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更新日:2023/12/15 

法人の債務整理とは?手続きの期間やメリット・デメリットなど詳しく解説

法人でも個人と同様に債務整理が必要となるケースがあります。債務整理によって債務の減額や免除などが受けられ、債務の負担を軽減できます。会社を再建するにしても存続を諦めるにしても、債務整理の手続きは必要です。

本記事では、法人の債務整理の種類や方法、それぞれのメリットやデメリットなどについて解説します。債務整理にかかる期間や流れ、よくある質問への回答などもあわせて解説しているので企業の代表者の方は参考にしてください。

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そもそも債務整理とは

債務整理とは債務(借金)の減額や免除、利息カット、返済スケジュールの調整などによって債務を無理なく返済できるようにする手続き全般を指します。個人を対象とした債務整理には任意整理や個人再生、自己破産などがあります。法人を対象とした債務整理は民事再生や会社再生、私的整理(任意整理)、特別清算、破産などです。

基本的に金融機関からの借入金だけでなく、買掛金といった取引上の債務も種類を問わず債務整理の対象となります。債務整理は借金返済の負担を減らせるという大きなメリットがありますが、債務整理の種類によってそれぞれ注意点もあるため、どの方法を選択するのか慎重に検討することがおすすめです。

【法人】債務整理の手続き

【法人】債務整理の手続き

債務整理の手続きにおける民事再生や会社更生、私的整理、破産手続、特別清算についてそれぞれ解説します。

【民事再生】債務を一部免除してもらう

民事再生は再建型の倒産手続きです。「倒産」といっても会社がなくなってしまう状況を指すとは限らず、会社の資金繰りが行き詰まっている状態を指す場合もあります。再建型とは会社を存続させ、再建を図るための倒産手続きをいいます。

民事再生では裁判所への申し立てによって、債権者といった利害関係者の同意の下、債務を一部免除してもらうことで会社の再建が測られます。利害関係者の利害が適切に調整されるよう、裁判所が選任する監督委員によって会社の再生計画案が策定されることも特徴です。

具体的内容としては、会社の収益から自力で再建を図る方法の他、スポンサーから経済的な支援を受けて再建を図る方法、営業譲渡によって会社を決算する方法などがあります。

なお、営業譲渡とは事業の一部を売却することです。受け皿会社に事業を移管し、元の会社が決算します。株式会社が営業譲渡する場合は株主総会による特別議決や煩雑な引継ぎが必要になるため、中小企業に向いた方法といえるでしょう。

【会社更生】経営再建を図る

会社更生も民事再生と同じく再建型の倒産手続きです。基本的には民事再生と同様の手続きとなりますが、株式会社のみが利用できる点で異なっています。会社更生では裁判所が選任する更生管財人の下で、債権者といった利害関係者の同意を得ながら会社の再生計画が策定されます。

会社再生が行われると株主の権利が失われ、経営者を交代しなければなりません。しかし、担保権を所持している債権者や株主の権利を制限できたり、必要に応じて会社の合併や分割などの組織再編を行ったりすることも可能です。以上のことから、会社更生は中小企業よりも大企業に向いている方法といえるでしょう。

また、会社更生手続きによって株式の価値がなくなるためスポンサー(会社再建のために資金を援助する存在)が新たな株主になることが一般的です。

スポンサーについては、会社更生の申し立て前にあらかじめ会社で決めておくことができます。申し立て時にスポンサーが決まっていない場合は、更生管財人がスポンサーを探すことになります。また、会社がスポンサーからの援助を受けず、自力で再建に取り組むことも選択可能です。

【私的整理】返済金を減額してもらう

私的整理は裁判所での手続きを経ず、債権者と交渉して借金を減額させる方法です。私的整理は任意整理と呼ばれる場合もあります。

前述の民事再生手続きや会社再生手続きを選択した場合、会社は取引先を失う可能性が高く、経営再建に必ずしも適している方法ではありません。金融機関からの借り入れさえ軽減できれば会社を存続させられる見込みが大きい場合には、債務負担を柔軟に調整しやすい私的整理が適しています。

私的整理には主に、任意交渉による私的整理と準則型私的整理の2種類があります。任意交渉による私的整理とは債権者と直接、個別に交渉することで債務負担の軽減について同意を得る方法です。準則型私的整理とは、第三者機関のガイドラインといった一定のルールに基づいて実施される私的整理のことを指し、例として下記のものが挙げられます。

