す企業の半数以上が「50代の採用を考えていない」と回答(※1)しています。
実際に求職者1人あたりの有効求人数を示す有効求人倍率は45歳以降で1を下回り、応募できる求人そのものが少ないことがわかるでしょう。(※2)
有効求人 | 有効求職 | 有効求人倍率 | |
---|---|---|---|
34歳以下 | 172,600 | 101,258 | 1.70 |
35~44歳 | 79,181 | 57,587 | 1.37 |
45~54歳 | 68,732 | 71,360 | 0.96 |
55歳以上 | 64,990 | 75,163 | 0.86 |
計 | 385,503 | 305,368 | 1.26 |
また、有効求人数は年齢が上がるごとに減少しているのに対して求職者数は増加傾向にあり、50代における転職市場の厳しい現実がうかがえます。
企業がミドル層の採用に消極的になり、求人と求職のニーズが逆転することが50代の転職が厳しくなる理由のひとつです。(※3)
※1参考:厚生労働省 「中途採用に係る現状等について」https://www.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
※2参考:職業安定業務統計 関東労働市場圏有効求人・有効求職 年齢別バランスシート https://jsite.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
※3参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年11月分)について」 https://www.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
専門性・管理能力・人材育成など多くのスキルを求められる
50代の転職では長年の職務経験で培ったスキルや専門知識、業界ノウハウなどが求められます。
アピールできる能力や経験がなければ、50代で転職を成功させるのは厳しいでしょう。
業界や職種の専門スキルや深い知識は若年層にはない50代で転職をするときの武器になります。
専門職の場合は身につけた知識や技術で即戦力をアピールすれば、転職が成功する確率も高まるでしょう。
また、中小企業やスタートアップ企業はマネジメント層が不足しがちで、管理能力や人材育成の実績を認められると選考に有利です。
企業によって50代に求めるスキルや経験が異なるため、選考前に企業研究を深めておきましょう。必要とされるスキルの適切な自己PRが転職成功のカギになります。
50代は企業からの期待値が高く、多くのスキルや専門性を求められることも転職のハードルを上げる要因です。
希望年収が若年層に比べ高い
若年層と比較して希望年収が高くなりがちなのも、50代の転職を難しくする理由としてあげられます。
年代を問わず、転職で年収が下がることに抵抗がある方は多いです。
どうしても現在の収入が基準となるため、キャリアを積んで相応の年収を得ている50代では希望年収も高くなる傾向があります。
それに対して若年層は現職の年収自体がそれほど高くない場合がほとんどです。
長期的にキャリアを積み重ねて昇給や昇格が期待できるため、転職直後の年収は50代と比較すると低い設定が多いでしょう。
企業としては同じ業務を任せるのであれば、比較的安い賃金で雇える上に成長も期待できる若年層を採用する方が有益です。
若年層と同じ転職市場で戦うのは現実的に厳しく、選考では50代ならではの企業に対するメリットを示す必要があります。
長期的に勤務できない
定年退職までの期間が短いことも、50代の転職が厳しい理由のひとつです。
企業側は人材の採用や教育にもコストがかかるため、在職期間が短ければ損失につながります。
そのため長期的なキャリア育成を期待できる若年層の転職者の方が、50代の転職者よりも採用されやすいのは仕方がありません。
50代の転職者には教育コストを削減できる即戦力が求められ、自社ですぐに力を発揮できるようマッチング率が重視されがちです。
一方で50代の転職者は定年までに離職する確率が低いため、仕事内容を覚えた頃に退職されるリスクが低いという面もあります。
企業によっては離職率の低さを魅力と捉える場合があり、50代で未経験ジャンルの転職に挑戦できる可能性もゼロではありません。
少しでも長く働きたい50代は、定年の年齢が高い企業や定年後の再雇用が見込める企業を転職先に選ぶと良いでしょう。