  • 事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)
  • 中小企業再生支援協議会の支援による再生計画策定
  • REVIC(地域経済活性化支援機構)の事業再生支援
  • RCC(整理回収機構)再生支援スキーム
  • 簡易裁判所での特定調停

【破産手続】会社の財産を債権者に公平に配当する手続き

破産手続は破産法を根拠とする決算型の倒産手続きで、会社とともに債務を消滅させる方法です。基本的に会社を決算する場合には、破産手続が利用されます。破産法とは破産手続の要件や効果、方式などが規定される倒産法の一種です。

さまざまな理由から会社経営の継続が難しい場合には破産手続が選択されます。裁判所に破産手続を申し立てると裁判所によって破産管財人が選任され、会社の財産が債権者に分配されることになります。

たとえ会社が倒産した場合でも破産手続をしない場合は、債権者からの返済請求を受けることは避けられません。破産手続を経ることで会社の財産が金銭として債権者に対し公平に分配され、倒産に伴う混乱を抑えることが可能です。

ただし、破産手続を開始すると会社の営業を継続できなくなります。また、経営者が会社の債務の連帯保証人となっている場合は代表者自身も個人として破産手続する必要が生じます。

破産手続すると金融機関からの借り入れがしづらくなるため、新しく会社を興すことが難しくなる可能性もあるでしょう。個人の債務整理について詳しくは後述します。

【特別清算】会社を清算する手続き

特別清算とは会社法で規定されている株式会社を対象とした決算型の倒産手続きです。破産手続と同じく会社とともに債務を消滅させる方法ですが、破産手続と比較して迅速で簡易的に会社の決算ができます。

会社が債務超過に陥っている場合、会社を決算するためには債務を全て処理する必要があります。したがって特別清算では、債務者から債務を一部免除してもらい、会社の財産から残った債務を債権者に分配します。ただし、特別清算の利用では破産手続きと異なり、債権者からの同意を得なくてはなりません。

特別清算には協定型と和解型の2種類があります。協定型とは債権者の3分の2以上の同意による協定に基づいた特別清算を指します。和解型とは債権者の3分の2以上の同意を得た個別の和解による特別清算のことです。

特別清算では協定型と和解型のいずれにおいても、債権者の3分の2以上の同意が必要となります。また、特別清算の申し立てのためには、株主総会に出席した株主議決権の3分の2以上の賛成決議が求められます。特別清算は破産手続と比べて迅速な決算が可能なものの、利用のハードルが高い方法といえるでしょう。

【個人】債務整理手続き

前述したように、例えば経営者が会社の債務の保証人となっている場合では、経営者の個人としての債務整理が必要となるケースもあります。個人の債権整理手続きにおける任意整理や個人再生、自己破産についてそれぞれ解説します。

【任意整理】返済額を調整してもらう

任意整理とは債権者に対して交渉することで、毎月の返済額の減額や返済スケジュールの調整といった合意を得て、個人の債務負担を軽減する方法です。交渉は弁護士や司法書士といった専門家に代理を依頼することもできます。

債務負担の軽減方法としては、将来的な利息の免除や長期的な分割払いへの変更が一般的です。債権者との任意整理の交渉を簡易裁判所の調停手続きを介して行う場合は特定調停と呼ばれます。

ただし、会社の保証債務は高額であることが珍しくないため、たとえ分割払いでも個人には支払えないケースが多いでしょう。会社の倒産に伴って経営者が個人として債務整理する際に任意整理が選択されるケースは少ないと考えられます。

【個人再生】個人財産を処分せずに減額調整してもらう

個人再生とは裁判所への申し立てによって債務の減額を受け、残りの債務を分割で支払う方法です。債務を最大90%と大幅に減らせ、自己破産と異なりマイホームといった個人財産の処分が必須ではない点が個人再生のメリットです。ただし、原則として担保付きの財産は処分され、また財産を手元に残すことで返済額が増える可能性があります。

自己破産と違い個人再生には免責不許可事由が定められておらず、借り入れの理由に関わらず利用できます。免責不許可事由とは自己破産しても免責が認められないケースを指し、例えばギャンブルや浪費などのことを指します。

個人再生には小規模個人再生と会社員や公務員を対象とした給与所得等再生の2種類があります。どちらも継続的な安定収入の見込みがあることが必要であり、小規模個人再生では債権者の同意が必要となります。

個人再生は債権者と直接交渉する任意整理と比較すると裁判所が関与する大掛かりな手続きが必要ですが、債務の減免効果が大きい方法です。

【自己破産】全額免除を認めてもらう

自己破産とは債務の全額免除を受ける方法です。債務の返済が難しい場合には裁判所に自己破産を申し立てることによって、免責許可が下りれば債務をゼロにできます。会社の破産手続と同時に経営者の債務整理をする場合には、自己破産が選択される場合が多いでしょう。

自己破産の申し立てをすると裁判所が債務の額や収入などから免責を許可するか判断します。自己破産には個人再生と異なり免責不許可事由が設定されており、例えばギャンブルや浪費による借り入れでは免責が認められません。また、税金や養育費といった非免責債権については自己破産しても免除されません。

会社の破産手続と個人の自己破産は同時に申し立てることが可能です。その場合、裁判所によって同一の破産管財人が選任され、手続きも並行して進んでいきます。免責許可が認められると債務が全額免除されますが、その後の借り入れが難しくなるといったデメリットもあります。

法人の債務整理のメリット・デメリット

法人の債務整理のメリット・デメリット

法人の債務整理における民事再生や会社更生、私的整理、破産手続、特別清算について、それぞれのメリットやデメリットを解説します。

民事再生

民事再生の大きなメリットは会社を存続させられることです。破産や特別決算では会社が消滅しますが、民事再生では事業を継続したまま債務を大幅に減額できます。

預金を債務と相殺する必要がなくなるため、事業に必要な資金をある程度確保しやすくなる点も民事再生のメリットです。また、一定の条件を満たす必要はありますが、民事再生では経営陣を変える必要がありません。

民事再生のデメリットは社会的な信用が低下する恐れがあることや、手続きに費用がかかることです。民事再生は倒産手続きの1種であり、民事再生を申し立てると官報に掲載されることから、取引先からの信頼失墜によって売上減少を招く可能性もあります。

また、民事再生の手続きをしても会社更生とは異なり、担保権の行使を制限できない点にも注意が必要です。会社の土地に抵当権を設定している場合は、債権者が権利行使すれば土地を失うことになります。民事再生には裁判所に支払う予納金や、弁護士に支払う報酬が発生することもデメリットといえます。

会社更生

会社更生の大きなメリットは債権の回収を制限できることです。会社更生と民事再生は会社を存続できる点で似ていますが、会社更生は担保権付き債権の行使までも防げます。

会社の合併、増資、減資、定款変更などの手続きが簡便になる会社更生では、抜本的な施策が講じられるため事業再編がしやすいでしょう。会社更生は、民事再生や破産手続などの手続きに優先されるため、民事再生手続きを始めた後でも会社更生を申し立てることが可能です。

会社更生の大きなデメリットは経営者が退任しなくてはならないことです。会社更生手続きは裁判所が選定した更生管財人によって進められます。株式会社のみが会社更生を利用でき、手続き開始には債権者、担保権者、株主の同意が必要です。

大掛かりな手続きが必要となるため、大企業による利用を想定した会社更生では、完了までに多くの時間や手間がかかると共に、裁判所への数千万円単位の予納金が必要となることが一般的です。

私的整理

私的整理のメリットは会社を存続させられ、比較的スムーズに再建しやすいことです。民事再生や会社更生とは異なり、裁判所での手続きをしないため、ネガティブな倒産のイメージが少なく社会的な信用を失いにくいでしょう。

手続きが迅速に済むことも私的整理の特徴です。また、私的整理では債務整理の対象となる債権者を自らの裁量で自由に選べます。

私的整理のデメリットは債権者の同意を得なければならないことです。負債の減免に応じてもらえない場合は現実的返済計画を説明し債権者を納得させることが必要となります。

また、私的整理は法的に整備された制度ではないため、法的整理と比較して手続きが分かりにくくなっています。債権者の同意が必要なことから、私的整理では債務の大幅な免除は望めません。債務が高額で負担が過大な状況なら私的整理は適していないといえるでしょう。