50代の転職を成功させる7つの方法
50代の転職市場は厳しい状況にあるものの、転職に成功しているケースも多々あります。
厳しい転職市場を勝ち抜くために、7つのポイントを押さえておきましょう。
①現職と並行して転職活動を行う
50代では転職活動の長期化が予想されるため、現職で働きながら転職活動を行いましょう。
先に退職してしまうと無職の期間が発生し選考で不利になるほか、金銭面や精神的な不安から焦って転職活動の際に不本意な選択をしてしまいがちです。
働きながらの転職活動であればなかなか内定が獲得できなくても焦る必要がないため、結果的に満足度の高い転職につながるでしょう。
また、現職があれば希望通りの転職が叶わなかったとき、転職せずに働き続ける選択肢も残ります。
ただし、転職を考えていることが知られてしまうと、転職しない決断をした際に居心地が悪くなる可能性もあります。
在職中の職場には転職先が決まってから退職届を提出し、それまでは転職活動をしていると知られないように注意しましょう。
②将来の目標を明確にする
50代の転職で満足できる結果を得るためには、将来の目標を明確にしておくことも大切です。
転職を考えるときは定年後のライフプランも含めて人生のゴールを設定し、やりたいことや実現したいことをリストにしてみましょう。
将来の目標から逆算してキャリアを考えると、今進むべき道が見えてきます。
ライフプランを無視して転職を決めると転職の後悔につながる可能性が高いため、将来の目標やゴールの言語化が重要です。
仕事も人生を楽しむためのツールのひとつと考えると、より大きな視点で転職の選択肢を広げられます。
残りのキャリアライフを充実させるためにも、将来的な目標を基準にして転職活動を進めていきましょう。
③年収や役職に固執しない
50代の転職を成功させるには、年収や役職に固執しない柔軟さも大切です。
多くの企業は50代後半で役職定年を迎えることもあり、年収や役職に固執しては50代で転職を叶えるのは厳しくなります。
特に年収は生活に直結するため、自分だけの問題ではありません。
50代は家や車のローン、子供の教育費などの大きな固定支出がある場合も多いでしょう。
転職活動の際、家庭がある場合はどの程度まで年収ダウンを許容できるか、家族間の意識の共有が必要です。
条件に固執する頑なな姿勢は「転職先に馴染めない頑固な人柄」という印象を与えてしまうため、選考に影響する場合もあります。
転職先に求める譲れない条件を明確にし、ほかの希望は妥協も覚悟しておくと、示される条件に対しても柔軟な判断ができるでしょう。
④今までの経験を生かした職種を選ぶ
50代の転職では今までの経験を生かした職種を選ぶことが成功へとつながります。
即戦力が求められる50代では、積み重ねてきた経験やスキルが活用できるとアピールできれば採用に有利です。
未経験ジャンルへの転職でもコミュニケーションスキルやマネジメント経験など、幅広いジャンルやポジションで応用できるスキルもあります。
また業務上の経験以外にも、家庭での子育てや介護経験から得たスキルが生かせる職種を検討するのもおすすめです。
転職活動の際はキャリアやスキルの棚卸しを通して自己分析を深め、自分の強みがどのような場面で活かせるかシミュレーションしてみるのも良いでしょう。
選考前に企業研究を徹底し、業務に必要なスキルや経験を分析することも有効です。
これまで積み重ねてきたスキルや経験を生かせる職種を選ぶとやりがいにつながりやすく、満足度の高い転職を叶えられるでしょう。
⑤非正規雇用も検討する
正社員転職でなかなか内定を獲得できない50代は、非正規雇用の求人も視野に入れて転職を検討すると良いでしょう。
50代で正社員の中途採用求人は数が限られるため、希望の転職を叶えるのは難しいと言えます。
非正規雇用は福利厚生や待遇の面で不安があるものの求人数が多く、選択肢が増えることは大きなメリットです。
また、非正規雇用とはいえ定年後も安定して長く働ける企業も多く、定年退職後に改めて求職活動をするより効率的と言えるでしょう。
正社員登用が可能な企業を選んだり、非正規で働きながら正社員転職を目指したりするのもひとつの方法です。
さまざまな働き方を広い視野で検討し、今の自分にとってベストな転職を選択しましょう。
⑥時間をかけてじっくりを転職活動をする
50代向けの求人は数が少ないため、転職を考えたときは希望の求人が出るまでじっくり待つ姿勢も必要です。
転職を焦ると不本意な結果につながるケースが多く、転職の後悔につながります。