破産手続

破産手続の大きなメリットは債務の支払いが全額不要となることです。基本的に会社の破産手続では経営者の自己破産も伴うため、経営者の個人としての負債もなくなります。債権者や株主などの同意を得られずとも手続き可能なので、自らの考えに基づいて人生を立て直しやすい制度といえるでしょう。

破産手続の大きなデメリットは会社を存続できないことです。破産手続が完了すると会社の法人格が消滅し事業の継続も絶たれます。自己破産すると個人情報が官報に掲載され、自己破産したことが周知される点にも注意が必要です。自己破産によって周囲からの信用を失う可能性も考えられるでしょう。

自己破産すると財産が一部を除き処分されます。処分の対象となる財産は20万円以上の価値があるものです。ただし、生活に必須となる衣類や家具などが差し押さえられることはなく、預金については99万円まで手元に残せます。

特別清算

特別清算は破産手続と比べて費用や手間がかからないことがメリットです。特別清算で必要となる予納金は、3分の2以上の債権者から同意を得ることで低く抑えられます。

破産手続では裁判所が破産管財人を選任しますが、特別決算では会社が清算人を選べるため、自らの裁量で手続きを進めやすくなります。特別清算は倒産のイメージも少なく、ネガティブな印象を薄めることが可能です。破産と比較して社会的信用を失いにくいでしょう。

特別清算のデメリットは債権者の同意が必要となることです。特別清算を申し立てるためには、債権者の過半数、かつ債権総額の3分の2以上の同意が求められます。債権者の同意が得られない場合、会社を清算するためには破産手続をとるしか選択肢がありません。

また、破産手続は合同会社や合資会社、合名会社といった全ての法人を対象としていますが、特別清算は株式会社のみが利用できます。

法人の債務整理を行う期間と流れ

法人の債務整理における民事再生、会社更生、私的整理、破産手続、特別清算の期間と流れをそれぞれ解説します。

民事再生の期間は6カ月程度

民事再生の申し立てから認可までは通常6カ月程度かかり、場合によっては1年以上と長期になります。民事再生の手順は下記のとおりです。

  1. 民事再生の申し立て
    裁判所に民事再生と保全処分の申し立てを行います。保全処分とは申し立て前日までに発生した債務について、返済を禁止する処分のことです。
  2. 裁判所による監督委員の選任
    民事再生では監督委員が選任され、監督の元で会社の経営者が財産管理や処分を実施します。
  3. 民事再生の可否決定
    民事再生については全ての申し立てが通るわけではありません。民事再生の申し立てから通常1〜2週間程度で民事再生の可否が決定されます。手続きが開始されないケースの例は下記のとおりです。
  1. 民事再生の予納金を会社が支払っていない場合
  2. 破産手続や特別清算が民事再生と比べて債権者の利益になると裁判所が判断する場合
  3. 再生計画の作成や可決や認可の見込みが明らかにない場合
  4. 不当な目的による申し立てと裁判所が判断する場合

民事再生の開始が決定すれば、債権者に対して開始通知書と債権届出用紙が送付されます。

  1. 財産目録の作成
    民事再生を行う会社は手続きの開始時点における会社の保有財産の評定を財産目録としてまとめることが必要です。
  2. 債権認否書の作成
    民事再生を行う会社が債権者からの債権届出に間違いがないか確認し、債権認否書を作成します。財産目録と債権認否書を裁判所に提出します。
  3. 再生計画案の決定
    債務の返済計画となる再生計画案を作成します。債権者集会で過半数、かつ債権総額の2分の1以上の同意を得られれば再生計画案が決定し、再生計画案に基づいて会社の再建が図られます。