転職を検討し始めた段階で転職スカウトサービスに登録しておくのもおすすめです。
職務経歴書などを登録しておくとあなたのスキルや経歴を活かせるオファーが届く可能性があり、転職を急がない方に向いています。
また、50代の求人は競争率が高いため、希望の求人が現れたら迅速な行動も大切です。
迷わず行動できるよう求人を探している間に自己分析を深め、自分の求める条件を明確にしておくと良いでしょう。
50代の転職を成功させるには現職を続けたままじっくり時間をかけ、戦略的に転職活動を進める必要があります。
⑦転職エージェントを活用する
50代の転職を成功させるために、転職エージェントや転職スカウトサービスの力を借りることも検討しましょう。
転職エージェントは求人の紹介、提出書類の添削や面接対策、企業との交渉などで転職活動を幅広くサポートする無料のサービスです。
キャリアカウンセリングで自分の強みや市場価値を確認できたり、企業への紹介状を書いてもらえたりと転職活動を有利に進められます。
企業との日程調整といったやりとりも全て代行してくれるため、仕事を続けながらでも負担が少なく転職活動を続けられるでしょう。
また、転職スカウトサービスは転職を検討し始めたら早めに登録しておくのがおすすめです。
届くオファーの内容で自分の市場価値がわかるため、希望年収や待遇を設定する目安にもなります。
50代の厳しい転職市場を勝ち抜くために、転職支援サービスも積極的に活用して転職活動を効率的に進めていきましょう。
50代の転職におすすめの転職エージェント
要望に幅広く対応できる、管理職・専門職や未経験でも採用されやすい求人を扱っているなど、50代におすすめの転職エージェントを紹介します。
転職エージェント | 求人数 | 対応地域 | 得意ジャンル |
---|---|---|---|
リクルートエージェント | 公開:367,972件 非公開:227,874件 | 全国・海外 | 全職種・全業種 |
doda(デューダ) | 268,205件 | 全国・海外 | 全職種・全業種 |
JACリクルートメント | 11,814件 | 全国・海外 | 管理職・技術/専門職 |
マイナビエージェント(女性の転職) | 71,123件 | 全国・海外 | 女性、未経験 |
パソナキャリア | 33,686件 | 全国・海外 | ハイクラス、女性 |
出典:株式会社リクルート 【公式】リクルートエージェント https://www.r-agent.com/ (2024-1-15)
出典:パーソルキャリア株式会社 【公式】doda https://doda.jp/ (2024-1-15)
出典:株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント 【公式】https://www.jac-recruitment.jp/ (2024-1-15)
出典:株式会社マイネ日エージェント 【公式】https://mynavi-agent.jp/womanwill/ (2024-3-14)
出典:株式会社パソナ 【公式】パソナキャリア https://www.pasonacareer.jp/corp/ (2024-1-15)
リクルートエージェント
出典:株式会社リクルート 「公式」リクルートエージェント https://www.r-agent.com/ (2024-1-15)
リクルートエージェントは業種・職種にこだわらず幅広く求人を紹介してもらいたい50代の方におすすめです。
人材業界大手のリクルートが運営しているので、厳しい50代の転職を丁寧にサポートしてくれます。
また、企業との関係性が深いため、年収交渉にも強いのも特徴です。
さらに、応募する企業に合わせた面接対策などの選考対策にも定評があり、転職の成功率が高まります。
公開求人数 | 公開:384,907件 非公開:225,437件 |
対応エリア | 全国、海外 |
特色・強み | ・非公開求人を多数保有 ・業界に精通した専任キャリアアドバイザーがサポート ・幅広い転職の希望に対応できる |
参考:リクルートエージェント.https://www.r-agent.com/.(2024-3-14
doda(デューダ)
出典:パーソルキャリア株式会社【公式】doda https://doda.jp/ (2024-1-15)
dodaは転職サイト・エージェント・スカウトサービスの3つがまとまった、転職活動を多角的にサポートしてくれるサービスです。