会社更生の期間は1~3年程度

会社更生の申し立てから認可までは通常1〜3年程度かかります。会社更生の手順は下記のとおりです。

  1. 会社更生の申し立て
    会社更生の申し立てでは、申し立て予定日の1週間前までに裁判所へ事前相談することが実務上の通例となっています。
  2. 保全処分と保全管理人の選任
    会社更生の申し立てが受理されると会社の財産の保全処分が命じられます。保全処分とは会社の資金を守るため、債権者への返済が禁止される措置です。同時に手続き開始までの会社の財産管理、処分の権利を持つ保全管理人が選任されます。
  3. 会社更生の開始決定
    申し立てを棄却すべき事由がなければ会社更生の手続きが開始され、更生管財人が選任されます。更生管財人は裁判所に選任され、会社の財産管理や更生計画の立案などを行う立場です。
  4. 更生債権の確定・財産の評定
    更生管財人によって更生債権の認否書や会社の財産の評定を記した財産目録が作成され、裁判所に提出されます。
  5. 更生計画案の作成
    更生管財人によって更生計画案が作成されます。更生計画案は更生債権や会社の財産、事業計画などに基づいて作成され、事業の再建を図るためのものです。
  6. 更生計画案の決議
    更生計画案についての関係者集会が開催されます。
  7. 更生計画案の認可
    債権者や担保権者や株主から一定数以上の同意が得られれば、更生計画案が認可されます。

私的整理の期間はそれぞれ異なる

私的整理には法的整理のように決められた具体的な手順はありません。手続きに必要となる期間に関してもそれぞれのケースで異なります。期間について一つの目安として、債務カット後の返済期間は最長10年までとなっています。

私的整理ではガイドラインが公表されており、法的な拘束力はないものの模範的なルールとして利用可能です。ガイドラインに沿った私的整理の流れは下記のとおりです。

  1. 債権者に私的整理を申し出る
    債権者に対してガイドラインに沿った私的整理を申し出ます。会社の資産や負債、損益の状況と資金繰りが困難となった要因、再建計画案などを債権者に説明することが重要です。
  2. 債権者による検討
    債務者からの申し出と説明に基づき債権者が債務返済の一時停止を検討します。債権者の同意を得られるか、再建計画案の実現可能性などが検討対象です。
  3. 事業計画の策定
    事業計画とは会社を再建するための具体的な道筋や、出資や債権放棄などについて記したものを指します。
  4. 債権者会議の開催
    債務返済の一時停止が決定してから2週間以内に第1回の債権者会議を開催することが必要です。債権者会議は債務者と主要債権者の連名によって召集されます。
  5. 事業計画の実施
    策定された事業計画に沿って債務の免除や増減資が実行され、会社の再建が図られます。

破産手続の期間は3カ月~1年程度

法人の破産手続には管財手続と同時廃止の2種類があります。管財手続では破産管財人が選任され、手続き完了までに3カ月〜1年程度の期間が必要です。同時廃止は手続きが開始とともに終了し、完了までに時間を要さない方法です。

法人の破産手続では管財手続が主に選択されます。管財手続には普通管財手続(特定管財)と少額管財手続の2種類があります。

普通管財手続(特定管財)は債権者の間に争いがあるようなケースで採用される方法です。少額管財手続は破産手続をスムーズに実行できる場合に選択され、予納金も少額で済みます。少額管財手続の流れは以下のとおりです。

  1. 少額管財手続の申し立て
    裁判所に少額管財手続を申し立てます。
  2. 破産管財人候補との面接
    少額管財手続では弁護士が破産管財人として選任されます。面接に召集されるのは候補となる弁護士と代理人弁護士、債務者本人の3名です。
  3. 破産手続の開始決定
    裁判所に債務返済が不可能であると認められると破産手続の開始が決定されます。
  4. 引継予納金の支払い
    裁判所に引継予納金を支払います。引継予納金は最低20万円となっており、破産管財人候補との面接から数日後には支払うことが必要です。
  5. 債権者集会の開催
    債権者集会では破産管財人によって会社の財産や負債状況などについて説明が行われます。
  6. 免責許可の決定
    債権者集会から1週間程度で免責許可が決定され、2週間程度で官報に個人情報が掲載されます。
  7. 免責の確定
    官報への掲載から2週間以内に債権者からの異議申し立てがなければ免責確定です。免責が確定すると債務の支払いが免除されます。

特別清算の期間は2カ月~3年程度

特別清算には協定型と和解型があり、協定型の場合は手続き完了までに3カ月~3年程度、和解型の場合は2カ月~1年程度の期間が必要です。協定型とは債権者集会で出席債権者の過半数の同意、および負債総額の3分の2以上の債権者による同意を得た清算手続きをいいます。和解型とは債権者と個別に和解によって返済額や方法を決めて清算する手続きのことです。特別清算の流れは以下のとおりです。