企業やヘッドハンターからオファーが届くスカウトサービスには必ず登録しておきましょう。
もし、書類選考が免除される面接確約オファーが届けば、転職活動がよりスムーズに進むでしょう。
また、適正年収を算出してくれる「年収査定」や職務経歴書を簡単に作れる「レジュメビルダー」も、dodaが支持される理由の1つです。
公開求人数 | 243,700件(非公開求人数含む) |
対応エリア | 全国 |
特色・強み | ・適正年収をビッグデータから算出する「年収査定」 ・経歴やスキルの入力で職務経歴書を作成できる「レジュメビルダー」 ・強みや弱みの能力、適した働き方を診断できる「キャリアタイプ診断」 |
参考:doda(デューダ).https://doda.jp/.(2024-3-14)
JACリクルートメント
出典:株式会社JAC Recruitment【公式】JACリクルートメント https://www.jac-recruitment.jp/ (2024-1-15)
JACリクルートメントは管理職や専門職・技術職に特化したハイクラス転職エージェントです。
年収800万円以上の大手・外資・メガベンチャーなど厳選されたハイクラス求人を保有しているので、高年収・高待遇を目指す50代はぜひ登録してください。
ただし、求人数は比較的少ないので、ほかの転職エージェントとの併用がおすすめです。
公開求人数 | 12,440件 |
対応エリア | 全国、海外 |
特色・強み | ・転職後のサポートあり ・履歴書や職務経歴書の添削 ・外資系企業の求人が豊富 |
参考:JAC Recruitment.https://www.jac-recruitment.jp/.(2024-3-14)
マイナビエージェント(女性の転職)
出典:株式会社マイナビ【公式】マイナビエージェント(女性の転職) https://mynavi-agent.jp/womanwill/ (2024-1-15)
「マイナビエージェント(女性の転職)」は50代の女性におすすめの転職エージェントです。
マイナビエージェントの女性特化サイトで、女性の転職を手厚くサポートしてくれます。
50代を対象とした求人も1,000件以上保有しているほか、女性に人気のテレワークやフレックス制度を導入している求人も多くあります。
ワークライフバランスを重視したい50代女性は、マイナビエージェント(女性の転職)にキャリア相談をしてみてください。
公開求人数 | 12,440件 |
対応エリア | 全国、海外 |
特色・強み | ・女性の転職活動に精通したキャリアドバイザー ・産休、育休取得実績のある求人を多数保有 ・女性に選ばれるテレワーク、フレックスの求人に強い |
参考:女性の転職ならマイナビエージェント【公式】.https://mynavi-agent.jp/womanwill/.(2024-3-14)
パソナキャリア
出典:株式会社パソナ 【公式】パソナキャリア https://www.pasonacareer.jp/corp/ (2023-12-13)
パソナキャリアは年収800万円以上のハイクラス求人や管理職求人を豊富に保有し、女性への支援の手厚さにも定評があります。
また、キャリアコンサルタントの年齢も幅広く、50代の転職者へも親身にサポートしてくれるでしょう。
スキルやキャリアに自信のある50代や、キャリアアップしたい50代女性におすすめの転職サイトです。
公開求人数 | 34,941件 |
対応エリア | 全国、海外 |
特色・強み | ・女性のキャリア支援 ・女性向けのイベントやセミナーの実施 ・転職後のサポート |
参考:パソナキャリア.https://www.pasonacareer.jp/.(2024-3-14)
企業が50代転職者に求める4つのスキル
50代の転職者には即戦力が求められるので、企業が期待するスキルも多くなります。
以下4つのスキルを適切にアピールできれば、50代でも内定を獲得できる可能性は高いでしょう。
①高いコミュニケーション能力
コミュニケーション能力は幅広い職種で必要とされるため、多くの企業が転職者に求めるスキルのひとつです。
特に50代では年齢相応の落ち着きや自信を感じさせる態度から、顧客に安心感や信頼感を与えられるでしょう。
若手社員が多いベンチャー企業などでは、顧客対応としてあえて年配の落ち着いた人材を求める場合もあります。
また管理職では経営陣の意向を部下に伝えるシーンもあるため、コミュニケーション能力が高く信頼されやすい人柄は重宝されるでしょう。