  1. 株主総会決議
    特別清算では解散および清算人選任のための株主総会を開く必要があります。
  2. 解散の登記
    解散後の2週間以内には解散および清算人選任の登記をしなくてはなりません。
  3. 財産目録の作成
    解散後は遅滞なく清算人が財産目録および貸借対照表を作成し、株主総会の承認を受けることが必要です。
  4. 官報公告および通知
    官報に会社を解散することや一定期間内に債権届出を行うべき旨を掲載します。また、知れたる債権者には個別の通知が必要です。知れたる債権者とは債権の大小にかかわらず、会社に対する債権者全員を指します。
  5. 特別清算の申し立て
    裁判所に特別清算を申し立てます。
  6. 債権者集会または和解契約締結
    債権者集会を召集し、清算した会社の財産状況や財産目録の要旨、清算の方針や見込みなどを債権者に対して報告します。和解型では債権者集会を開催せず、和解契約を締結します。
  7. 特別清算の終結・登記
    特別清算について官報に公告し、2週間以内に抗告がなければ特別清算の確定です。確定後は特別清算の集結を登記します。

法人の債務整理に関するよくある質問

法人の債務整理に関するよくある質問と回答を解説します。

法人の代表者も債務整理が必要ですか

法人の代表者が会社の連帯保証人となっている場合は、代表者も債務整理が必要となる場合が多いでしょう。法人の債務整理によって免除された借り入れ金は法人の代表者に請求されます。借入金が大きい場合は、法人の代表者も債務整理をすることで返済の負担を軽減可能です。

法人の代表者の個人としての債務整理では、自己破産の他に個人再生や任意整理など、さまざまな選択肢があります。マイホームといった保有財産を手元に残したまま、債務を軽減できる債務整理の方法もあるため、自分自身の状況に適した債務整理の手段を選択することが重要です。

再建型の手続きの費用項目にはどのようなものがありますか

事業の立て直しを目指す再建型の手続きにはいくつかの費用が必要となります。例えば民事再生の手続き費用には裁判所への予納金や弁護士費用、会社の運転資金などが必要です。

会社更生の手続き費用としては収入印紙の代金や予納金、弁護士費用や着手金、報酬のための費用などが必要となります。会社更生は株式会社のみを対象としており、また大企業による利用を想定した制度となっているため、必要となる費用も高額になる傾向です。

破産したら取締役にはなれませんか

自己破産した場合でも取締役になることはできます。現在は自己破産が取締役の欠格事由に該当しないためです。

旧商法では自己破産の開始決定が取締役の欠格事由として規定されており、復権していない限りは取締役になることができませんでした。しかし、2006年に施行された新会社法では、自己破産を申し立てても取締役になることが制限されないようになりました。

ただし、自己破産は取締役の委任契約の終了事由として民法で規定されています。自己破産を申し立てる場合は取締役の地位を失うことになるため、同じ会社の取締役になるためには再び選任を受ける必要があります。

倒産しても取引先に借り入れを返済しても良いですか

倒産(破産)した場合には取引先に借り入れを返済することができません。破産手続中に一部の債権者のみに借入を返済することは「偏頗弁済(へんぱべんさい)」といい、免責不許可事由に該当します。

偏頗弁済が破産管財人によって否認され認められた場合は、返済を受けた債権者が金銭を変換しなくてはならなくなります。破産手続によって債務を免除されるためには、全ての債権者に対して財産を公平に分配することが必要です。

倒産したら滞納している法人税や消費税はどうなりますか

倒産(破産)した場合は法人格が消滅するため、滞納している法人税や消費税に対する国の請求権も同様に消滅します。ただし、納税保証をしている場合には税金の納付が必要となります。

納税保証とは過去の悪質な申告漏れや脱税から税金を納めることを保証させられるものです。法人の代表者が納税保証書を提出している場合には、法人が破産して消滅した場合でも納税の請求を受けます。

まとめ

法人の債務負担を軽減するための債務整理にはさまざまな種類があります。債務整理の主なものとしては民事再生や会社更生、私的整理、破産手続、特別清算などがあり、それぞれメリットやデメリットが異なるため、会社(法人)の状況に適した方法を選ぶことが重要です。

会社経営の資金調達方法としては、債務整理の他にファクタリングを利用することもできます。ファクタリングとは売掛債権の買い取りサービスです。ファクタリングを利用することで売掛金を現金に変えられるため資金繰りを改善できます。

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