社内外で有用なコミュニケーションスキルが高い人材であるとアピールできれば、転職の成功に近付きます。
②積み上げてきた高い専門性
50代ともなれば業務上の専門的な知識や技術を会得している場合も多いでしょう。高い専門性をもつ人材はどの業界でも貴重です。
専門スキルを必要とする職種や、特殊な資格が条件となる業務経験があれば転職先での好待遇も期待できるでしょう。
専門職でなくとも深い業界知識や蓄積された経験は、スタートアップ企業などで重宝される場合もあります。
キャリアの棚卸しをして自分のもつ経歴を洗い出し、社会人生活でどのようなスキルを磨いてきたのか振り返ってみましょう。
意外な強みがきっかけとなり、新たなセカンドキャリアの可能性が拓けるかもしれません。
③部下を育てる力
部下を育てる人材育成スキルも50代に求められる能力のひとつです。
人材育成にはコミュニケーションスキルのほか、現状把握や目標設定スキル、柔軟な対応力などが必要です。
新人研修に携わった経験や、部下を指導した経験があればアピールポイントになるでしょう。
育成の方針や部下との関わり方を具体的にアピールすることで、企業側も自社の育成方針とマッチしているかを判断できます。
あらかじめ社風をリサーチしてどのような人材が求められるのかを予想し、大きく外れない育成方針を提示することも大切です。
④仕事を円滑に進めるマネジメント能力
50代では管理職候補として採用される場合が多く、マネジメントスキルも重視されるポイントのひとつです。
仕事を円滑に進めるマネジメントスキルには、コミュニケーション能力、リーダーシップ、分析力や判断力なども含まれます。
業務上必要となる幅広いスキルが要求されるため、マネジメントスキルを上手にアピールできれば有用な人材として認識される可能性は高いでしょう。
管理職やプロジェクトリーダーを務めた経験があれば、より採用ニーズが高まります。
転職先で活用できるスキルは具体例を示して積極的にアピールしていきましょう。
参考:帝国データバンク「企業が求める人材像アンケート」https://www.tdb.co.jp/ (2024-1-15)
50代が転職のときに知っておくこと5つ
50代の転職にはあらかじめ知っておくべきポイントがあります。転職で後悔しないために、5つの注意点を把握しておきましょう。
①年収が下がることもある
50代では転職により年収が下がる可能性が高いことも認識しておきましょう。
厚生労働省の調査によると転職による賃金変動割合は年齢が上がるごとに減少傾向にあり、50代以降でマイナスとなっています。(※)
年収が増加した(%) | 変わらない(%) | 年収が減少した(%) | 増加ポイント(%) | |
---|---|---|---|---|
40~44歳 | 38.0 | 28.9 | 32.3 | 5.7 |
45~49歳 | 34.2 | 36.5 | 27.6 | 6.6 |
50~54歳 | 24.9 | 37.4 | 36.1 | -11.2 |
55~59歳 | 29.1 | 28.4 | 39.9 | -10.8 |
50代以降は転職により年収が増加した方よりも減少した方が多くなるため、転職は慎重に決定する必要があるでしょう。
家庭がある場合は家や車のローン、教育費といった固定費がかさむ年代でもあります。家族と相談した上で転職の方針を決めるのがおすすめです。
※参考:厚生労働省 「令和4年雇用動向調査結果の概況」 https://www.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
②役職にこだわらない
50代の転職では転職前と同水準の待遇を得るのは難しいため、転職を成功させたいなら役職にこだわらないことも大切です。
現職で役職を得ている50代はプライドや役員報酬などのメリットから、転職先や求人にも役職に固執するケースも少なくありません。
しかし、50代後半から役職定年を導入している企業も多く、そもそも役職を得られる年齢を超えている可能性もあるでしょう。
そのような状況の中で役職にこだわると、転職自体が厳しくなります。
50代の転職では役職にこだわらず、自分のやりたい仕事やライフプラン、ワークライフバランスを優先すると満足度の高い転職が叶うでしょう。
③中小企業からベンチャー企業まで幅広く視野に入れる
一般的に大企業が50代を中途採用するケースは少ないため、転職を成功させたければ中小企業からベンチャー企業まで幅広く求人を検索しましょう。
大手ではまだまだ年功序列を重視する企業も多く、ヘッドハントなどの例外を除いて50代の転職者を受け入れることはほとんどありません。
対して中小企業では大手や同業他社のオペレーションや経験を求めるケースがあるため、50代でも活躍できる可能性があります。
ベンチャーやスタートアップ企業は管理職が不足しがちでマネジメント層を求める求人もあり、50代が転職でポジションを狙いやすい企業です。
勢いのあるベンチャーやスタートアップ企業は若い社員が多く、大手や上場企業とは社風が大きく異なります。
50代から新しい環境にチャレンジする気概と覚悟を持てるなら、ベンチャーに向いている可能性は高いでしょう。
④非正規での採用も検討する
正社員で50代を対象とする求人は少ないため、非正規雇用の求人も視野に入れて転職活動を行いましょう。
厚生労働省の調査によると、50代の就業形態別の転職入職者数は以下の通りです。(※)
男性一般(%) | 男性パート(%) | 女性一般(%) | 女性パート(%) | |
---|---|---|---|---|
50~54歳 | 4.5 | 16.7 | 8.2 | 11.4 |
55~59歳 | 5.0 | 18.4 | 6.1 | 8.5 |
50代男性では一般職の3倍以上の転職入職者がパートタイムで雇用されており、正社員雇用の厳しい現実がわかります。
非正規雇用とはいえ正社員登用が可能な場合や定年後も安定して働ける企業もあり、雇用条件はさまざまです。
50代の転職では雇用形態にこだわらず転職活動を行う方が、メリットが多いと知っておきましょう。
※参考:厚生労働省 「令和4年雇用動向調査結果の概況」 https://www.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
⑤時間がかかると覚悟する
厚生労働省の調査では「転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間」は、1カ月以上3カ月未満が最も多い(※)とされています。
50代も例外ではないものの、50代後半では他の年代よりも転職活動にかかる期間が長引く傾向があります。
求人の絶対数が減る50代では希望を満たす求人に出会える確率が低いため、条件にこだわると転職活動期間が長くなりがちです。
また正社員以外の雇用形態を選んだ方は、正社員よりも転職活動期間が短くなっています。転職を急ぐ方は非正規雇用の求人も検討してみてください。
譲れない条件が複数ある50代は、期間の長期化も覚悟して転職活動に挑みましょう。
※参考:厚生労働省 「令和2年転職者実態調査の概況」 https://www.mhlw.go.jp/ (2024-1-15)
50代男性で未経験の職種に転職するときの注意点
50代男性が未経験ジャンルに転職する場合はより転職の難易度が上がります。以下の注意点を確認しておき、転職の成功を目指しましょう。
未経験の転職はより難しくなる
50代男性の転職者には即戦力が求められるため、未経験分野への転職は他の年代より難しくなると認識しておきましょう。
定年が近い50代に教育コストをかけてまで採用したいと考える企業は少なく、未経験の業種・職種を希望する場合はより転職難易度が上がります。
セカンドキャリアとしてチャレンジしたい業界や職種がある場合は、これまでの経験の中から生かせるスキルを見つけ出すことが大切です。
前職の経験が生かしやすい同職種の求人を選ぶか、異職種でもマッチするスキルをアピールできれば採用率が上がるでしょう。
また50代の未経験でも比較的参入しやすい職種もあるため、あらかじめ必要なスキルをリサーチするのも有効です。
非正規社員になる覚悟を持つ
50代男性の正社員求人では即戦力が前提となる場合が多く、未経験分野の転職に挑戦する場合は非正規雇用も覚悟しておきましょう。
契約社員やパートといった正社員以外の雇用形態は企業によって福利厚生が大きく異なるため、雇用条件をしっかり確認することも大切です。
またボーナスにも期待できず、収入が大幅にダウンする可能性もあります。
ローンや老後資金も計算に入れて、許容できる年収の下限を決めておきましょう。
どうしても正社員にこだわる50代は、転職先に正社員登用制度がある企業を選ぶのが近道になる場合もあります。
一旦非正規雇用で働きながらスキルを身につけて、長期的視野で正社員を目指すのもひとつの方法です。
柔軟性をもって物事に取り組む
50代男性が未経験分野への転職を希望する場合は、給料や雇用形態などの希望条件に柔軟性をもって転職活動に取り組みましょう。
厳しい転職状況で自分の考えやこれまでのやり方に固執すると、転職に失敗する可能性が高まります。
理想を高くもつことも大切ですが、ある程度のネガティブな条件を許容しなければならないケースもあるでしょう。
重要な選択をする際は自分の転職の軸に立ち返り、譲れない条件と妥協できる範囲の判断が大切です。
柔軟な対応を心がけると可能性の幅が広がり、思わぬところから相性の良い求人に出会える場合もあります。
50代で未経験ジャンルの転職に挑戦するなら、あらゆる事態に柔軟性をもって取り組んでいくと良いでしょう。
将来の目標を明確にして行動をする
転職活動ではキャリアプランを元に転職の目的を明確にすることが非常に重要です。
50代の転職ではさらに踏み込み、定年後のライフプランも視野に入れて将来的なキャリアのゴールを言語化しておきましょう。
目指すべき目標がなければ転職の軸がブレて、未経験への挑戦が転職の後悔につながります。
闇雲に新しいことを始めるのではなく、自分が設定したゴールを元に、目標達成に向かう選択肢を選びましょう。
人生のゴールから逆算して今どのような転職先を選ぶべきかを考えれば、おのずと最適な行動を選択できます。
50代女性の未経験おすすめ職種
50代の女性は子育てや介護でブランクのある方も多く、転職活動時に前職の経験をアピールするのは難しい場合もあります。
一方で家事や育児、介護の経験はさまざまな分野で重宝されるため、家族のために身につけたスキルを生かして未経験ジャンルの転職に挑戦するのも良いでしょう。
50代女性が経験やスキルを生かせる、未経験の転職でおすすめの職業は以下になります。
【関連記事】女性におすすめの転職サイト15選を徹底比較|未経験や子育てママ向けサイトも紹介
【関連記事】女性特化のおすすめ転職エージェントを紹介|年代別とタイプ別徹底解説
家事代行は年齢制限がない
家事が得意な50代女性なら、年齢制限がない家事代行を転職先に検討すると良いでしょう。
掃除や洗濯、料理の作り置きといった主婦が日常的にしている作業が主な業務内容です。
ハウスキーピングや料理代行など業務内容が細かく分けられている場合もあります。
特別な資格を必要としないため、ブランクのある女性でも比較的採用されやすい職業です。
家事代行は年齢を重ねたスタッフの方が安心感や信頼感を得やすいため、50代という年齢がネックにならない点も魅力と言えます。
家族のために磨いてきたスキルが収入につながり、直接感謝を伝えられる場面も多いためやりがいのある仕事です。
事務や受付の業務は座りながら業務ができる
体力に自信のない50代女性には事務や受付の仕事がおすすめです。
一般事務・営業事務・医療事務など、一口に事務職と言っても幅広い業務内容があります。
PCスキルが必須となる場合が多く、書類作成やデータ入力、来客対応などが主な業務です。
50代を対象とする求人はそう多くはないため、こまめに求人をチェックしておくと良いでしょう。
女性が多い職場である場合が多く、子育て世代には難しい残業やシフト調整に対応できればアピールポイントになります。
事務職は応募が集中しやすい職種のため、地域密着型の小規模事業所や駅から遠い職場など、若年層には人気がない企業や求人を選ぶのがポイントです。
飲食店などのサービス業は動くことが好きな方におすすめ
忙しく働くことが好きな50代女性におすすめの求人は、飲食店をはじめとするサービス業です。
ランチタイムなどは混雑しがちで体力が必要となる場合もありますが、その分テキパキと働ける主婦スキルが重宝されます。
厨房での調理の仕事を募集する求人もあるため、接客が苦手な方でも活躍できるでしょう。
チェーン展開している飲食店や弁当屋などは慢性的に人手不足の傾向があり、未経験の50代女性でも採用されやすい職場です。
スーパーなどのレジや在庫管理といった仕事も、自宅の近くで働ける可能性が高く50代女性に人気があります。
人と接することが好きな方や体を動かして働きたい50代女性は、サービス業の求人をチェックしてみてください。
お世話好きの方には介護職
介護職はお世話好きな50代女性におすすめの求人です。親や祖父母の介護経験があれば選考でのアピールポイントになります。
実績や資格取得で昇給・昇格が期待できるのも魅力と言えるでしょう。
全国的に人手不足が問題になっており、未経験の50代女性が参入しやすい業界のひとつです。
体力の必要な仕事ではありますが、夜勤の有無や施設の形態などによっては体力に自信のない50代女性でも続けられるでしょう。
求人によって業務内容や働きやすさが大きく異なるため、応募前に口コミサイトなどでリサーチして評判をチェックしておくと安心です。
家族を支えていた経験が生かせて感謝を伝えられることも多いため、やりがいをもって働けるでしょう。
50代転職でおすすめの職種
経歴に自信がない50代男性でも、スキルが不要な仕事や入社後に研修がある職種なら比較的転職しやすいでしょう。
未経験の50代男性が転職しやすいおすすめ職種は以下の通りです。
事務職
事務職は女性の多い職場ではありますが、50代男性にも人気の職種のひとつです。
マネジメント経験がある50代男性は、管理職候補として採用されるケースもあります。
人事や経理、労務などの専門スキルや経験があれば、より有利に選考を進められるでしょう。
基本的なPCスキルのほか、コミュニケーションスキルや調整力が要求される場合もあります。
残業が少なく体力的な負担も少ないため、ワークライフバランスを重視する男性やオフィスワークを希望する50代におすすめの転職先です。
人気のある職種なので事務職を希望する場合は条件にこだわりすぎず、若者に不人気の職場を選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。
ドライバー
トラックドライバーやタクシードライバーといった運送業も50代男性に人気の職種です。
ネットショッピングの普及で配達ドライバーの需要が高まっています。
大型や二種といった特殊な免許が必要な場合もありますが、普通自動車免許があれば採用される可能性は高いでしょう。
長距離トラックドライバーや軽貨物宅配ドライバー、バスやタクシーの運転手など業務内容の幅が広いため、転職の際は自分に合った業務を選ぶことが大切です。
雇用形態や勤務時間もさまざまなので、転職活動の際は幅広く求人をチェックすると良いでしょう。
50代には体力的な負担が少ないタクシードライバーやルート配送ドライバーがおすすめです。
介護職
全国的に人材不足な介護職は、50代未経験でも比較的採用されやすい職種です。入浴介助など体力が必要な現場も多いため、特に男性は重宝されます。
真面目で責任感のある人柄や、コミュニケーションスキルは介護職でも生かせるでしょう。
離職率が高い仕事ではあるものの、介護施設や職務内容、夜勤の有無によっても仕事のハードルが異なります。
転職に失敗したくない50代は求人内容を比較すると同時に、自分に務まるのかしっかり検討する必要があるでしょう。
社会貢献にもつながるやりがいのある仕事で、人と接することが好きな方や人の役に立ちたい50代にもおすすめです。
サービス業
幅広い業種で活躍できる販売・接客業も50代におすすめの職種のひとつです。
飲食店や店舗スタッフでは経験により店長に抜擢されるなど、キャリアアップを目指せる職場もあります。
求人数も比較的多いため、未経験の50代でもチャレンジしやすい職種です。
50代には豊富な人生経験で培った落ち着きや安心感など、若年層にはない魅力があります。
マンション管理人や宿泊施設のフロント、百貨店スタッフなどは比較的50代が活躍しやすい職場です。
人生経験を活かせる業界を選び、知識や経験をアピールすると採用される確率が高まります。
製造業
工場や倉庫などのライン作業が多い製造業は、人手不足の現場も多く50代の未経験でも採用されやすい職種です。
体力に不安のある50代は検品や梱包などの軽作業を選ぶと良いでしょう。
業種によって業務内容や収入に幅があるため、自分に合った求人を選ぶことが大切です。
以前はキツイ・汚いといったイメージが強く避けられがちな製造業でしたが、職場環境が改善されて働きやすい企業も増えています。
とはいえまだ厳しい環境が残っている現場もあるため、求人をしっかり選んで応募しましょう。
人と話すのが苦手な50代や、黙々と単純作業を続けられる50代は製造業を検討してみてください。
50代の転職|まとめ
現実的に厳しい50代の転職を成功させるためには、これまでのスキルや経験を生かし、柔軟な思考で転職活動を進めることが大切です。
転職エージェントなどのサービスを活用すれば、可能性の幅を広げられるでしょう。
50代の転職では年収や働き方にこだわらず、本当にやりたいことを優先させると人生の満足度は高まります。
転職で理想のワークライフバランスを実現し、第二の人生を充実させていきましょう。